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#こんな時だからこそ読みたい本 幻冬舎社員リレー

2020.05.21 更新 ツイート

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どんな靴より遠くに行ける魔法のなかへ(第三編集局・君和田麻子)幻冬舎編集部

25人目は、第三編集局の君和田麻子です。

*   *   *

打ち合わせや会食がなくなり、週末もずっと家にいる今だからこそ、いつか読もうと山積みになっていた本を手に取るが、なぜだか全く集中できない。結局、以前読んだ本を久しぶりに読み直している。

『アウシュヴィッツの図書係』は、実在するディタという女の子の物語。彼女の仕事は、強制収容所で固く禁じられている本を隠しもち、子供達に読み聞かせたり、教師に貸し出したりすること。図書係といっても、本は8冊だけ。見つかったら即処刑されてしまう、まさに命がけの仕事だ。

 

寒さに震え、空腹に耐え、行動が制限され、自由にできることなんて何一つない。それでも、彼女の心はいつだって自由だ。

「本を開けることは汽車に乗ってバケーションに出かけるようなもの」「本はどんな靴よりも遠くまで連れて行ってくれた」という彼女の言葉に、改めて本の持つ魔法のような力を再認識する。

「笑っている限り、わたしたちは大丈夫」と語っていた14歳の少女は、現在91歳でイスラエルに暮らしていらっしゃるとのこと。

図書館つながりでもう一冊。西加奈子さんの『うつくしい人』は、自分に自信がなく、いつも人の目を気にしている主人公の物語。会社を辞め、旅先のホテルの図書室で、探し物をするが……。本は空間だけでなく、時間をも超えて魔法をかけてくれる。いま、旅に出ることはできないけれど、本を読むことはいくらでもできる。

アントニオ・G・イトゥルベ(著)/小原京子(翻訳)『アウシュヴィッツの図書係』

アウシュヴィッツ強制収容所に、囚人たちによってひっそりと作られた“学校”。ここには8冊だけの秘密の“図書館”がある。図書係に指名されたのは14歳の少女ディタ。本の所持が禁じられているなか、少女は命の危険も顧みず、服の下に本を隠し持つ。収容所という地獄にあって、ディタは屈しない。本を愛する少女の生きる強さ、彼女をめぐるユダヤ人の人々の生き様を、モデルとなった実在の人物へのインタビューと取材から描いた、事実に基づく物語。感涙必至の大作!

西加奈子『うつくしい人』

他人の目を気にして、びくびくと生きている百合は、単純なミスがきっかけで会社をやめてしまう。発作的に旅立った離島のホテルで出会ったのはノーデリカシーなバーテン坂崎とドイツ人マティアス。ある夜、三人はホテルの図書室で写真を探すことに。片っ端から本をめくるうち、百合は自分の縮んだ心がゆっくりとほどけていくのを感じていた―─。

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