
うつが少し回復して、料理ができるようになった頃。仕事も入るようになり、節約すれば何とか生活も回るようになった。しかし、住んでいた部屋が、夏暑く冬寒い、という困った条件だったこともあって、冷えやすくなっていた私に冬の寒さはかなりつらかった。睡眠導入剤は飲んでいるが、羽根ぶとんに毛布を掛けても脚が冷たくて眠れないため、一晩中寝室で電気ストーブをつけておく。そして朝目が覚めると、1日がこれから「始まる」ことがつらい。
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料理ができない!うつ病が教えてくれた家事の意味

うつ病になったら、料理がまったく出来なくなってしまったー。食をテーマに執筆活動を続ける著者が、闘病生活を経て感じた「料理」の大変さと特異性、そして「料理」によって心が救われていく過程を描いた実体験ノンフィクション。
- バックナンバー
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- 料理は億劫であり、同時に楽しいものである...
- 料理は楽しいものだと思い出した日のこと
- 家事分担は「量」だけでは語れない
- 料理研究家・辰巳浜子さんの本から学んだ料...
- 「底つき」の馬鹿力
- 二つの震災とうつ
- うつと自分を切り離して考えるようになって...
- 外食の効能について考える
- 料理情報の波に溺れて病まないために
- 「ていねいな暮らし」になぜ私たちは愛憎を...
- 生まれてはじめて「生きてて良かった!」と...
- なぜ日本のキッチンはやる気を奪うのか
- 鍋を食べ終えるために床に寝転ぶ。
- しんどいときは一汁一菜に頼ってきた
- ワンパターン献立に救われる
- 「献立を考える」は何故ハードルが高いのか
- お好み焼きを作るのはこんなに難しいことな...
- 豆腐が皿に入らずパニックになる
- うつのおかげで生まれた時短ミニマム料理
- 「選ぶ」は、かなり難しい
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