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北極かえるのコモンロー日誌

2020.10.11 更新 ツイート

ガーデニングの喜びは「本能的にわかる」が増えること 吉村静

秋の到来でみずみずしかった畑が急にしょんぼりしてきた。トマトの茎はへたれ、きゅうりの茎はもう土に還ったのか? というスピードで消えていった。バンクーバーは秋晴れの日が続いているものの、夜になると結構冷え込み、秋が来たなぁと肌で感じている。

とはいえまだ「まだ咲くで~!」という花たちもいる。
 

今年初めて野菜を育ててみて、食べ頃を見分けるのは難しいな~と思ったけど、それに比べて「種の収穫時期」はわかりやすいことに最近気がついた。というのも、マメだったら完全に乾燥して色が変わっているし、野菜や花だったら種が外側に見えるものもある。完熟を待つ野菜たちにあった「食べる」という行為がもうないせいか、種の収穫時期はど素人ながらに冷静に見れている気がする。トマトやきゅうりみたいな実の中に種があるものでも、種を中から取り出すだけだから、難しくない。

房を開けた時の嬉しさ。豆たちの整列の美しさよ!

この種取りをやっていてふと気づいたことがあって、「なんで種の収穫時期とか、種の取り方とか普通に分かるんやろう」っていうこと。本とかネットで調べてないし、誰からも教わったわけじゃないのに、「今だ!」って分かるって、自分の本能的なセンサーが働いているのでは? という気がするのだ。

これはコスモスの種。

世の中には「お手本」があったり、方法論がたくさんある。ネットで調べれば簡単に種の収穫時期や保存方法とかが出てくると思うんだけれど、それをしなくてもできるっていうことに、ちょっと自分で驚いた。別に難しいことじゃないし、誰でも簡単にできることかもしれないんだけど、でもなんかこの「教わってから始める」っていうプロセスがないの、めちゃめちゃええやん! と思ったのだ。小学生の時自由研究と同じで、自分で課題を決めて、観察して、研究する。ガーデンとは自分にとっての自由研究だったのか! だから楽しいのだ。

これはガーデンに咲くお花の種。

畑って作物の種類とか配置とか水の量とかみんな違うわけで、この畑といつも顔を合わせてるのって私とルイスだし、その2人が「これだ!」と思う感覚を普通に信じていいよね? と思うし、それで失敗しても、またその失敗を観察して新しい手を打てばいい。種を蒔いたのいつだったけな~? とか、苗どうしが近すぎたかなぁ~とか考えてると、来年の種まきが楽しみになってくる。

豆が魅力的すぎて、最近豆農家になりたいと考えている。

畑に毎日足を運んでいるからこそ気づく「なんとなくそう感じる」、「なんとなくこうした方がいい気がする」って感じるのが畑をやっている喜びの1つなのかもしれない。日々の変化を感じ取っているから気づくこと。その不思議さが心地よい。それでも基本畑はカオスだから、全然思った通りにならないんだけれど、それはそれで、予想を裏切ってくれる喜びがある。

ケールの種、いっぱい採れた~!

自由研究といえばルイスもあるプロジェクトをここ2年ほど続けている。それは「アボカドの種栽培」。食べ終わったアボカドの種を乾燥させ、発芽させ、育て、大きくなったら観葉植物として友達や御近所さんにあげる、というもの。今まで結構な数を育てあげては友達に配っている。

こちらがアボカド。元気に育っている。

最近はマンゴーの種もやってみたい! ということで、食べ終わった種を保存して、発芽に成功!

マンゴーの葉っぱは紫っぽい茶色。しっとりしている。

さらにはじゃがいもの芽が出たところを切って、それをまた土に埋めて作るじゃがいも作りもしている。長ネギも野菜の切れ端から再生したりと、「切れ端戦法」はルイスの得意技。

じゃがいもの芽。この小さな切れ端からまた芽が出てゆくのだ~!

社会に出ると多くの仕事にはマニュアルがあって、それに従ってことを進めていくのが普通だけど、自分でやり方を考え出したりしたっていいよなぁということをガーデンが思い出させてくれる。そんなことを考えながら今日も種をとっては容器に入れて、自由研究を楽しんでいる。

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コメント

のんちゃん  https://t.co/RRPNFZryfL 6日前 replyretweetfavorite

北極かえるのコモンロー日誌

移民大国カナダのユニークな制度「コモンロー」を利用し、2019年、永住権を取得したひとりの日本人女性がいます。「自然に囲まれた土地で、自分らしく生きたい」と日本を飛び出し世界中を旅したすえに、彼女はなぜカナダを選んだのか? カナダでの暮らし、コモンローって何? 生き方の選択肢を探る連載です。[アイコンデザイン / 永井あゆみ]

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吉村静

1987年、新潟県長岡市生まれのランナー。走歴25年。ランニング雑誌の出版社に勤めた後にカナダへ渡り、トレイルランニングやハイキング、日々のお散歩に没頭する。カナダで2年過ごしたのちに南米やニュージーランド、インドなど様々な国で写真を撮りながら旅をする。2019年からカナダの永住権を取得し、現在はバンクーバーで暮らす。トレイルランニング用品専門店Run Boys! Run girls!のウェブにてアウトドアスポーツのある生活を綴る「Tip of the iceberg Newspaper」という名のブログも更新中。バンクーバーのヌーディストビーチで開催される裸のランニング大会Bare Buns Run2014年大会女子の部優勝。

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