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朝日新聞記者の将棋の日々

2019.04.04 更新 ツイート

王位戦の挫折から9期ぶりのA級復帰まで――座右の銘「百折不撓」を体現した木村一基九段の思い村瀬信也(朝日新聞 将棋担当記者)

B級1組最終局の行方八段戦を制し、8勝4敗でA級に昇級を果たした。(村瀬信也 撮影)

張り詰めた空気の中、突然、チョウが舞うようにフワリと手が揺れた。

2016年9月27日。第57期王位戦七番勝負第7局の決着後、防衛を果たした羽生善治王位に続いて、木村一基挑戦者のインタビューが行われた。木村は対局の内容についてコメントした後、主催社の記者からシリーズの感想を問われた。

記者たちの視線は、一斉に木村に注がれている。だが、言葉が出てこない。少しの間の後、無言のまま顔の前で右手を2度振った。あっけにとられた私の目は、きっと泳いでいただろう。対局室という空間で見慣れない奇異なしぐさは、またしてもタイトルに届かなかった無念さを雄弁に物語っていた。

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