社会・教養
「君」が帰ってからも、私はしばらく席に座っていた。窓の外はすっかり暗くなっている。追加で注文した緑色の炒め物は、思っていたより量が多かった。皿の底に残った油を見ながら、最後の一口を食べるかどうか迷っていたら、箸を落とした。静かな店内に嫌な音が響く。ベテランっぽい店員と目が合う。店員は気まずそうに目線を逸らして、他のテーブルへオーダーを取りに行った私は気怠い体を折りたたんで、箸を拾う。床の片隅でドレッシングに塗れたキビナゴと目が合った。

歌舞伎町のホストで寿司屋のSHUNが短歌とエッセイで綴る夜の街、夜の生き方。

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