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移住サバイバル

2019.11.03 公開 ツイート

海の幸トレイルランニング(前編)

助成金頼みのイベントはやりたくなかった 山本圭一

この街の存在、この街の暮らしを知ってほしい

三陸沿岸部の漁師町に移住し、漁業にたずさわり、震災後の様々な困りごとに直面する日々の中で、ひとつの想いが生まれた。

こんな場所が、こんな暮らしが、世の中にはあるんだということを多くの人に知ってもらいたい。

そこで僕が取り組んだのは、トレイルランニングという野山を走るスポーツイベントの開催だった。地元の外から人を呼び、この街を実際にその目で見てもらおうと思ったのだ。

きっかけは、50歳代の知人が、SNSでトレラン(トレイルランニング)にハマっていると投稿しているのをたまたま見たことだった。ほかにも複数の知人がトレランにのめり込んでいるのを知り、時間とお金に余裕のある層がハマっているスポーツなら、集客が容易ではないかと思ったのだ。この世代は主にフェイスブックを利用しているようなので、情報拡散もしやすいだろう。トレランのイベントにしたのは、どちらかというと、そんな打算的な理由からだった。

ローカルイベントでありがちな、「無料で味噌汁を配ります」的な方法で、ただ地元の人を集めるだけのものでは意味がない。この街のことを知らない人々に集まってもらう。それも、それなりの参加費を払ってでも遠方から出向きたいと思わせるようなイベントでなければならないと考えた。

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山本ケイイチ『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』

いま体を鍛えるビジネスマンが急増中。経営者や金融マン、クリエイターなど、常に成果を求められる人ほど、トレーニングに時間とお金を投資している。筋肉を鍛え維持することは、もはや英語やITにも匹敵するビジネススキルなのだ。本書では「直感力・集中力が高まる」「精神がタフになる」など、筋トレがメンタル面に大きな変化をもたらすメカニズムを解説。続けるための工夫、効果を高める食事・睡眠、ジムの活用法など、独自のノウハウも満載した画期的トレーニング論。

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移住サバイバル

東日本大震災を機に宮城県石巻市に移住した山本圭一さん。家なし、知り合いなし、文字通りゼロから始まったサバイバル生活の記録。

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山本圭一

()プロテイン工房代表。中学生時代に独学で筋トレを始め、高校で本格的な筋トレと禅に取り組む。 高校卒業後はトレーニングを極めるべく自衛隊に入隊。初級偵察教育では隊長賞を受賞。 その後フィットネス業界に転身し、パーソナルトレーナーとして独立。独自のトレーニングメソッドがビジネスマンや経営者に支持され、予約のとれないトレーナーになる。2008  5 月に『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』を出版。13 万部を超えるベストセラーに(その他著書多数)。 また企業フィットネスのアドバイスやジム経営、フィットネス通販事業なども手掛ける。2011 年からは、鍛錬家を名乗り活動を開始。 トレーニングを「心を磨く」行為として捉え、体づくりと社会貢献についてセミナーなども行う(個人活動として勧善道場を主催)。同年、東日本大震災の直後から、宮城県石巻市雄勝町にて炊き出しや学習支援を行ったことをきっかけに移住。漁業をしながら新しい街づくりに奔走する。地域PRのために主催してきた「三陸・雄勝 海の幸トレイルランニング」(20112018)を業界でも有数の大会に成長させた。2018年に小ロット対応のプロテインOEMメーカー「プロテイン工房」を設立し、フィットネス消費よる社会貢献の拡充を目指す。

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