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  4. 9年目の3月11日。何が本物か、何が大切...

最大被災地の一つである石巻市で、僕は当初は炊き出しほか、物質的な支援を行っていた。だが、教育家の藤原和博先生の助言もあり、仙台在住で、僕がこちらに来るきっかけになった立花貴さんをリーダーに、地域の子供たちへの学習支援など、ソフト面の活動を行うことにした。

まずはゴールデンウィークに、子供たちを公民館や学校などで預かり、休校のために遅れている勉強を取り戻してもらおうという企画を練った。心身共に疲れている大人たちを、日中の間だけでも子供から解放するという意図もあった。がれき撤去や会社の再建などに奔走する大人にも、自分たちの時間が必要だろうと考えたのだ。

学校関係には何のツテもないので、飛び込みで小中学校に声をかけた。気仙沼から石巻までかなり広範囲にわたって、この支援企画を説明して回った。

しかしどこでも反応はイマイチ。主に学校長や教育委員会関係者に説明をしたのだが、どこの馬の骨とも分からない僕たちの話を、まともに聞いてくれる人は少なかった。

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関連書籍

山本ケイイチ『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』

いま体を鍛えるビジネスマンが急増中。経営者や金融マン、クリエイターなど、常に成果を求められる人ほど、トレーニングに時間とお金を投資している。筋肉を鍛え維持することは、もはや英語やITにも匹敵するビジネススキルなのだ。本書では「直感力・集中力が高まる」「精神がタフになる」など、筋トレがメンタル面に大きな変化をもたらすメカニズムを解説。続けるための工夫、効果を高める食事・睡眠、ジムの活用法など、独自のノウハウも満載した画期的トレーニング論。

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移住サバイバル

東日本大震災を機に宮城県石巻市に移住した山本圭一さん。家なし、知り合いなし、文字通りゼロから始まったサバイバル生活の記録。

バックナンバー

山本圭一

()プロテイン工房代表。中学生時代に独学で筋トレを始め、高校で本格的な筋トレと禅に取り組む。 高校卒業後はトレーニングを極めるべく自衛隊に入隊。初級偵察教育では隊長賞を受賞。 その後フィットネス業界に転身し、パーソナルトレーナーとして独立。独自のトレーニングメソッドがビジネスマンや経営者に支持され、予約のとれないトレーナーになる。2008  5 月に『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』を出版。13 万部を超えるベストセラーに(その他著書多数)。 また企業フィットネスのアドバイスやジム経営、フィットネス通販事業なども手掛ける。2011 年からは、鍛錬家を名乗り活動を開始。 トレーニングを「心を磨く」行為として捉え、体づくりと社会貢献についてセミナーなども行う(個人活動として勧善道場を主催)。同年、東日本大震災の直後から、宮城県石巻市雄勝町にて炊き出しや学習支援を行ったことをきっかけに移住。漁業をしながら新しい街づくりに奔走する。地域PRのために主催してきた「三陸・雄勝 海の幸トレイルランニング」(20112018)を業界でも有数の大会に成長させた。2018年に小ロット対応のプロテインOEMメーカー「プロテイン工房」を設立し、フィットネス消費よる社会貢献の拡充を目指す。

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