2026年9月13日から、私の時間が止まっている。
『VIVANT』の放送がないからだ。
毎週日曜日の夜9時になれば、当たり前のように『VIVANT』が始まる。
放送が終われば、頭の中にはいくつもの「なぜ?」が残り、その答えを考えながら次の日曜日を待つ。
世界を飛び回る乃木たちを追いかけながら、誰かを疑い、誰かを信じ、予告のほんの数秒にまで目を凝らす。
そんな毎週を、いつの間にか私は“当たり前”だと思っていた。
けれど、当たり前というものは、なくなって初めてそのありがたさに気づくものらしい。
日曜日になれば『VIVANT』がある。
1週間待てば、また続きが見られる。
それが、実はとても幸せなことだったのだと、放送のない日曜日を迎えて初めて気づいた。
第18話の放送から、次回の10月4日までは3週間。
前回の記事で私は、「この3週間、存分に『VIVANT』に飢えることにしよう」と書いたが、どうやらその言葉通りになってしまった。
見事に飢えている。
しかし、この空白も悪いことばかりではない。
むしろシーズン2前半戦を振り返ってみると、これほど目まぐるしい8話だったのだから、一度立ち止まる時間が必要だったのかもしれないと思えてくる。
第11話から第18話まで、『VIVANT』はほとんど休むことなく物語を前へ進めてきた。
追いかけていた謎の答えにたどり着いたはずなのに、その答えの向こう側には、いつも新しい謎が待っている。
それがシーズン2前半戦の面白さだったように思う。
だからこそ、ここで一度振り返ってみたい。
物語のスピードに夢中になるあまり、私たちが通り過ぎてしまったものはないだろうか。
いまだ答えが出ないまま、物語の中に残されている謎もあるはずだ。
『VIVANT』は、何気なく置かれていた“点”が、ずっとあとになって別の“点”とつながり、その瞬間に見えていた景色そのものを変えてしまう作品だ。
だから伏線を振り返ることは、単に過去を整理することではない。
これから始まる後半戦を、もっと面白く見るための準備でもある。
10月4日になれば、止まっていた物語は再び動き出す。
そのとき「あの場面には、こんな意味があったのか」と驚くためにも、今のうちに一度、前半戦に残されたものを拾い集めておきたい。
今回は『VIVANT』シーズン2前半戦に残された8つの伏線/謎を、これまでに分かっている事実とともに1つずつ整理し、その先に何が待っているのかを考察していく。

(1) ノゴーン・ベキ(役所広司)・バトラカ(林泰文)・ピヨ(吉原光夫)は、どこで何をしている?
これはシーズン1最大の伏線であり、シーズン2屈指の注目ポイントである。
しかし彼らはいまだに姿を現さない。それどころか劇中で「生存匂わせ」すらほとんどない状況だ。
ただ乃木(堺雅人)のシーズン1の発言「花を手向けるのは後にするよ」などから彼らが生きていることは確定的と言えよう。
後半戦の物語を動かす最終兵器として、彼らが帰還することを期待している。
(2) 黒須(松坂桃李)が襲われた際に盗られた「乃木家の守刀」はどこにある?
これはシンシーに襲われた時に奪われてしまった訳だが、捕らわれた別班員の救出とともに守刀も取り返すことができるのか……注目だ。
(3) 野崎(阿部寛)がベキの兄・乃木寛道(井上順)に会った理由は?
これに関して野崎は「弟さんのことですが……」と言っているため、ノゴーン・ベキに関することなのが濃厚だ。
となると「ベキの生存」を伝えたのだろう。そしてベキらを故郷の島根で匿っている可能性もあると私は考えている。
(4) 別班員が連れ去られた場所の中心にあった「アール山」の意味とは?
ノアの方舟が漂着した伝説の山と言われている「アール山」を中心に別班員が輸送されていた訳だが、何か意味があるに違いない。
しかし難しいところはアール山が中心になるように別班員を様々な国に輸送したのはシンシーである点だ。
またノアの方舟に関してノコル(二宮和也)は「ベキも興味があった」と言っていたが、果たして……。
(5) テントの最上位モニター7人は誰?
新庄(竜星涼)とザイールは最上位モニターで確定だが、チョッキーは明確に「最上位」と確認できる箇所はない。
最上位モニターはベキの存在まで把握している人物を言うらしいが、残るメンバーも後半戦で明らかになるのだろうか……。
(6) アリ(山中崇)の言葉「ジャミーンをバルカに近づけてはいけない」の意味は?
これは8つの中でも特に“伏線らしさ”を感じるポイントと言えよう。
この発言が出た12話当初の考察では、バルカの情勢が不安定であることを示唆した発言かと思っていたが、前半戦のバルカの様子を見るとそうではなさそうだ。
ジャミーンの身を案じて言った言葉にも見えるが、アリの怪しさに繋がる発言の可能性も秘めている重要な言葉だと感じる。
(7) シンシーが欲しいものはテントの何?
これが後半戦の鍵になるだろう。
シンシーの求めるものは、エリシャが求めている条件でもある。
これによっては、核融合技術を中国が独占することになり、世界の均衡が崩れる可能性も秘めているのだ。
ハン(宮下今日子)が孤児院に反応したのも含め、前半戦で「善悪を見抜く力を持った奇跡の子」であると判明したジャミーンが鍵を握るのだろう。
(8) リュウ・ミンシュエン(堺雅人)は敵? それとも味方?
こちらは野崎の行く末を左右する事柄だと言えよう。
前半戦で我々が最も考察した人物であるリュウが、表向き通りにシンシー側なのか、それとも実は野崎側なのか……はたまた後半戦で野崎側に寝返る展開なのか……。
リュウの動向が物語の命運を握っていると言っても過言ではない。
以上がシーズン2前半戦に残された伏線である。
この伏線たちは私が勝手に伏線と判断しただけであり、全てが回収されるかは分からない。
果たして、この中のいくつが本当の“伏線”なのだろうか。
その答えを知るまで、あと少し。
10月4日、止まっていた『VIVANT』の時間が再び動き出す。
••┈┈┈┈•• ドラマ情報 ••┈┈┈┈••
TBSテレビ『VIVANT』(毎週日曜夜9時~)
出演:堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、二宮和也、竜星涼、山中崇、富栄ドラム、濱田岳、小日向文世、松坂桃李
原作・演出・プロデュース:福澤克雄
演出:宮崎陽平、加藤亜季子
脚本:宮本勇人、李 正美、山本奈奈、土井笑生
著者:ペチ
イメージイラスト:サク
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