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サムライブルー 酔いどれ観戦記

2021.04.02 更新 ツイート

国際フレンドリーマッチ VS韓国(3/25)、U24アルゼンチン(3/29)、W杯2次予選 VSモンゴル(3/30) ヤシキケンジ

以前からキャプテン吉田の顔に注目していた。

ひと昔前、我々が普段メディアを通してみる彼は、岡崎や長谷部などの先輩をいじったりする柔和な笑顔の三枚目キャラだった。

しかし、試合になるとスイッチが入るのか、おそろしいまでの鋭い目つきをしていた。目が据わっているというか、人を殺しかねないようなそんな危険な目で試合に臨んでいた。

 

やる気というより「殺気」が漲った目を見ると、こんな目をした人間と対峙したくないものだと思っていた。あんな大きな身体の人間に殺す気でぶつかってこられたら、私はその場でサイバイマンのように粉々になる自信がある。

知人女性なんかは、吉田の普段とのギャップに胸をときめかしていたらしい。「あの殺し屋のような目つきがカッコいい」のだそうだ。

しかし、最近の吉田は以前とは少し変わったと思う。

長谷部からキャプテンを受け継いでから、吉田の目は微妙に変化したように見える。

殺し屋として日本代表の主将を任され、自身も年長者になり若い殺し屋たちの面倒をみていかなくてはいけない立場である。

10年だという海外組を交えたA代表の日韓戦では、韓国のお株を奪うような闘志の強さも見せつけ、3-0の完勝。

落ち着いた最終ラインでのボール回し、時折縦パスを入れてのビルドアップなど随所で安定感を見せていた。彼がこの日韓戦には負けられない、という気持ちを漲らせることで他の若い選手たちにも良い緊張感が生まれていたことは間違いない。

後半35分、自軍ペナルティエリナの吉田から鮮やかなロングパスを受けた浅野。相手キーパーと1対1という絶好のチャンスでシュートを外してしまった。試合終了後、吉田が笑顔で浅野の首を絞めて殺しにかかっていたのも微笑ましい光景だった。

東京五輪世代のU-24チームは、正直、アルゼンチンに2試合共コテンパンにやられて、終わってしまうのではないかと心配していた。しかし、蓋を開けてみれば、1勝1敗。

2試合目には、抜け目なく荒っぽいプレーやこれぞ南米というスキルの高さを見せつけられても的確に対処できているのには驚いた。板倉・田中碧というボランチコンビはそのままA代表でもやれるのではと思わせるほど頼もしく、負けて苛立っているアルゼンチンを日本がいなすことができるとは。隔世の感が否めない場面でもあった。

A代表と五輪チームが別物であることは承知しているが、この3月の4試合で日本は20得点1失点。

しかも、相手は韓国やアルゼンチン、それにW杯の予選(モンゴル)であることをを考えると、にわかに信じがたい成績である。14得点も量産できたモンゴル戦などは、今後こんなスコアはおそらく二度とないだろうから、余韻を噛み締めておきたい。

 

私のサッカー観戦のモットーは「一喜一憂」。

セルジオ越後とはおそらく真っ向から殴り合うような観戦スタイルかも知れないが、そのとき良ければすべてよし。いまのようなコロナ禍においては、1試合1試合を楽しめればそれで十分満足なのである。贅沢はいえない。と書いたばかりではあるのだが、南米王者アルゼンチンに完勝したこのU-24が目標である金メダルにどこまで近づけるのか。

どうしても東京五輪の本大会で見たくなったのは、如何せん仕方がないことなのである。

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