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私と本棚

2021.02.21 更新 ツイート

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#おみゆ本棚 の全貌はイケてないのでまだ見せられません 小谷実由

読んだ本を「#おみゆ本棚」としてInstagramで紹介している、モデルの小谷実由さん。もともと本を集めることが好きだったという小谷さんの「本棚」との関係は?

本を集めることがずっと好きだった

 

本棚は自分の人格が出てしまうという。だから今までは出来るだけ人に見せないようにしてきた。しかし、なぜかあまりにも本棚を見せて欲しいという声を頂いてしまうので申し訳なくなり、Instagramで読み終った本にハッシュタグをつけて投稿することにした。ハッシュタグにすればまとめてその投稿を見ることが出来るから、それが私の本棚です。これで勘弁してください。という気持ちを込めて。題して「#おみゆ本棚」だ。

今まで読んできたものが詰まっている本棚を、突然写真一枚でババンと出すというのがどうも気恥ずかしい。1冊毎に自分が読んでる本を見せることは何とも思わないが、それをまとめて一挙に見せた時、自分の頭の中を覗かれているような、自分でも気付いてない何かを汲み取られる気持ちになる。本当は自分の気持ちを口にすることだって、熟考に熟考を重ねて世に放っている性格だ。なので私にとって本棚を見せる行為はあまりにも無防備すぎる。

しかし「#おみゆ本棚」の投稿が重なり、読んだ本をほぼ全て投稿していることから、徐々に本棚を見せるということに抵抗がなくなっている気もしていた。そんな時、とある雑誌から本についての取材を受けた。その際に、紙面に本棚の写真を載せることになった。大好きな雑誌だったこと、憧れの編集者さんからの依頼であったことが嬉しく、いとも簡単に今までのしがらみが外れ、快諾した。しかし、ここからだ。私の本をしまう棚、リアル本棚は見た目がイケてない。どうしよう。

私は本を読むことが好きになる前に、本を集めることが好きだった。幼い頃から図書館に行ったりする事に馴染みのある子供だったが、読むこと以前に「本」という存在が好きだったのだ。フォルム、表紙、栞紐、全てが理由を持って選ばれ出来たもので随所からこだわりを感じずにはいられなかった。そんな気持ちで20代前半は、古本屋さんで装丁が気に入ったものや中ページの写真が好きなものを片っ端から集めていた。その時期に買ったものをちゃんと読むようになったのは最近になってから。では、買い集めて何をしていたかというと、大好きな表紙や装丁で溢れた本たちを並べて、飾って、見惚れる。それだけで十分幸せだった。集め、眺めているだけで多幸感に溢れる。これは本と同じく収集している櫛などもそうだ。使わないで大事に眺め愛でるのみ、という美学が私の中には存在している。

しかし、本を読むということにある日目覚めた。ここ数年のことである。本を読むことが面白いことは子供の頃から知っていた。ただそこに拍車をかけ、到達するには現代は誘惑が多すぎる。最大の敵はスマホだ。移動中にはメールを返し、SNSを見る。家に帰れば動画を見たり、ゲームをする。しかし、それって私の中でどれだけ身になっているのだろう? とふと思ったとき、あのなんとなくスマホを触ってる時間たちを読書にすり替えられたらどんなに素晴らしいのだろうかという気持ちが浮かんだ。次の瞬間ゲームアプリを消していた。

先ほどのリアル本棚イケてない問題に話を戻そう。読書が心の拠り所にまでなった現在の私。読み切れば読み切るほど、本を買う頻度が増えているのも実情。しかしそこについて来ていないのが自宅の本を仕舞っている棚だ。もう明らかな容量オーバー。ひとまずまだ読んでいない本(控え本)はベッドの頭上にあるスペースに。読み終わったものはなりふり構わず棚へ。これが現実のリアル本棚フォーメーションである。イケてない、イケてなさすぎる。困った。本当は壁一面本棚の部屋が欲しい。ディズニー『美女と野獣』で野獣がベルにプレゼントした図書室くらいの壮大なものじゃなくてもいいけど(本当はそのくらい欲しい)はしごが必要なくらいの本棚が欲しい。

見たことがある人はわかるかもしれないが、ベルがよく行く町の貸本屋さんで、本棚についてるはしごがドゥルルルっとスライドして移動できる。それをしながら本を選びたいです。もしくは、大学の図書館にあったボタン1つで幾重にも重なった本棚が電動で開くものが欲しい。もうこの際パソコンで本のしまってある場所はデータ化して把握だ。

しかし、理想の本棚が手に入ったとして、そこからまた悩むことがありそうだなと感じている点がある。それは並び順。見た目が綺麗に並ぶことはもはや必須。眺めて愛でることの美学は未だ健在だ。最近は文庫本が特に好きで、本を選ぶ際は文庫があればなるべくそちらを選ぶようにしている。なぜなら並べた時にサイズが揃って綺麗だから。書店で出版社別にずらりと並んだ文庫本、作者の名前の部分だけ色が変わっているものもあり、その光景は虹のよう。あれにとても憧れる。しかし、作者別に並べることも魅力的だ。わかりやすさはもちろん、私はこの人の本をこんなに読んでいるのか...! という気持ちも感じたい。悩みどころである。

そんな夢物語を常に妄想しているのだが、未だ自宅の本棚はキャビネットとベッドの上のみ。そして、雑誌にはどんな本棚の写真を出したのかというと、キャビネット上で繰り広げた綺麗な文庫本のみの棚やお気に入りの単行本たちを集めた棚などの、様々な意味で一番イケてる理想の本棚を作り上げて載せてもらった。おもいきり性格の出た写真だったと思う。この使い方を実際にするには同じキャビネットをいくつ買えばいいんだろう、壁一面本棚にできる家を探したほうが早そうだ。

写真は最新版イケてる理想の本棚です。いつになったら理想通りのリアル本棚を世に放てるのでしょうか。

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私と本棚

コロナ禍で明けた2021年。生活が変わり続けるなかで頼りにしたい私と本と本棚の話。

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小谷実由

ファッション誌やカタログ・広告を中心に、モデル業や執筆業で活躍。一方で、様々な作家やクリエイターたちとの企画にも取り組む。昭和と純喫茶をこよなく愛する。愛称はおみゆ。

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