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これまでの服が似合わなくなったら

2019.10.02 公開 ツイート

体型に悩みがあっても、着たい服は着ていこう! 山本あきこ

スタイリスト・山本あきこさんの新刊『これまでの服が似合わなくなったら。~「40歳、おしゃれの壁」を乗り越える!~』は、「いつもの服がなんだかしっくりこない…」と悩む方必読! 1万人以上の女性を変身させてきたスタイリスト・山本さんによる、大人女性の魅力を底上げするファッション術が満載の1冊です。本書から、今すぐ使えるおしゃれテクニックを抜粋してご紹介します!

*   *   *

ここからは「大人女性あるある」の、気になる悩みごとに、選ぶべきアイテムやコーディネートの工夫をお話ししてきます。

二の腕が太い、たるみが気になる場合

二の腕が気になる人は、二の腕と袖口の間に隙間を作るのがポイントです。ピタッと張りつく袖ではなく、広がりのある袖を選びましょう。また、透け感のある素材を選ぶと、二の腕の太さがぼやけるので、強調されすぎず細見え効果が狙えます。

おすすめは、袖の切り替えが下のほうについたドロップショルダーや、すそが広がるフレアスリーブ、モモンガのような形をしたドルマンスリーブ。二の腕に張りつかないので、腕の形が気になりません。

二の腕から視線を外すという手もあります。たとえばオフショルダーのトップスで肩を出したり、深Vネックやスクエアネックで鎖骨を見せたりすると、そちらに視線が集まるので、二の腕に目がいきにくくなります。

逆に避けたほうがいいアイテムは、パフスリーブ。二の腕が強調されやすくなります。また、キャミソールはストラップが細いので、それに対比して腕が太く見えやすいので注意。ピタTなど腕にフィットするアイテムを着たいときは、胸元が大きくあいたタイプなどにして、視線を散らしましょう。

胸が大きい場合

胸を強調しないようにするためには、できるだけ首まわりにあきをつくること。首からバストまでの距離が長い、首がつまった服ほど、胸が目立つからです。

おすすめなのは、首まわりがすっきり見えるVネック、まっすぐ横にあいているボートネック、Uネック、スクエアネックなどの、首元があいて鎖骨が見えるトップスです。また、ビッグシャツやメンズサイズのトップスなど、身幅が大きなものもいいでしょう。

逆にタートルネックやハイネック、クルーネック(丸首)、襟のつまったシャツなどは、胸の大きさが強調されやすいので要注意です。もしタートルネックを着たいなら、オフタートル(首元があいているタートル)を選びましょう。

胸下に切り替えがあるトップスや、胸元にフリルやギャザーがあるものも、一歩間違えるともっさりした印象になります。

また、厚手のローゲージ(目が粗い)ニットを、胸が大きな人が着ると太って見えがちなので注意して。

胸、鎖骨まわりが貧相な場合

年齢とともに鎖骨が綺麗に浮き上がるのはいい変化のひとつですが、もともと痩せている人の場合、胸元が薄くなりすぎて貧相に見えることもあります。

こういう場合は、ぴったりしすぎるトップスではなく、身幅にほどよくゆとりのあるトップスを選びましょう。重ね着で上半身にボリュームを出すのも◎です。

また、ハイウエストのボトムスを合わせると視線が薄い上半身ではなく、ウエストあたりにいくので、これもおすすめ。

首まわりがあきすぎていないトップスや、胸元にギャザーやフリルなどデザインが施されたシャツやブラウス、厚手素材やハリのある素材のトップスもいいでしょう。スカーフを首元にきゅっと巻くのも鎖骨まわりに自然とボリュームを作ってくれておすすめです。

逆に避けたほうが無難なのは、深いUネックやVネック。てろんとした素材のトップスも、胸元がぺたーっとした印象になりやすいので気をつけて。

ウエストにくびれがない、寸胴の場合

どこかにボリュームがあるトップスを着ると、相対的にウエストが細く見えるので試してみてください。

トップスの前だけインするなど、ウエストを全部見せないのもコツです。このときの分量は、パンツの前身頃についている、ベルトループからベルトループまでの幅にしておくと、バランスよく見えます

おすすめのアイテムは、ウエストが絞られたペプラムトップスや、胸下で切り替えのあるトップスなど。これに上からカーデやジャケットを羽織ると、よりウエストが目立たなくなります。トップスを全部インする場合は、ウエストに太めのベルトがついたボトムスがいいでしょう。フレアスカートも、下にボリュームがあるので、相対的にウエストが細く見える効果があります。

逆に避けたほうがいいのは、ニットのリブトップスなど、体にぴったり沿うものです。

お尻が大きい場合

お尻が気になる人は、大人女性の王道バランス、「上半身ゆとり×下半身フィット」の法則を意識しましょう。

合わせるトップスはタイトすぎず、身幅がゆったりして体が泳ぐものにして。アイテムは、ゆるニットやビッグシャツなどがおすすめ。先ほど紹介した、ロングカーデやジレなどもお尻を隠してくれるので最適です。

ボトムスは、パンツでもスカートでも、体型をひろいすぎないしっかりした素材を選ぶと安心感があります。また、縦ラインを強調してくれるセンタープレス入りの、まっすぐラインの細みストレートパンツもいいです。丸みのあるヒップラインをすっきり見せてくれます。

ストレッチのペンシルスカートやピタッとした細身パンツなどは、お尻の形がはっきり出ます。もし、これらのアイテムを着たい場合は、「上半身ゆとり×下半身フィット」の法則に則ってトップスを大きめにしてバランスをとりましょう。

太ももが太い、張っている場合

太ももまわりにゆとりのあるボトムスを選びましょう。パンツなら、次の写真で紹介したようなテーパードパンツ。足首を出すとそちらに目がいき太ももが気にならなくなります。タック入りのパンツはデザイン性があり、太ももまわりにゆとりも生まれるので、太ももが目立ちにくくなります。

スカートの場合は、ミモレ丈(ふくらはぎ下)のスカートがおすすめ。太ももがしっかり隠れ、ふくらはぎの下からの細い部分だけが見えるので、痩せて見えます。

逆に避けたいのは太ももにぴたっと沿うラインのパンツやストレッチ素材のタイトスカート。タイトスカートをはきたい場合は、生地がしっかりしていて、ウエストにベルトが施されていたり、スリット入りで隙間ができるようなものがいいでしょう。

ワイドパンツは問題ありませんが、フレアパンツは、太ももが強調されるタイプのパンツなので、この悩みの人には向きません。

脚が短い場合

人は、ウエストから下は全部脚だと認識します。ですから、脚が短い人はボトムスを選ぶときに、ハイウエストのものや、ウエストにベルトやリボン付きのものを選べばウエスト位置を視覚的に底上げできます。

スカートは全般的に好きな位置にウエストを持ってこられるので、脚を長く見せたいときにはうってつけです。逆に腰ではくタイプのローライズパンツは脚が短く見えてしまう恐れも。パンツを買うときはとくにウエスト位置が低すぎないものにしましょう。

デザイン的には、センタープレスのパンツやピンストライプのパンツは縦のラインが強調されて、脚長効果抜群!

ヒールの高い靴を履くと脚が長く見えるのはもちろんなのですが、次の写真で紹介したようなポインテッドで甲が見える靴もやはり、脚がすっと長く見えます。

スニーカーを履くときは、ハイカットのスニーカーを選んで。中にインソールを入れることができて、隠れ脚長効果を発揮することができます。

足首が太い場合

足首が太い人は、パンツを選ぶときに、足首とパンツの間に空間を作り、間口を広くするのがコツです。二の腕で悩んでいる人と、基本的な解決法は同じですね。

アンクル丈(足首丈)のワイドパンツなどがおすすめ。レギンスをはきたい場合は、足首にスリットの入ったものを選ぶとぴったりとしすぎず空間が生まれるのでいいでしょう。スカートはフレアスカートや丈の長いマキシ丈のスカートがいいです。

靴選びも重要で、ショートブーツを選ぶときは足首の部分がフィットしすぎていないものを選びましょう。パンプスなら、甲が浅めなタイプにして足首から足先までを多めに見せることで視線をバラけさせて。

帳尻を合わせればNGアイテムも着られる

ここまでよく聞く体型の悩み別におすすめのアイテムと、避けたほうがいいアイテムを紹介してきました。

ただ、避けたほうがいいアイテムでも、上から羽織りものを着たり、それ以外の部分に目がいくように工夫したりすればカバーできる場合もあります。

ファッションは自分本位。楽しんだもの勝ちです。だから、ここで避けたほうがいいと書かれていても、しばられすぎず、目安程度に考えてください。それと同じように、「似合う」を知ることができる骨格診断やカラー診断なども、参考程度にしておくのがいいと思います。

自分が本当に着たいアイテムを着ることが、自分の満足にもつながります。

関連書籍

山本あきこ『これまでの服が似合わなくなったら。 「40歳、おしゃれの壁」を乗り越える!』

「いつもの服がなんだかしっくりこない…」と思ったら、 "自分本位なおしゃれ"へ進むチャンスです!  1万人以上を変身させてきたスタイリストによる大人女性の魅力を底上げするファッション術。 ・肝になるのは「ほどよい色気」 ・最初に見直すべきは髪の毛 ・細い部分は「探して、出す」 ・似合わない色にとらわれない ・見た目と内面が一致すれば幸せになれる

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山本あきこ スタイリスト

1978年生まれ。女性誌や広告など多くの媒体でスタイリストとして活躍した実績と経験を持つ。その経験を活かし、モデルだけではない様々な人たちに似合い、取り入れやすい独自のコーディネート理論を確立。
「センスは持って生まれたものではなく鍛えられる」という信念のもと、一般の女性向けにスタイリングアドバイスを行う活動を開始。予約開始と同時に申し込みが殺到する「予約の取れないスタイリスト」に。
「どんな人でもいつからでもおしゃれになれる」をモットーにこれまで1万人以上の女性たちを変身させてきた。作ったコーディネート数は20万を超える。
著書に『いつもの服をそのまま着ているだけなのになぜだかおしゃれに見える』『毎朝、服に迷わない』『暖かいのにおしゃれになれる』(いずれもダイヤモンド社)がある。

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