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副業1年目の教科書

2021.01.05 更新 ツイート

あの有名企業も、副業から始まった 今井孝

営業マンの業務の延長に「食べログ」のアイディアが眠っていた

「食べログ」というポータルサイトをご存じの方も多いと思います。

居酒屋やレストランを予約する際に使ったことのある方は多いでしょうし、予約したことがないとしても、見たことがあるという方がほとんどだと思います。

この「食べログ」を運営している株式会社カカクコムという会社は、東証一部上場の会社であり、この記事を書いている時点での時価総額は約5,900億円、2020年3月期の売上高は600億円を超えています。

 

これだけ見ると、ものすごい大企業ですが、実はこの会社はたった一人の副業から始まったということをご存じでしょうか?

(写真:iStock.com/Sushiman)

たった一人から売上600億円の企業なんて、いったいどうやって作ったのでしょうか?

カカクコムの創業者の槙野光昭さんは、パソコンの周辺機器の会社の営業マンでした。

そのために、秋葉原のパソコンショップに頻繁に訪問され、営業の仕事の1つとして競合製品の価格を調査していました。

そこで仕入れた各店舗の価格の情報は多くの人にニーズがあると実感し、パソコンや周辺機器の価格比較サイトを立ち上げられました。そのサイトにアクセスが殺到するようになり、その後、掲載している各ショップから広告掲載料をもらうようになって、収益化することができました。

それから1年ぐらいして、独立起業されたそうです。

フィル・ナイトが副業で始めたナイキ

また、米国のナイキも副業から始まった会社として有名です。

創業者のフィル・ナイトは、20代の時に、日本の会社からスポーツシューズを仕入れて販売する交渉を始めましたが、実際に販売を始めるまでには時間がかかりました。その間、会計事務所に勤めて生計を立てていたそうです。

そんな一人の副業から始まったビジネスが、今では売上高約4兆円という世界的なブランドになっています。驚異的な数字ですよね。

他にも、副業から始まったさまざまな有名企業があります。アップルなどもその1つです。

また、表立って副業から始まったと明言していなくても、創業者たちの伝記などを読むと、前職の会社にいたころから独立準備は始めていただろうと推測できる事例はたくさんあります。

つまり、副業と言っても、単なるおこづかい稼ぎでは終わらず、もしかしたらとんでもなく大きくなる可能性があるということです。

あなたがテレビや雑誌に大きく取り上げられる経営者になるかもしれないですし、大きくなったところで会社を売却し、自由な人生を送っても良いかもしれません。

そう考えたら、副業とはいっても夢があると思いませんか?

なぜ、副業から大企業が生まれるのか?

一人でできるような副業のビジネスが、どうして数百億円、数兆円を超える大きなビジネスに拡大するのでしょうか? まったくイメージできないという方も多いと思います。

しかし、これは今から気にする必要はありません。後から大きくする方法はいくらでもあるからです。

「大きくする」というのは、シンプルに言えば販売網を広げていくことをイメージしていただければ分かりやすいでしょう。

例えば、シューズ販売のビジネスであれば、副業で始めた時は自分一人で行商して1足ずつ販売するわけですが、セールスマンを1人、2人と増やして行くと、それに比例して売上が大きくなっていきます。

やっていることは何も変わりません。ただシューズを売ることだけです。それを拡大するだけなのです。

ネットで広げていくには、検索エンジン対策、SNS、広告などがありますし、リアルであれば、自社でセールスマンや支店を増やして行ったり、代理店を作っていったり、フランチャイズ化して広げていったり、さまざまな方法があります。

拡大するフェーズになったら、それが得意な人に協力してもらえば良いので、今は考える必要はないわけです。

それより、立ち上げの段階では、核となる価値を磨くことに集中するほうが大事です。いくら販売網があったとしても、広げるための価値ある商品がなければ、何も広がっていかないからです。

最初はオリジナル商品はなかった

先述のカカクコムは、情報を扱っています。仕入れは秋葉原に行けば無料で手に入れることができます。

また、ナイキも創業当時はオリジナルのシューズを売っていただけではありません。日本のメーカーのシューズをアメリカに輸入販売するところからスタートしました。

つまり、実は商品の価値を磨くことから始めれば良いと言っても、オリジナル商品である必要はないということです。ゼロから何かを生み出す必要はありません。

ナイキの場合は、ユーザーのニーズを調査して、仕入れ先にフィードバックすることで優れた商品を作ることに貢献していました。

そうやって、お客様のニーズが何なのか? お客様にとっての価値が何なのか? ということをしっかりと理解することができてから、自社商品を開発しても良いわけです。

そのころには、固定ファンが定着していて、開発費用を回収できないなんてことはないでしょう。

そうやって、小さくリスクなく始めて、大企業に成長することもできるわけです。

使命感なんて最初はなかった

大企業を作った人は、どんなにすごい人なのでしょうか?

何千億円もの資産を持つオーナー会社の経営者を見ると、カリスマ性があって、最初からいわゆる「大企業の社長」のようだったように思うかもしれません。

しかし、彼らの創業記を読んで見ると分かりますが、事業の立ち上げ段階では、そこまで他の人と違う点はないようです。

「創業当時は使命感なんてなかった」

ということも創業記にちらほら書かれてあります。

彼らも最初は若くて、未熟で、失敗もして、不安があって、臆病で、ほんのちょっぴりの欲望があっただけではないでしょうか。

ですので、「月に数万円稼げれば嬉しい」というだけでも、ビジネスを始める立派な理由になると思います。

しかし、ビジネスで少しずつ成果をあげていくうちに、人はどんどんと成長していきます。

立場が人を育てるという言葉がありますが、ビジネスが人を育てるということなのだと思います。

私の周りにも、たった一人の副業からから始めて、年商5億円、7億円、10億円といった規模の会社の社長になった人が何人かいます。

最初は、本当にこじんまりしていたのに、あっという間に立派な経営者になってしまいました。

「あの人が社員を20人も30人も使えるのか?」

と勝手に心配したこともありますが、実際はちゃんとやってます。

副業があなたを大きく育ててくれる

ビジネスがあなたを想像以上に大きく育ててくれるかもしれません。

ですので、今の自分だけを見て将来の可能性を判断する必要はありません。

知識が足りないと感じていても、実践の中で学んでいけば、あっという間に身につきます。

必要なスキルや経験もどんどんと身についてきます。

人脈もあれよあれよという間に広がっていきます。

たった1年でも、まったく違う世界を知ることができますし、3年やれば、信じられないぐらい成長している自分に気づきます。

最も成長を感じるのは精神的な面かもしれません。

 

「やりたいことがない」

「面倒なことはしたくない」

「お金だけ欲しい」

 

という気持で、漠然とビジネスに興味があるだけ人でも、ビジネスを小さくでも始めていくと徐々に変化が出てきます。

いつの間にか、

 

「熱中するものが出て来た!」

「少々面倒だけどやりがいがある!」

「お客様が喜んでくれるのが嬉しい!」

 

という風な気持ちに変わっていきます。

ビジネスを通じてお金が手に入ることも嬉しいものですが、さまざまな成長、特に精神的な成長はことのほか嬉しいものです。

 

参考文献:
SHOE DOG』フィル・ナイト著、東洋経済新報社
新R25 「5億円稼いだら辞めると決めていた」カカクコムを創業し、28歳でリタイアした男の今

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