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北極かえるのコモンロー日誌

2020.09.25 更新 ツイート

ガーデニングはお金と交換するものを減らせる 吉村静

今年2月からコミュニティガーデンと、家にあるガーデンの2カ所で、野菜や花、ハーブなどを育てている。初めてここまで力を入れてみたんだけど、かなり豊作だったと思う。

花も野菜もハーブも雑草も全部生えてるカオスガーデン。
 

やったことがないから期待値が高くなかったこともあるし、野菜の成長を見届けるのが楽しすぎて「収穫」にこだわっていなかったからかもしれないけれど(笑)、私とダーリン・ルイスの2人にとってはすんごい量の野菜が採れたなぁと夏を振り返る。一時期はニンニクと生姜をスーパーで買う程度であとの野菜は畑から賄うことができた時期もあった。

じゃがいもは次から次へと生えてくる。

3月からコロナで仕事が数ヶ月なくなったことも大きかった。いきなりやることがなくなったし、友達にも会えないしで、ガーデンで過ごす時間がどんどん増えていった。ほとんどの野菜や花たちは種から発芽させて育てたんだけど、バンクーバーは寒いので、自分たちの部屋の中で発芽させながら春を持ったりしながらのスタートだった。

ルイスの布団を占領する自家発芽センター!笑

作るもの、畑からとれるものが増えるほど、スーパーで食材を買わなくてよくなり、支出が減り、食べるものを買うために働く時間を減らすことができる。まぁその分畑にいる時間を作る必要があるけれど、これは全く苦にならない。でも多分農家としてやっているわけではないから、気楽にできている部分もあるのかなとも思う。農家さんってこれを商売としてやっているってほんますごい。

少量だけどキノアも育ててみた。不思議な形。

でも、大なり小なり、畑をすることで個人的には支出と生活のバランスはいい方向に変わった。経済的な部分だけじゃなくて、畑ってエクササイズにもなるし、精神安定剤にもなる。畑がそばにあると、一緒に生きているって思えて安心するのだ。その分、大事に育てた花とか野菜が何者かによってもぎ取られた時は、かなり落ち込んだりもしたんだけれど。

これはカレンジュラというお花でお茶にして飲むことができる。

家にある畑はムーン・ガーデン(月の畑)、コミュニティガーデンの畑はサン・ガーデン(太陽の畑)と名付けて毎日足を運んでいる。コミュニティガーデンは誰でも市民がお散歩できるのはいいんだけれど、上にも書いた通りよく野菜や花が盗まれるので、トマトとかコーンとか「食べ頃だ~!」と一目でわかる野菜じゃなくて、地中に育つジャガイモや人参などを育てている。

このトマトはみどり色のトマト。食べ頃がわかりづらいから盗まれない!笑

コミュニティガーデンで最近小さなリンゴがたくさんとれて、箱いっぱいにルイスがもらってきた。搾りたてのりんごジュースと洋梨ジュースももらったんだけど、めっちゃめちゃ美味しかった。。。

りんごはコンポートと、りんごパンを作って毎日食べた。

今この社会で働いているのって、やりたいこととかスキルを伸ばすためとか夢とか、そういうキラキラしたことだけじゃなくって、普通に生きていくために、自分の生活を支えるためでもある。毎日結構な時間働きに出かけているけど、その時間をもうちょっと家の畑に費やしながら、お金と交換しているものを少しでも減らせたらめちゃめちゃいいよなぁ、と考える。

野菜の種を収穫中のルイス。
これはニラの種。かわいい。

最近は種を収穫して友達にあげたりもしている。冬でも育つケールや菜葉は種を収穫後、また種まき。命が巡った~! という喜びを味わっている。私の部屋のすぐ横で育ったのかぁ、一緒に寝たり、夢見たりしながら命を繋いでくれたのかぁと思うと、大袈裟だけど宇宙の神秘みたいなのを感じる。

柄が好みすぎてネックレスにしたい豆。

野菜作りだけじゃなくても、こんなふうに自分でできることをどんどん増やしていけば、案外お金と交換しなくてもどうにかできることっていっぱいある。自転車の修理とかの「直す系」ももっと自分でできるようになりたい。靴下とかは自分で直せるし、直すとまた愛が芽生えるのもいいところ。もちろん好きなことにお金をがっと使うのも、いいと思う。

ルイスの靴下をお直し中。ルイス曰く、かかった時間分のマッサージをしてくれるらしい。

野菜作りってもりもり育つのもあれば、育つのが遅いもの、全然育たないものって様々だし、天候にも左右されるし、自分でコントロールできない部分がある。でもその未知なる成長や驚き、触れ合いが楽しいし、それらが足を毎日畑に運ばせてくれる。

冬の野菜たちも元気に育つといいなぁ。

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北極かえるのコモンロー日誌

移民大国カナダのユニークな制度「コモンロー」を利用し、2019年、永住権を取得したひとりの日本人女性がいます。「自然に囲まれた土地で、自分らしく生きたい」と日本を飛び出し世界中を旅したすえに、彼女はなぜカナダを選んだのか? カナダでの暮らし、コモンローって何? 生き方の選択肢を探る連載です。[アイコンデザイン / 永井あゆみ]

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吉村静

1987年、新潟県長岡市生まれのランナー。走歴25年。ランニング雑誌の出版社に勤めた後にカナダへ渡り、トレイルランニングやハイキング、日々のお散歩に没頭する。カナダで2年過ごしたのちに南米やニュージーランド、インドなど様々な国で写真を撮りながら旅をする。2019年からカナダの永住権を取得し、現在はバンクーバーで暮らす。トレイルランニング用品専門店Run Boys! Run girls!のウェブにてアウトドアスポーツのある生活を綴る「Tip of the iceberg Newspaper」という名のブログも更新中。バンクーバーのヌーディストビーチで開催される裸のランニング大会Bare Buns Run2014年大会女子の部優勝。

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