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眩しがりやが見た光

2018.10.31 更新

降参マヒトゥ・ザ・ピーポー

自分の主催していたお祭りが終わり、放心するだけの日々が続いている。眠っても眠っても眠たくなるのは、きっと芯から疲れてしまったためだろう。振り返る体力すらもはや残っておらず、余韻などという優しく香る感触は体のどこにもない。

ただ腐った肉のようにごろつきながら窓の外の冷たい空気を肺にいれ、かわりに濁った色の二酸化炭素を吐き返す反復運動。

後悔のない人生をなんて言葉があるが、飛べば体が落ちるとわかった崖でも飛ばなければいけない時がある。骨は砕け、関節の間のぶよぶよは岩の上で、落ちた柿のよう、潰れた肉片を見ながら後悔と共に頬を持ち上げ笑ったような顔をする。

悪魔と契約して体をレンタルしている場合、操縦士の意志に関わらず、決定に従わなければいけない時もある。何からも解き放たれた自由な人なんて、実はどこにもいないことをわたしは知ってる。夜中にこっそり引き出しを開け、汚い字で殴り書きされた契約書を盗み見したから。

こういう感覚はこの世界では存在することをあまり許されていない。天命など狂人の戯事扱いされてしまうのは仕方がないことなのかもしれないが、ただ、殺人犯のそういった気分に関してわからなくはない。

つくづく音楽があって、ギリギリのところで人間の均衡を保たせてもらっていると思う。こんなことを書くと、いつかわたしが犯罪などでニュースになった時、あいつはこう書いてたとか言って引用リツイートされて拡散されるのだろう。でも、なんかどうでもいい。わたしはわたしの出会った人以外、存在していないものとして、生きている。わたしが隣人を想う、想像力の限界はそんなものだ。

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