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女ひとり温泉をサイコーにする53の方法

2021.01.07 公開 ツイート

車があると温泉めぐりがぐっと楽しくなるのでぜひ 永井千晴

いいふろの日(11月26日)に「温泉オタク会社員」こと永井千晴さん(@onsen_nagachi)の初めての本が発売になりました。その名も『女ひとり温泉をサイコーにする53の方法』! 訪れた温泉は約500湯。暇さえあればひとりで温泉を巡りまくっている永井さんによる温泉旅が100倍楽しくなる本書から、少しずつTIPSをご紹介していきます。

私の両親は運転が大好きで、あちこちへ車で連れて行ってくれた記憶があり、自分が免許を取るのも運転をするのもまったく抵抗がありませんでした。全国各地の温泉取材をすると決まった二十歳のときに免許を取得し、初心者マークをぶらさげて海へ山へと温泉求めて運転する日々。何万キロと移動した経験は、今も温泉旅行へ出かけるときに必要な“度胸”になっています。

いま、東京を始めとした都市で暮らしている大人は、「別にあえて車を持たなくても」「ペーパードライバーのままでも」と思っているはず。どこかへ行くにしても、高速バスや電車を使えば、行こうと思えばどこにでも行けます。運転しない旅行は、行きしなビールを引っ掛けられるのも魅力です。東京からであれば箱根や熱海、大阪からであれば有馬や城崎など、わざわざ運転する必要もない温泉旅行の行き先はたくさんあります。でも、私のスタンスとしては、「温泉めぐりを趣味にするなら、運転に慣れておいたほうがよい」。自前で車を持つ必要はありませんが、現地でレンタカーを借りて移動するときの自由さは、温泉めぐりには欠かせないと考えています。

都市で生まれ育った方以外の多くは、家に車があり、車がないと生活が不便な暮らしを経験してきたのではないでしょうか。あの“不便な感じ”を旅先でするとなると、結構なストレスです。地域の勝手がわからないため、調べることは格段に増えますし、ネット上に出てこない予想外な変化(乗り合いバスの廃止や、臨時休業など)もたくさんあります。

いい温泉は、一日一本しか路線バスが通らないような山奥や、タクシーで三十分ほど行ったところにある温泉街の外れ、まったく公共交通機関が通っていない田畑の真ん中など、なにかと変なところに湧いています。マジで車がないと行けない(いや、物理的には行けるけど、めちゃくちゃ手間で、お金がかかる)場所ばかりです。「タクシーで行けばいいじゃん」と思われるかもしれませんが、流しのタクシーなんてまったくいないんですよ。自力で行くほかないんです。限られた旅程の時間の中で、ちゃんと「着いて」「ゆっくり浸かって」「また次の目的地に向かう」ステップを踏むとなると、どうしても電車やバスでは難しいのです。「次のバス三十分後だから、サクッと浸かろう」なんて、せっかく来たのにもったいなすぎやしませんか。車さえあれば、そんなことにならないのに。

でも運転怖い、と悩む気持ち、よーくわかります。特に知らない土地なので、事故を起こしてしまったらどうしようとか、めちゃくちゃ思います。私自身、徳島の山奥でカーナビを信じすぎて細い竹林に迷い込み、脱輪してしまい、何キロか山道を歩いて下って民家のおばあちゃんに助けを求め、何時間もおばあちゃんの話し相手をしながらJAFを待った経験があります。あれはしんどかった。携帯も圏外で、とにかく不安でした。もしあの民家が空き家だったら、完全に終わっていました。

とにかく、事故を防ぐために気をつけていくしかありません。慣れない首都高は避け、主要な空港や新幹線駅まで向かい、そこでレンタカーを借りればOKです。ちょっと遠回りしてもいいから、運転がしんどそうな山道は通らないこと。事前に目的地(温泉地や旅館)のアクセスを調べて、推奨されているルートを通ること。自信がなければ、免責補償をすべてつけること(私は全部つけてしまいます、怖いので……)。ほとんどの地域は、都市での運転よりよっぽど楽なので、練習にもなると思うんです。まずは誰かと一緒に行く温泉旅行でもいいから、運転慣れしてみませんか。温泉に限らず、国内旅行がぐーんと楽しくなりますよ。

関連書籍

永井千晴『女ひとり温泉をサイコーにする53の方法』

訪れた温泉は500湯。ヒマさえあれば女ひとりで温泉を巡りまくっている「温泉オタクOL」による温泉偏愛エッセイ!

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女ひとり温泉をサイコーにする53の方法

「温泉オタク」会社員による温泉偏愛エッセイ

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永井千晴

1993年2月生まれ。学生時代に温泉メディアのライターとして、半年間かけて日本全国の温泉を取材。その後、旅行情報誌「関東・東北じゃらん」編集部に2年在籍し、「人気温泉地ランキング」などの編集を担当。退職後は別業種で会社員をしながら、経験を活かしてTwitterやブログで温泉の情報を発信している。現在も休みを見つけてはひとり温泉へ出かける、市井の温泉オタク。国内外合わせて約500の温泉に入湯。好きな言葉は「足元湧出」。
Twitter @onsen_nagachi

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