殺されそうな夢を見た。
正式には殺されにいく夢を見た。
なんか既に11人くらいが死んでるようだった。
吉本興業から紹介されたアルバイト先みたいなところで。
僕にもそのアルバイトが回ってきた。会社から来た仕事は断れなかった。
僕はマネージャーとそのアルバイト先に向かっていた。
歩いてそのバイト先に向かう途中、僕は気になって聞いた。
『もう11人死んでるのに、僕も今から行かないといけないんですか?』
マネージャーは気まずそうに言った。
『……はい、すみません』
『いや、殺されてるんじゃないですか? おかしいですよ、みんな行方不明じゃないですか』
マネージャーは言う。
『警察にも言ったんですが、11人死んだくらいではまだ動けない……と』
『11人で死んでも動けないって……何人死んだら動くんですか……』
そんな会話をしながらも目的地はじりじりと近付いていた。
集合場所が見えてきた。
人が30~40人ほど集まっていた。
僕と同じアルバイトをしにきた芸人たちと、そのスタッフたちだ。
スタッフたちはサングラスをして柄シャツにスーツを羽織り、煙草を吸っていた。ヤクザ丸出しだった。
こいつらに殺されるのか。
僕はマネージャーに、
『いや、やっぱ訳わからないです! 帰ります!』
と言い、
僕は踵を返そうとした時、
『どこ行くんじゃワレ! 逃げるんやったら今殺したるわごらぁ!』
と気付いたヤクザが走ってきた。
思いっきり走って逃げようと考えたが、ふとある考えが脳裏をよぎった。
「あ、これ夢だ」
そう、夢だと気付くパターンである。
たまにある、夢の中で夢だと気付くパターンだ。
僕はさらに踵を返し、向かってくるヤクザを目掛けて走った。
そしてヤクザの顔目掛けて飛び蹴りを仕掛けた。
こちらに走ってくる力と掛け算になり、ヤクザは大ダメージを受けたようだ。その場に倒れた。
僕はそのヤクザのお腹の辺りを踏みつけて、
『殺してみろやボケェ!』
と言い放った。
夢だとわかっているから無敵なのだ。
そして、集合場所に向かって、
『お前ら帰れよ! 殺されんぞ!』
と叫んだ。
夢の中だけはヒーローである。
するとみんな逃げ出し、ヤクザたちは焦って連れ戻そうとし、集合場所はてんやわんやな状態になった。
そんななか僕に踏まれているヤクザが右ポケットから銃を取り出そうとしたのを、僕は見逃さなかった。
僕はその右手を踏みつけ動かなくし、銃を奪った。
我ながら夢の中では隙がない。
『このチャカ見たらさすがに逮捕やろ。警察呼ぶからな』
と言ってiPhoneをポケットから取り出し110番をした。
すると金玉に激痛が走った。
ヤクザが左ポケットからも銃を取り出し、僕の金玉を撃ったのだ。
僕は立てなくなり、その場に倒れ込んだ。
僕の金玉の玉はおそらくやられてしまったが、おそらく銃弾がそこに残ったままだから玉の数は変わらないのか。
というようなことを考えて、目が覚めた。
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クロスロード凡説

「ネタにはしてこなかった。でも、なぜか心に引っかかっていた。」
そんな出来事を、リアルとフィクションの間で、書き起こす。
始まりはリアル、着地はフィクションの新感覚エッセイ。
“日常のひっかかり”から、縦横無尽にフィクションがクロスしていく。
「コント」や「漫才」では収まらない深掘りと、妄想・言い訳・勝手な解釈が加わった「凡」説は、二転三転の末、伝説のストーリーへ……!?










