アメリカ人YouTuberに「日本のマヨネーズはブロビーじゃない」と言われて知った、イギリス版ふなっしーMr.blobbyのこと
今週末もいつものように、最近ハマっているアメリカ人YouTuberのチャンネルを見て過ごしていました。
世界を旅して美味しいものを食べ歩いている彼は、その時日本にいて、大阪でたこ焼きを食べていました。
彼はたこ焼きに大量にかけられたマヨネーズを見て「マヨ多いな~こわいな」とか「でもここではみんなマヨネーズを大量にかけるのがいいって言ってるから僕もそうする。でもマヨ、多いな~」と、やたらマヨネーズの量に怯えていました。
確かにマヨネーズをたくさんかければ、何を食べてもほぼマヨの味しかしなくなりますし、カロリーも高いですからグルメな人はマヨの大量がけは普段から避けているのでしょう。
しかし一口食べると、彼はこう言いました。
Japanese mayonnaise, it’s actually pretty good.It’s not so blobby not so heavy like Western mayonnaise that I’m used to.
(日本のマヨネーズは、実際かなりいいね。僕が慣れている西洋のマヨネーズみたいに重くもないしブロビーでもない)
たこ焼きにはマヨは欠かせませんし、美味しかったようです。
しかし「西洋のマヨネーズみたいに重くもないしブロビーでもない」のブロビーってなんでしょうか。
調べてみると、辞書にはblobという名詞があり、これは水滴のような水分を含んだ塊のことを言うようです。それを形容詞にしたblobbyは、「水を多く含んでいる」ということで、この場合は「西洋のマヨネーズは水っぽかったり、重すぎたりするけど、日本のマヨはそんなことなくて美味しい」と言っているのでしょう。
確かにアメリカのレストランでは、マヨネーズがやたらゆるいことがありますし、その逆ですごく味が濃くてテクスチャーも固めということもあります。
その点、日本のマヨは常に安定していて、固くもゆるくもない、ちょうど良い塩梅かもしれません。
blobbyを検索していたら出てきたキャラクターMr.Blobby
もう少し調べてみると、blobbyは「ブヨブヨした」という翻訳がつくことが多いようです。もっと具体的にその意味を知るべく、blobbyで画像検索をしたら、Mr.Blobbyというキャラばかり出てきました。
これはイギリスで1990年代に流行った着ぐるみのキャラだということ。ピンク色でなんだかブヨブヨと大きく、全体に黄色い水玉があり、なんとも気味の悪い見た目です。
目はひん剥いているし、鼻は赤く、口は口裂け女みたいに裂けています。ブヨブヨしているのでお腹や腕を押すと着ぐるみがへこんでしまうのも絶妙に気色悪く、あまりいい意味で使われない「ブヨブヨ」という形容詞がなんだか似合う気がします。日本語に訳したら「ブヨブヨさん」というキャラクターなのでしょうか。
このブヨブヨさんは、バラエティ番組などに登場しセットを破壊したり、着ぐるみなのに料理をして辺りを散らかしたり、女性司会者にセクハラをしたりします。しかも言葉はほとんど喋らず、怪獣みたいな声で時々叫ぶのです。この不気味で破天荒な感じがウケたのでしょうか。子供が見たら泣いてしまいそうですが、グッズ展開もかなりされたということ。
「なんでこんなブヨブヨした変なキャラが流行るんだろう。イギリスって変な国」
と思ったのですが、よく考えたら日本でもふなっしーがすごく流行った時期があったのを思い出しました。奇声を発し、梨汁をぶっかけ、暴れ回る。あの着ぐるみもそういえばブヨブヨしていて、自分でお腹のあたりをへこませたりもしていた気がします。
マヨネーズからふなっしーまで、blobbyという言葉とともにぐるぐると考えてしまいました。
考え疲れたのでとりあえず古くなって美味しくなくなった冷蔵庫の中の残り物に、大量のマヨネーズをかけて味をごまかして食べました。「日本のマヨネーズは美味しいな~」と言いながら、さらに自分のお腹がブヨブヨしていくのを感じる、そんな週末でした。
* * *
※この記事はWeb版GOETHEに掲載された記事を再編集したものです
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35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者による英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。
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