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北極かえるのコモンロー日誌

2021.08.23 更新 ツイート

冬は-40℃…極北への引越しはUnknownな未来に耐えること 吉村静

カナダ・ユーコン準州のドーソン・シティに引っ越す予定日まで1週間を切った(引っ越しの経緯についてはこちらの記事をどうぞ  極北でアートを学ぶために引っ越すことにした)。

しかし、いまだ住む家が決まっていない。初購入した車の修理もいつ終わるのかわからない。持っていく装備が足りているかも正直全然わからない。ここまで来て「Unknown案件」が山積みの私たち……。

 

この悶々とした「決まらない・よくわからない」ストレスはかなり重い。日本からカナダに引っ越すときはこれほどストレスを感じなかったのに、今回はわけが違う。それはやっぱり人口1,500人という小さな町に引っ越すこと、冬はマイナス40度にもなる厳しい自然環境が待っているからだろう。だからこそのワクワクはもちろんあるんだけど、現実の引っ越し作業はかなり大変。

何から詰めたらいいのかわからないけど、とりあえず煮干しは最初に詰めた!

家を決めるのが難しいのにはいろいろ理由があって、そもそも人口が少ないから住む場所の数が極端に限られていること、私たちの予算、そして今まだバンクーバーに住んでるから実際の家を見ることができないこと、などなどいろんな要素がある。

前にアートスクールのQ&Aセッションでも家探しについて触れていて、「8月の終わりくらいまでなかなか空きが出ないから辛抱強く待ってね」って先生たちが言ってたけど、授業始まるの9月7日なんですけども……とツッコミを入れたくなった。

それでも今年は学校が近くのホテルと契約して学生用にいくつかの部屋を貸し出してくれることになっていて、最悪家が見つからなかったらそこに住めばいい、という安心感があるのはありがたい。

近所の犬、マンゴーが疲れを癒してくれる。

でもできればホテルの部屋より自分たちの家に住みたいと思い、ネットの掲示板などを利用しながら探し続けた。ほんでもって先生たちの助言は正しかった。今まで全然空きがなかったのに、ここ数日で一気にいろんな人がメールに返信してくれて、逆にどこに住んだらいいかわからない~! ってなっている。シェアハウスやプライベートな小さな家などいろんな物件があって、まじで全然決められない。

畑で採れた豆も持っていく。ユーコンでも育つかな?

さらに車問題。今回生まれて初めて車(中古車)を購入したんだけど、いろいろ修理が必要で、それが思ってた以上に時間もお金もかかって「え、これ一体いつ出発できるん……?」状態が続いている(涙)。私もルイスも車を購入するのが初めてで、わからないことだらけ。車に詳しい友達の助けを借りまくりながらなんとか辛抱強く待っている。

人生初、車(中古車)を購入! スバルのフォレスター!「金山」という名前をつけようと考え中(笑)。

めちゃめちゃストレスフルな日々のあるひととき、ふとパートナーのルイスと「Unknown案件ばっかやな~!」と笑いがこぼれた。「全然なんも決まってないやん私ら! はっはっは~!」と逆にここにきてものすごいエネルギーが湧いてきた(笑)。これぞ人生やん! これぞ、大冒険やん! と2人で確かめ合った。

全然予定通りに行ってないし、未知なる世界での暮らしの不安に耐えまくってめちゃめちゃしんどいけど、でもきっとユーコンの自然をみたらこんな日々すぐに忘れるんだろうなぁとか考えるとギリギリ頑張れる。

最近ストレス発散にと美味しいものをケチらずに食べている。人生初アボカドトースト。うま!

また友人たちの差し入れやギフトにも背中を押されている。日本人の友人たちは「日本食が恋しくなるだろうから」と言ってお味噌汁のセットやお蕎麦、鯖缶をくれたり、アウトドアスポーツが好きな友人は救急セットや蚊取り線香などの実用品セットをくれたりと、友人たちへのサポートに涙がちょちょぎれる。

友達から「ユーコンでもネイキッド・バイクライドしてな!」と言われて渡されたバッグとギフト

冬の靴下、これで足りるかな? これも買った方がいいかな? これは持ってかない方がいいかな? と自問自答は尽きない。私もルイスも疲れてるせいで小さなことで喧嘩になったりするけれど、かと思えば一緒に昼寝を挟んだりしながら、今日も2人で荷造りを進めている。

*   *   *

本連載はリニューアル準備のため、しばらく休載いたします。

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北極かえるのコモンロー日誌

移民大国カナダのユニークな制度「コモンロー」を利用し、2019年、永住権を取得したひとりの日本人女性がいます。「自然に囲まれた土地で、自分らしく生きたい」と日本を飛び出し世界中を旅したすえに、彼女はなぜカナダを選んだのか? カナダでの暮らし、コモンローって何? 生き方の選択肢を探る連載です。[アイコンデザイン / 永井あゆみ]

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吉村静

1987年、新潟県長岡市生まれのランナー。走歴25年。ランニング雑誌の出版社に勤めた後にカナダへ渡り、トレイルランニングやハイキング、日々のお散歩に没頭する。カナダで2年過ごしたのちに南米やニュージーランド、インドなど様々な国で写真を撮りながら旅をする。2019年からカナダの永住権を取得し、現在はバンクーバーで暮らす。トレイルランニング用品専門店Run Boys! Run girls!のウェブにてアウトドアスポーツのある生活を綴る「Tip of the iceberg Newspaper」という名のブログも更新中。バンクーバーのヌーディストビーチで開催される裸のランニング大会Bare Buns Run2014年大会女子の部優勝。

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