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副業1年目の教科書

2021.03.02 更新 ツイート

TOEICが何点であれば、英語の副業はできるのか? 今井孝

自分よりもっとすごい人がいる、の落とし穴

副業で数十万円の英語コーチングの契約をポンポンと取っているNさんという方がいるのですが、面白いのは彼のTOEICの点数がそれほど高くないことです。

英語をビジネスにされている方のプロフィールを見ると、ほとんどの人はTOEICの点数は900点台で、満点という方も少なくありません。

しかし、NさんのTOEICの点数はまだ800点台です!

 

それでも、英語コーチングの契約は問題なく取れていますし、ビックリするのは彼よりもTOEICの点数が高い人がセミナーを受けに来て、熱心に話を聞いてくれることもあるそうなのです。

もし、あなたが同じ立場だったらどうでしょうか?まわりに比べて自分が実績や能力で劣っていても、そのビジネスに挑戦できますか?

自分より明らかに能力がある人が来たら、その人からの仕事の依頼を引き受けますか?

これは英語に限った話ではありません。自分より能力が高そうな人や、自分より格上の立場の相手に対して引け目を感じてしまう人は多いのです。

実は、この心理は副業を始められない根深い原因の一つなのです。

今回はこれについて解説したいと思います。

(写真:iStock.com/metamorworks)

副業に踏み込めない、サラリーマン特有のブレーキ

「自分よりすごい同業者がたくさんいる」

「自分よりすごいお客様が来たら困る」

と思ってしまうのは一般的なことです。

Nさんも、TOEIC800点台では、英語コーチなんてできないと当初は思っていました。

もっと言うと、Nさんより英語ができる人でも、お金になっていない人はたくさんいらっしゃいます。

いくらTOEICが満点で、英語が流ちょうに話せたとしても、「ネイティブと比べたら、ぜんぜん英語が話せない」からお金が取れないというのです。

このように、他人と比較してしまい、「自分はまだまだ」と感じさせられるのは、現代社会からのさまざまな洗脳が一つの大きな原因です。

特に会社という制度では、自然に自分自身を過小評価してしまいがちです。

多くの人は、今いる環境から洗脳を受けていますが、代表的なものはこのようなものです。

 

(1)世間的なモノサシからの影響

マスコミやネットニュースを見ると、お金持ちや有名人が活躍していて、その人たちと比べると、自分は劣っているように思えたりします。

会社にいると、役職が高いほうが偉いと感じてしまいます。

また、TOEICの点数など、数値化できるものは簡単に比較できてしまうため、自分にはなにもないと思い込みやすくなります。

他にも、学歴、年収、家賃の高い住まい、持っている高級品など、他人との比較の中で生きていて、自分は劣っていると思わされてしまいます。

 

(2)褒められない環境

会社の中で、褒められる経験をなかなかできない人もたくさんいます。

できて当然、できないとダメ社員と言われてしまうような環境にいたら、自分に価値があるとは思えないのではないでしょうか。

良い上司がいる方はラッキーなのですが、多くの職場ではなかなか評価をされないのではないかと思います。

そういう環境にずっといると、自分の価値に気づけず、宝の持ち腐れになってしまいます。
 

(3)努力が反映されない報酬体系

がんばっても給料が上がらないと、やはり自分の価値を適切に評価しにくくなります。

やってもやっても金銭的な報酬に反映されないため、たとえ自分の仕事で1億円の貢献をしていたとしても、それを実感することができないわけです。

 

このような思い込みによって、「価値があるのは一部の優れた人たちだけで、自分にはお金にできるようなスキルも経験もなにもない」と感じてしまうわけです。

そして、「ビジネスをするためには、あの人たちのようにものすごい実績や能力を身につけなければならない」と考えてしまうのです。

価値(ニーズ)と世間のモノサシは別物

しかし、安心してください。

価値とは世間一般のモノサシで決まるような絶対的なものではありません。

ですので、いくらでもNさんより英語がうまい人がいるのに、それでもNさんを選ぶ人がいるのです。

もし世の中がすべて序列化していて、英語コーチの価値がTOEICの点数で決まるのであれば、決してNさんは選ばれないでしょう。しかし、そうではありません。

なぜ、Nさんが選ばれるかというと、英語の勉強のモチベーションを保たせるのがうまいからだそうです。サボれないような環境をつくり、学習の進み具合が感じられるようなしくみも用意し、それでいてやさしい指導なので、やる気を保ったまま英語学習を続けられるのだそうです。

Nさんは英語を教えず、クライアント自らに参考書や問題集を使って学習してもらいます。これなら、Nさん自身が英語そのものを指導する必要はありません。

難しい言い回しや英作文の添削をして欲しい人には、Nさんは指導できません。

しかし、自分で勉強したいけど、なかなかモチベーションが続かないという人には、Nさんの英語コーチングがぴったりなのです。

このように、お客様によって求めるものは違います。誰もがすごい人に仕事をお願いしたいと思っているわけではありません。

ネイティブから英語を学びたい人もいれば、日本人のほうがいい人もいます。

やさしいコーチから学びたい人もいれば、厳しく導いてくれる人を求めている人もいます。

TOEICの点数だけで序列が決まるわけではありませんし、経験年数だけでも決まりません。資格の数でも決まらないのです。

価値があるかどうかはお客様によって変わりますし、その価値基準はお客様によってさまざまです。

つまり、価値とは絶対的なものではなく、相対的なものなのです。

誰がどんなことで困っているかを考え抜く

ですので、大事なのは同業者との比較ではありません。また、お客様より優れているかどうかを気にすることもありません。

本当に重要なのは、お客様は何に困っていて、どのように自分が役に立てるのか?を考えることです。

そのときに考えやすいのは、ニーズを細分化することです。

例えば、英語なら英語全般ではなく、文法、単語、TOEICなどの資格、学習方法、モチベーション、海外旅行、留学、交渉、プレゼン、資料作成、洋書の読書など、さまざまなニーズに細分化できます。

こうして細かくしていけば、その中で自分の役に立てるものが見つかりやすくなります。

Nさんの場合は、モチベーションを保つことに関するニーズにしぼりこんだことで、そこにニーズを感じる人に選んでもらうことができたわけです。

デザインの仕事でも、SNSの画像のデザイン、動画のサムネイルのデザイン、ロゴのデザインなど多岐にわたりますし、その中でも業種に特化するなどすれば、より選んでもらいやすくなります。

とにかく、相手のニーズを漠然とではなく、細かく具体的に調べることが重要だということです。

副業や起業を考えるときに、「自分は何ができるだろう」から考えてしまうと途方に暮れてしまうのですが、世の中にあるニーズを調べるところから始めれば、具体的なサービスを思いつきやすくなります。

今のあなたのままで十分ニーズはある

副業や起業をしたい方を長く支援していて言えることの一つは、「あなたに価値を感じてくれる人は必ずいる」ということです。

物静かな人には、そういう雰囲気が好きなお客様が現れます。他人に厳しく言ってしまう人には、厳しく言って欲しいタイプのお客様が現れます。

スキルが足りないと思っても、今のあなたで価値を提供できる人がいます。

どんな人でも、その人にぴったり合った相手がいて、継続してマーケティングしていれば、ちゃんとお客様が現れるのです。

Nさんの場合も、SNSで発信して交流をしたり、セミナーを開催して参加者のご意見を聞いたりすることで、だんだんと自分が求められていることに気づくことができました。

「自分の価値は必ずある」という前提で、それが何かを知るために、いろんな人と交流してニーズをヒアリングしつづけるだけで、誰もが自分の価値に気づくことができます。

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