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北極かえるのコモンロー日誌

2021.08.08 更新 ツイート

4年ぶりに"あの訪問者"が出現!強烈な熱波に襲われたバンクーバー 吉村静

バンクーバーの夏といえば、湿気が少なくからっとしていて、日本のジメジメした夏の暑さに比べると本当に気持ちいい。初めてバンクーバーに来た時も「クーラーのいらない夏」というのにかなり驚いた。日陰に入るとちょっと寒いくらいの、比較的マイルドな夏を毎年堪能していたのに、今年は熱波が到来して以降、全然太陽の光を楽しめていない。

暑さで道端の花たちがドライフラワー状態に(涙)。
 

ニュースで見た人も多いかもしれないけど、6月末から7月の上旬にかけてカナダの西海岸に強烈な熱波が襲い、バンクーバー周辺でも気温が40度に達した。ブリティッシュコロンビア州にあるLyttonという街では、気温が49.6度に達し、火災が発生して街が消失してしまった。バンクーバー周辺でも熱中症などで死者も出ている。涼しい夏のバンクーバーでは、ほとんどの家にクーラーがない。扇風機がある人はいるけれど、私の周りの友人たちでもクーラーが家にある人は数えるほど。だから予期せぬ熱波に対して準備ができておらず、急な暑さに順応しきれない身体への負荷は大きかった。

家の前の公園も、普段は緑色の芝がカラっカラに乾いてしまっている。

私は扇風機すら家になく、日差しが一日中ガンガン入る部屋に住んでいるので、部屋の中にいるのは危険と思い、パートナーのルイスと共に、映画館に避難して、クーラーの効いた館内で映画を2本見て身体を休ませた。あとはスイカのスムージー飲んだり、作り置いている紫蘇ジュース作って飲んだりと、元気が出る食べ物を積極的に摂るようにした。雨も降ってないせいでアスファルトが熱せられているからか、夜の深夜12時なってもまだ部屋がまだまだ暑い。濡らした手ぬぐいを首に巻いて近所を散歩したり、スプリンクラーでちょっと水浴びしたりして暑さをごまかしながらなんとか乗り切った。

自分で育てた紫蘇で作った紫蘇ジュース。うっんまー!
野菜は暑さに負けず、むしろグングン元気に育っている。

まさかカナダでもここまで暑くなるのか! ということにショックを受けたんだけれど、もっとショックだったのは、あの熱波からすでに1ヶ月以上経っているのに、未だに身体が疲れていること。ここ最近引越しの準備などで忙しくしてて、汗をかく運動をしてないことも関係しているかもしれないけれど、軽い夏バテがずーっと続いているような感じがする。あまりに暑ければショッピングモールとかに逃げればいいんだけど、寝るときはそうもいかないし、今は友達が貸してくれた扇風機のおかげで夜は快適になってはきたんだけど、それでも真昼間に太陽の下に出ていく気に全然なれない(涙)。

外に出る時は帽子は必須。日陰を探して歩く。

今までは夏になったら毎日のように外に出て行っていたのに、今年はむしろ日陰を探して生き延びている。この暑さは地球温暖化の影響みたいだし、日本を含めた世界各地で洪水や豪雨の被害が毎年のように出てきているのを見ると、これからの未来が不安になる。公園の芝生も今年は乾燥してすでに黄金色。「もう秋なの?」という乾燥具合で、温度だけじゃなく、視覚的にもなんだか疲れてしまう。道端の花たちがぐったりしているのを見て、人間だけじゃなくて植物や動物たちも疲れているのかな? と想像する。山火事の煙で街がかすんだりしている日もあって暑くても窓が開けられない日もあってなかなか困る。

山火事の煙が流れてきて山が霞んで見える。

これを書いているときに突然小さいゴキブリが部屋の中を歩いているのを目撃。もちろんカナダにもゴキブリはいるんだけれど、寒いせいかこの4年間一度も見たことがなかったのに、「部屋の中が暑すぎるせいでゴキが生きやすい環境を作り出しているのでは……!(驚)」となんだか腑に落ちた。

山火事の煙で太陽をサングラスなしで眺めることができてしまう。

そんなこんなの夏バテ1ヶ月。地球温暖化が進んだ世界を疑似体験してるような感じがしてこわい。大袈裟かもしれないけれど、でももしこんな夏が毎年来ると思うと、正直厳しい。四季の変化に嬉しくなったり、うっとりしたり、寂しくなったりするのと同じで、気候の変化に心と身体が反応している。これから真冬はマイナス40度の北の地へ引っ越すわけだけれど、今見られる景色を見ておきたい、と思う。

(引用)

https://newsinteractives.cbc.ca/longform/lytton-feature

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北極かえるのコモンロー日誌

移民大国カナダのユニークな制度「コモンロー」を利用し、2019年、永住権を取得したひとりの日本人女性がいます。「自然に囲まれた土地で、自分らしく生きたい」と日本を飛び出し世界中を旅したすえに、彼女はなぜカナダを選んだのか? カナダでの暮らし、コモンローって何? 生き方の選択肢を探る連載です。[アイコンデザイン / 永井あゆみ]

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吉村静

1987年、新潟県長岡市生まれのランナー。走歴25年。ランニング雑誌の出版社に勤めた後にカナダへ渡り、トレイルランニングやハイキング、日々のお散歩に没頭する。カナダで2年過ごしたのちに南米やニュージーランド、インドなど様々な国で写真を撮りながら旅をする。2019年からカナダの永住権を取得し、現在はバンクーバーで暮らす。トレイルランニング用品専門店Run Boys! Run girls!のウェブにてアウトドアスポーツのある生活を綴る「Tip of the iceberg Newspaper」という名のブログも更新中。バンクーバーのヌーディストビーチで開催される裸のランニング大会Bare Buns Run2014年大会女子の部優勝。

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