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しらふで生きる

2021.06.29 公開 ツイート

酒は人生に必要か?しらふで生きたい人、生きたくない人の生の声 町田康

新型コロナの感染対策が、なぜかアルコール対策のようになっている日本。そのことにいろいろ不満はありますが、以前だったら気軽に楽しめた外での飲酒が制限され、これを機にお酒をやめたひと、家飲みで際限なく飲むようになった人、お酒との付き合いが変わった人も多いでしょう。
30年間毎日酒を飲み続けた町田康さんが自らの禁酒を綴った『しらふで生きる 大酒飲みの決断』は、人生における酒の意味を考えるのにぴったりの本。発売以来、編集部には、本の感想とともに、自分とお酒の関係を綴った読者ハガキがたくさん届いています。その一部をご紹介します。

全体の色と表1のコピーを変えた新しい帯


今度こそと思う(65歳・男)

大酒のみの作家が、いかにして断酒に成功したかに興味を持ちました。タイトルがすばらしい。「しらふで生きる」。酒なしで人生を全うしようという覚悟に感銘。小生、何度も断酒に挑戦してきたが、途中で失敗。認知を変えることの意味を教えてもらいました。読後、断酒4日目。今度こそと思う。


わらにもすがる思いです(48歳・男)

町田康様へ。お酒をやめようと思い、3ヶ月間禁酒しましたが、挫折しました。1年後にもう一度禁酒しようと思っている時に、この本を購入しました。以前から、日経新聞や電車の広告で目に止まった本で気になっていました。なぜやめられたのか、どうやってやめられたのか知りたくて、わらにもすがる思いでページをめくりました。
正直、序盤は何を言っているのか、もったいぶっている感じがして、変な本だなぁと思って読んでいました。本の核心に近づいていよいよ体験記のあたりでは、リアリティを感じ共感していました。禁酒だけでなく、生きていくうえで大切なことを考え方のコツを、教えてもらいました。今の目標は、一年間飲まないことです。令和2年7月16日禁酒開始。


常時持ち歩きます(55歳・男)

まずは先生のこのすばらしい本、ありがとうございます。
55歳、酒を飲み続け、死にそうな失敗をしては反省をし、文中に書かれていたこととまさに同じ行動を取り続けています。この本のことを朝日新聞で知り、すぐその日に買って読み切りました。3日ほど節酒になりました。しかし、酒を止めるにはもう少し何かが必要です。
飲みたい気持ちになったらすぐに取り出して読めるように常時持ち歩くことに今、しました。まずは、今日の夕食が勝負です。


町田さんと自分は酒歴が近いから(52歳・男)

今まで色々な禁酒にかかわる本や記事を読んだが、なかなか酒をやめられなかった。著者の酒歴が自らのそれにとても近く、これなら自分もやめられるかもしれないと思えた。町田さんに感謝したい。ありがとう。


脳の中を少し頂きました(36歳・女)

インターネットで先生がこの本を紹介されているのを見て、本屋に行きました。表紙の青いミッキーみたいなキャラを見て自分のことのように思いました。改造人間…人格改造の章が特に好きです。こっそりと禁酒生活始めています。ありがとうございます。


身にしみた(44歳・男性)

実は私も大量に飲酒をする者で、7~8年は休肝日がありません。人は酒を飲み、酒は人を飲む。今のところ大きな失敗はなく過ごし、きっともっとできる人間だとか他人を理由に飲み、結果身体だけがボロボロになった証を健診データでつきつけられます。身にしみた本でした。


飲まなくてもいいとわかりつつ(58歳・男)

かなり前に3か月ほど酒を飲まなかった。禁酒というものではなく、たまたまであった。晩酌の習慣はなく、月に数回かなり大量に飲むということであった。その時は、「あっ、飲まなくても何もないんだ」と思い、一生酒を止めようと、ほんの少し考えた。でも「ほんの少し」の考えだったので、今に至ってしまった。


マンガのように楽しかった(67歳・男)

厚い本を読むのが苦手で苦しいがマンガのようで楽しかった。タバコを止めて10年以上だが強い酒が好き。入院している間は全然飲みたいとは思わないが家に帰ると飲みたくなる。ドクターストップは未だ無い。夕方になると飲みたくなる。
 

ポップ


いつも明日が勝負(76歳・男)

「読破した今日はビールを飲む最後の日とし、明日から断ビールとしよう」
明日が勝負の日、守れるかな?


酒をやめたい葛藤のなかで出会った本(56歳・女)

18歳~56歳まで38年間沢山は飲めませんがほぼ毎日ビール+2~3杯の酒を飲み続けて参りました。昨年頃より「酒をやめたい」と思うようになり心の葛藤が続く中、この本を見つけて即買いしました。まだ決断はできませんが著者の言うところ、とても判る気がして自分もそうなりたいと思いました。何とも言えない独特の言いまわしと語り口調に楽しく読むことができました。


自分も町田さんと同じ(78歳・男)

自分も20歳からお酒飲みはじめ、69歳でやめました。その後9年間苦しい事、楽しい事、人生を味わいました。著者の町田康さんの禁酒の利得や禁酒宣言の判断など自分も同じ胸中である事に励まされました。ありがとう。


「しらふで生きる」は最大かつ厳守のテーマ(64歳・男)

アルコール依存症の自分にとっての最大かつ厳守のテーマは「しらふで生きる」。「断酒の継続」の参考のため、他の人の意見として購入した。自分の場合は、専門病院への入院から断酒会への強制入会という道で「気付き」を体験談の中から得て、継続できている。「反省」「感謝」「報恩」の断酒会は、後に続く人への報恩がある。


「幸せでなくてはならない」は強迫観念(59歳・女)

可笑しくて面白くてたまりませんでした。電車の中で読んでいて「ぶはっ」と吹き出してマスクで隠し続けたり…。示唆に富んだ中身でした。私事ですが、心の状態の良くなかった20代頃というのは、振り返ると“傲慢”。自己嫌悪と自信過剰はセットです。もちろん今も毎日我が身の“傲慢”さを意識させられますが。現代人が「幸せでなくてはならない」強迫観念にさらされているというご指摘もほんとうにそうですね。改めて気付かさせて頂きました。


それで? それで? と読み進め(77歳・女)

新聞の広告で知りました。読み始めは内容が私にはむずかしかったのですが、途中から面白くなって笑いながら”それで…?“ ”それでどうしたの…?“というかんじで読み進み、私にしては早く5日で読み終えました。禁酒して半年になるのですがほぼお酒は忘れているのでひょっとしたらこのまま禁酒出来るかも。


爆笑の連続(76歳・女)

こんなにたのしい本は珍しい。毎行毎行、爆笑してしまいました。なるほどロッカーの本はこんなになるのだ。

 

◎書店様へ◎

新帯でのご注文、ポップのご希望がございましたら、弊社営業部 gentosha_shoten@gentosha.co.jp までご連絡ください。

関連書籍

町田康『しらふで生きる 大酒飲みの決断』

30年間、毎日酒を飲み続けた作家は、突如、酒をやめようと思い立つ。絶望に暮れた最初の三か月、最大の難関お正月、気が緩む旅先での誘惑を乗り越え獲得したのは、よく眠れる痩せた身体、明晰な脳髄、そして寂しさへの自覚だ。そもそも人生は楽しくない。そう気づくと酒なしで人生は面白くなる。饒舌な思考、苦悩と葛藤が炸裂する断酒の記録。

町田康『リフォームの爆発』

マーチダ邸には、不具合があった。人と寝食を共にしたいが居場所がない大型犬の痛苦。人を怖がる猫たちの住む茶室・物置の傷みによる倒壊の懸念。細長いダイニングキッチンで食事する人間の苦しみと悲しみ。これらの解消のための自宅改造が悲劇の始まりだった――。リフォームをめぐる実態・実情を呆れるほど克明に描く文学的ビフォア・アフター。

町田康『餓鬼道巡行』

熱海在住の小説家である「私」は、素敵で快適な生活を求めて自宅を大規模リフォームする。しかし、台所が使えなくなり、日々の飯を拵えることができなくなった。「私」は、美味なるものを求めて「外食ちゃん」となるが……。有名シェフの裏切り、大衆居酒屋に在る差別、とろろ定食というアート、静謐なラーメン。今日も餓鬼道を往く。

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しらふで生きる

元パンクロッカーで芥川賞作家の町田康さんは、30年間にわたって毎日、お酒を飲み続けていたといいます。そんな町田さんがお酒をやめたのは、いまから7年前のこと。いったいどのようにしてお酒をやめることができたのか? お酒をやめて、心と身体に、そして人生にどんな変化が起こったのか? 現在の「禁酒ブーム」のきっかけをつくったともいえる『しらふで生きる』から、一部を抜粋します。

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町田康

1962年大阪府生まれ。町田町蔵の名で歌手活動を始め、1981年パンクバンド「INU」の『メシ喰うな』でレコードデビュー。俳優としても活躍する。1996年、初の小説「くっすん大黒」を発表、同作は翌1997年Bunkamuraドゥマゴ文学賞・野間文芸新人賞を受賞した。以降、2000年「きれぎれ」で芥川賞、2001年詩集『土間の四十八滝』で萩原朔太郎賞、2002年「権現の踊り子」で川端康成文学賞、2005年『告白』で谷崎潤一郎賞、2008年『宿屋めぐり』で野間文芸賞を受賞。他の著書に『夫婦茶碗』『猫にかまけて』『浄土』『スピンク日記』『スピンク合財帖』『猫とあほんだら』『餓鬼道巡行』など多数。

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