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結局だらしな日記

2021.11.30 更新 ツイート

初ライブで思わぬ推しができたよ!? 初めてづくしの11月第3回! 藤田香織

11月某日

バタバタと働き、本日は恋にゆれてきた。
直訳すると松山千春のコンサートに行ってきた。

会場が国際フォーラムAと知り、名前は聞いたことがあるものの詳細は知らず、なんとなく臨海線方面(有明とかお台場とか)あるいは、千葉方面をイメージしていたのだけれど、なんてことないザ・都心の有楽町で、しかも地下鉄直結だった。
しかも到着してみたら、会場は綺麗で広くて見やすい。1階20列前半だったのに、傾斜もちゃんとあるから全然前と頭もかぶらず、加えてコロナ対策でグループごとに1席空けで、単番だと両隣が空席というゆったり感。
最寄り駅から乗り換えなし! 駅近! 綺麗で見やすい会場! ゆったり座席で着席指定の公演! これだけでもう、はぁ、極楽……! と思ってしまった。

 

例えばこれが乗り換え3回、新幹線、あるいは飛行機遠征、しかも駅からぎっしり詰め込まれたバスに揺られる、あるいは徒歩20分、ようやく着いてQRコードで発券したら、豆粒ほどしか見えない天井席。立ちっぱなしで2時間双眼鏡を覗き続けて、規制退場に従っていたら長蛇のバス待ち、もしくは疲れた体で徒歩20分。あれ? もしかして2時間の豆粒見るために往復6時間? ってか、チケ代8千円なのに交通費4万円? あみたいなことが、世の中には多々あるわけで……。と考えていたら、好きの度合いによって遠征できる距離とかも違ってくるんだな、といったことを開演まで考えていた。

自分にとってこの国際フォーラムAは、かなりヒットだったので、たとえば横アリまでは行きたくないけど、ここで演るなら観たい! と思うアーティストを思い浮かべたら結構いて、よし! ちょっとこれから国際フォーラムAを推そう! と思いつく。これはまさしく箱推しだ!

そうこうしている間に始まった3時間弱のライブは、笑いあり(客いじり、ハゲ&老化ネタ)涙あり(貧乏&逝ってしまった家族の話)昔からのファンとの絆強化ありで、曲も半分は昔のヒット作で、つまり私は半分知らない曲だったのだけれど、まったく退屈しなかった。

高音はもう全然出てなかった。本当に歌っている時間と喋ってる時間が同じくらいだった。ビジュアル的には森繁久彌と玉置浩二系になっていて、なんか歌う綾小路きみまろみたいだなとも思った。トークの内容も、これはテレビで言ったらさぞ炎上するだろうな、とか、いやいややっぱり昭和脳だな、と感じることも多々あった。

でも、だけど。それでも力があって、不思議な魅力のあるライブだった。ライブって、生なんだから良いに決まってるじゃん! と思う人もいるかもしれないけれど、案外そうでもなくて、いやこれだったら家でBlu-ray観てる方が良かったわー、編集って大事だな、と思うことも実は結構あったりする。でも松山千春はそうではなく、ビジュアル的にも歌唱力的にも衰えまくりなのに(失礼。でも事実)、がっかりさせない、「生」の力があった。願わくば全盛期も見たかったけど、これはこれで、今見て良かった!

ちなみに、私がカセットテープに吹き込んだなかからは6曲歌ってくれました。「かざぐるま」「季節の中で」「銀の雨」「長い夜」「人生の空から」「旅立ち」。自分が何を言ったのかもちょっと思い出して、総立ちになったアンコール中に頭を抱えたくなりました。昔を思い出したのか、あちこちで涙を拭う人々の姿があるなか、まったく泣けず、高らかに♪わたしはー泣かないーだってあなたの~あなたの思い出だけは~消えたりしない~♪
と歌い上げる千春、松山。いやいや、消えて欲しいこともあるよね、実際。

<最近の読書>
同志少女よ、敵を撃て』(逢坂冬馬著/早川書房¥2090)
……発売前から、凄い凄い! やばいやばいというホメホメな声しか聞こえてこないわ、新人のデビュー作なのに初版3万部(ちょっとビビるほど多い。期待されてるとかいうレベルではないくらい凄い部数)だとかで注目されまくりの第11回アガサ・クリスティ―賞受賞作。「敵を撃て」の「敵」の意味が、あぁこれは凄いなと。週刊読書人に書評が載る予定。
現代生活独習ノート』(津村記久子著/講談社¥1815)……タイトルから、一瞬エッセイ? うぉー面白そう! と思ったものの短編集で、でも津村記久子の短編に不満などあるはずもなく、結果ニマニマ読み終えるとう幸福。初出は結構昔のものもあるのに、いい感じで時間が沁みるというより染みてきていて、じわーうまーだった。粗食インスタ、見たくはないけど見たい気持ちはよくわかる(わかりみが深い)!

千春グッズの一覧。ロゴなど入ってるマスクがお安い気がして一瞬買おうとするも、よく考えてやめた。買えばよかったなー!

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藤田香織

1968年三重県生まれ。書評家。著書に『だらしな日記 食事と読書と体脂肪の因果関係を考察する』『やっぱりだらしな日記+だらしなマンション購入記』『ホンのお楽しみ』。近著は書評家の杉江松恋氏と1年半かけて東海道を踏破した汗と涙の記録(!?)『東海道でしょう』。

Twitter: @daranekos
Instagram: @dalanekos

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