1. Home
  2. 暮らし術
  3. 私と本棚
  4. 本棚はなくとも育児中も本を読めたのは電子...

私と本棚

2021.03.12 更新 ツイート

#6

本棚はなくとも育児中も本を読めたのは電子書籍のおかげだった 小沢あや

SNSで時々お見かけするご自宅はいつもスッキリ。育児も仕事もガジェットやネットのサービスを活用しながら効率よく生活されているご様子が伝わってくる編集者の小沢あやさん。だったら、本棚についてもきっと特別な工夫があるのでは? とご寄稿をお願いしたのです。

 

オタクだけどモノは所有したくない

せっかく「私と本棚」というタイトルの連載にお声がけいただいたものの、我が家には本棚がない。編集者なのに⁉ 本読まないの⁉ と、驚かれてしまうだろうが、電子書籍派なのだ。ちょうど確定申告の作業中だったので調べてみたところ毎月の「新聞図書費」は大体7万円〜で推移しているので、そこそこ買っている方だとは思う。

とにかく、モノを所有するのが苦手だ。長年「オタクなのに……」というコンプレックスが強くあった。一般的なオタクの方々のライフスタイルは、コレクターのように愛するモノに囲まれているイメージがある。楽しそうで、とても憧れる。

好きな本はモノとして所有してなんぼだとか、デザイナーさんこだわりの装丁は紙で買って楽しまないと……という意見もよくわかる。著者さんだって、きっとそう思う人が多いだろう。電子書籍派は、何となく肩身が狭い気がするのだ。

ただ、私が出産〜育児中も本との付き合いを断ち切らずに済んだのは、電子書籍のおかげなのである。もう、この快適さを手放すことは出来ないし、これまで持っていた本も友人に譲ったり、フリマアプリで手放したりして、改めて電子書籍版を買い直したくらいだ。良かれと思って買っていた紙の本は、「読むぞ!」と気合いを入れないと永遠に消化できないので、積読したままになりがちだ。

出版社の方から「献本するので住所を教えてください」、とご連絡いただく機会も多いが、発売前にどうしても必要なパターン以外は、「購入します」と、極力辞退するようにしている。好きな著者さんの本なら、ちゃんと課金して堪能し、Amazonレビューに星をつけたいのだ。タダでもらってしまうと、何だか本へのありがたみが薄れる気がして。

私の本棚は、Kindleアプリの中にある。ベビーカーに乗って遠くの書店まで行かなくても、発売日の0時には新刊が手に入るし、寝かしつけの合間にも赤ちゃんの背中をトントンしながら読書ができたので、産後の方が本と接する時間が長くなった。

子連れ外出はおむつやおもちゃ、着替えフルセットなどなど荷物がどんどん増えてしまうので、ズシンと重い単行本を持ち歩くのは厳しい。電子書籍派なら、「外出先で赤ちゃんが寝た!」など、予想外のボーナスタイムがやってきた時にもiPhoneで短編小説を楽しめる。もう、この生活を手放せない。

現在、4つの読書用端末を使い分けている。ラインナップはKindle Oasis(メイン)、iPad Pro(雑誌や図録などカラーのもの、大画面で読みたいもの)、Kindle Paperwhite(サブ)、iPhone 12 Pro(隙間時間用)だ。
 

「いやいやいくら何でもたくさん持ちすぎでしょう」と思われそうだが、年間相当数読むのであれば、iPhoneだけでなく専用端末の方が便利なのだ。特にKindleシリーズであれば、SNSの通知が割り込んでくることもないし、本の世界に集中出来る。夜ベッドの中で裸眼でうとうとしている時も、フォントサイズが自由に変更できるので、眠る直前まで読書を楽しめるのだ。


以前は自宅にも大きな本棚を複数置いていたのだが、あっさり手放した。小さな子どもが舐め回すわ破るわで散々だったし、もしも地震で倒れてきたらと思うと恐ろしい。広い書斎が持てる暮らしなら別だが、東京のコンパクトな賃貸マンション暮らしなのであれば、出来るだけモノは増やさない方がいい。

以前は友達と貸し借りしたり、家に遊びにきた子に「これ読んだ?」「あげるよ」なんてお土産がわりに渡すことも多く、本はコミュニケーションツールにもなっていたし、自然に蔵書も減っていった。しかし、コロナ禍で人と会う機会もなくなった今では、そうもいかない。うまく区切りをつけないと、大変なことになってしまう。しかし、どうしてもお気に入りの本や、今後資料になりそうな本・雑誌などは手放すことが出来ない。

また、書店を応援したい気持ちもある。電子書籍版がない本は、事前にリスト化して、Amazonではなく書店で買うし、店頭POPで初めて出会った本に関しては、その場で買うようにしている。

紙の本はしばらく自宅で堪能した後、荷物預かりサービス「サマリーポケット」の倉庫に送って保管する。段ボール1箱につき月数百円で預かってもらえるなんて、本当に便利な世の中になったものだ。

本に囲まれた暮らしに憧れはあるけれど、身軽でいられる今のスタイルも嫌いじゃない。価値観も時代もどんどん変わるだろうから、数年後には「やっぱり紙の本、いいですね!」とか言っているかもしれないけれど。今の私には、最適化できている。

*   *   *

幻冬舎plusの本棚=幻冬舎plusストアでは電子書籍をはじめ、著者サイン本やオリジナルグッズなども販売中。購入時に1ポイント=1円で使える「幻冬舎ポイント」は全商品で5%還元!買えば買うほどおトクな幻冬舎plusストアをぜひご利用ください。

{ この記事をシェアする }

私と本棚

コロナ禍で明けた2021年。生活が変わり続けるなかで頼りにしたい私と本と本棚の話。

バックナンバー

小沢あや

フリーランスのコンテンツプランナー / 編集者。音楽レーベルで営業とPRを経験後、IT企業を経て、2018年に独立。エッセイのほか、女性アイドルやミュージシャン、経営者のインタビューを多数執筆。Engadget日本版にて「ワーママのガジェット育児日記」、「フリーランスな私たち」連載中。豊島区公認の池袋愛好家としても活動している。

この記事を読んだ人へのおすすめ

幻冬舎plusでできること

  • 日々更新する多彩な連載が読める!

    日々更新する
    多彩な連載が読める!

  • 専用アプリなしで電子書籍が読める!

    専用アプリなしで
    電子書籍が読める!

  • おトクなポイントが貯まる・使える!

    おトクなポイントが
    貯まる・使える!

  • 会員限定イベントに参加できる!

    会員限定イベントに
    参加できる!

  • プレゼント抽選に応募できる!

    プレゼント抽選に
    応募できる!

無料!
会員登録はこちらから
無料会員特典について詳しくはこちら
PAGETOP