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「令和」の心がわかる万葉集のことば

2019.04.24 公開 ツイート

うらうらに――のどかに過ごす時間や気分を表す 上野誠

うらうらに

現代の言葉では「うららかに」で、のどかに過ごす時間や気分を表す言葉です。これを、万葉集の時代は「うらうらなり」といったのでしょうし、「うらうらに」と使っていたのです。天気がよく、日ざしがやわらかで、外に出ておべんとうを広げたくなるような日、それは「うららかな日」だし、「うらうらなる日」ということになります。しかし、今日では、「うららかな日」といっても、わからない人が多いかもしれません。

(写真:iStock.com/jaimax)

この本は、万葉集という古典をベースとして、言葉の深みを知って、言葉の使い方を深めてゆくために書かれた本です。悪くいえば、死語のオンパレードですが、そういう死語にも学ぶところがあると私はいいたいのです。

 

(四二九二)

うらうらに 照れる春はる日ひに ひばり上あがり 心悲こころがなしも ひとりし思おもへば

うららかに 照る春の日に ひばりが舞い上がってもね 心は悲しいことさ 独りで思うと……

上野誠『「令和」の心がわかる万葉集のことば』

万葉集の巻五から採られた新元号の「令和」。そこに込められた万葉ことばの心、おだやかな日を寿(ことほ)ぐ1300年前の先祖たちの思い……。8世紀のことばの文化財・万葉集に使われている「万葉ことば」(古き日本語)を学び、心を磨く日本語練習帳。

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「令和」の心がわかる万葉集のことば

万葉集の巻五から採られた新元号の「令和」。そこに込められた万葉ことばの心、おだやかな日を寿(ことほ)ぐ1300年前の先祖たちの思い……。8世紀のことばの文化財・万葉集に使われている「万葉ことば」(古き日本語)を学び、心を磨く日本語練習帳。

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上野誠

 1960年、福岡県生まれ。國學院大學大学院文学研究科博士課程後期単位取得満期退学。博士(文学)。現在、奈良大学文学部教授(国文学科)。国際日本文化研究センター研究部客員教授。万葉文化論を専攻。第12回日本民俗学会研究奨励賞、第15回上代文学会賞、第7回角川財団文学賞受賞。『万葉びとの宴』(講談社)、『日本人にとって聖なるものとは何か』(中央公論新社)など、著書多数。近年執筆したオペラや小説も好評を博している。

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