暮らし術
知り合いにXという医師がいる。
何故か理由は不明だけれど、必ずといっていいほど出版社のパーティーにいて、隅の方で一人でウーロン茶を飲んでいる。
無口な人で「あっ! Xさん」と声をかけても無言で会釈くらいしかせず、パーティーの終了まで一人ぽつんと佇んでいることが多い。
二次会や三次会になると、少しだけ病院や医師にまつわるエピソードを話してくれることがある。そしていつの間にか誰にも何も言わず帰ってしまう。
とある売れっ子漫画家だか小説家の主治医だという噂もあるが分からない。
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