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これまでの服が似合わなくなったら

2019.09.07 公開 ツイート

篠原涼子さんと吉瀬美智子さんの「色気」はどう違うか 山本あきこ

スタイリスト・山本あきこさんの新刊『これまでの服が似合わなくなったら。~「40歳、おしゃれの壁」を乗り越える!~』は、「いつもの服がなんだかしっくりこない…」と悩む方必読! 1万人以上の女性を変身させてきたスタイリスト・山本さんによる、大人女性の魅力を底上げするファッション術が満載の1冊です。本書から、今すぐ使えるおしゃれテクニックを抜粋してご紹介します!

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育ちの良さを感じさせる品アイテム

「照り」がほどよい色気につながるものだとしたら、「品」はその色気が過剰になりすぎないように、上手に引き算してくれる要素です。

「品アイテム」は、まるで生まれつき持っていたかのような上品さを醸し出し、色気のバランスを調整してくれます。品アイテムを投入すれば、色気がいきすぎてしまう心配もありません。

この品アイテムには、「育ちの良さを感じさせる品アイテム」と「メンズライクな品アイテム」の2種類があります。まずは、「育ちの良さを感じさせる品アイテム」から紹介しましょう。

育ちの良さを感じさせるアイテムとは、つまり、「きちんと感」のある服や小物ということです。これが、品につながっていくのです。もっとわかりやすく言うと、正統派のお嬢様っぽいアイテムと言っていいかもしれません。

丸襟のシャツ、プリーツスカート、ベレー帽、スカーフに革ベルトの時計、めがね、バレエシューズなどが、「育ちの良さを感じさせる品アイテム」になります。

頭にサングラスをのせるのではなくベレー帽をかぶると、クラシカルな雰囲気になって品が生まれます。露出していた胸元をスカーフで覆うと、やはり、正統的な品が生まれます。丸襟のシャツのボタンを上までとめて着ると、これもお嬢様的な空気感が出ます。

こういったアイテムをコーディネートに加えると、きちんと感がプラスされ、色気も「ほどよい色気」に中和されていきます。

メンズライクな品アイテム

一方のメンズライクな品アイテムは、その名前のとおり、男性的なアイテムのこと。直接的に、コーディネートの女度を下げるものです。

つば広ハット、サスペンダー、ジャケットなどは、もともと男性服からスタートして、女性にも取り入れられるようになったアイテムです。トレンチコートも同じで、もともとは軍で使用されていたコートです。肩にボタンがついている部分がありますが、これは、階級バッジをつけたり、双眼鏡や水筒のストラップが滑り落ちるのを防ぐためのものだったと言われています。革のローファーに長めのソックスを合わせるのも、やはり男性のファッションが起源です。

こういったメンズライクな品アイテムは、女度の高いコーディネートに投入することで、色気をやわらげることができます。

たとえば、白のシャツを着てスリットの入ったタイトスカートをはいているとしましょう。このとき少し色気が強いと思ったら、そこにダブルのジャケットを羽織ったり、あえて足元をヒールではなくローファーにしてみます。そうすると適度な抜け感が生まれ、色っぽさがいきすぎることもありません。

憧れの女性たちは、ほどよい色気をまとっている

この章では、

・大人のファッションには「ほどよい色気」が必要

・コーディネートは5つのパートで考える。どのパートも同じくらい重要

・照りと品で、色気を足し算&引き算する

といったことをお話ししてきました。

私たちが憧れる大人の女性を頭に思い描いてみると、鍵を握るのは、やはり「ほどよい色気」だなあと感じます。

たとえば、石田ゆり子さん、井川遥さん、篠原涼子さん、吉田羊さん、吉瀬美智子さん、辺見えみりさん、中村アンさん……など、憧れの女性としてよく名前があがる方たちを思い浮かべてみると、みなさん、ヘルシーで、いい感じの色気をまとっています。

色気があるといっても決してそれが過剰ではありません。なぜ「ほどよい」バランスを保てているかというと、やはり色気の足し算&引き算が上手だからだと思います。

彼女たちをよく観察してみると、この章で紹介したような5つのパートの全部で、「ほどよい色気」のバランスを自然にとっていることがわかります。

たとえば、篠原涼子さんは、ロングヘアで唇もぽってりしていて、顔まわりパートはかなり色っぽい印象です。

でも、ファッションでは、ジャケットやトレンチコート、ワイドパンツなど、メンズライクな品アイテムを頻繁に着ているイメージがあります。だから、フェロモンムンムンな感じにはならず、女性も憧れるような「ほどよい色気」が醸し出されているのではないでしょうか。

逆に吉瀬美智子さんは、体に沿うようなてろんとした素材のブラウスや、エレガントなワンピースなど、フェミニンで色気たっぷりの服を着ていることが多いように思います。けれども、髪の毛がかなり短いので、その色気がほどよく中和されています。これでロングの巻き髪スタイルだったとしたら、かなり印象は違うのではないでしょうか。

「ほどよい色気」をまとえるようになると、これまでの服が、がぜん息を吹き返します。

関連書籍

山本あきこ『これまでの服が似合わなくなったら。 「40歳、おしゃれの壁」を乗り越える!』

「いつもの服がなんだかしっくりこない…」と思ったら、 "自分本位なおしゃれ"へ進むチャンスです!  1万人以上を変身させてきたスタイリストによる大人女性の魅力を底上げするファッション術。 ・肝になるのは「ほどよい色気」 ・最初に見直すべきは髪の毛 ・細い部分は「探して、出す」 ・似合わない色にとらわれない ・見た目と内面が一致すれば幸せになれる

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これまでの服が似合わなくなったら

「いつもの服がなんだかしっくりこない…」と思ったら、"自分本位なおしゃれ"へ進むチャンスです!

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山本あきこ スタイリスト

1978年生まれ。女性誌や広告など多くの媒体でスタイリストとして活躍した実績と経験を持つ。その経験を活かし、モデルだけではない様々な人たちに似合い、取り入れやすい独自のコーディネート理論を確立。
「センスは持って生まれたものではなく鍛えられる」という信念のもと、一般の女性向けにスタイリングアドバイスを行う活動を開始。予約開始と同時に申し込みが殺到する「予約の取れないスタイリスト」に。
「どんな人でもいつからでもおしゃれになれる」をモットーにこれまで1万人以上の女性たちを変身させてきた。作ったコーディネート数は20万を超える。
著書に『いつもの服をそのまま着ているだけなのになぜだかおしゃれに見える』『毎朝、服に迷わない』『暖かいのにおしゃれになれる』(いずれもダイヤモンド社)がある。

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