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ルポ シニア婚活

2019.08.10 更新 ツイート

「子どもがほしい」裕福なシニア男性たち篠藤ゆり

還暦を過ぎてなお、人生最高の伴侶を求めるシニア層のリアルな姿を追った、幻冬舎新書『ルポ シニア婚活』(篠藤ゆり・著)。

2019年9月26日発売予定の本書から今回は「子どもがほしいシニア男性たち」を公開。

財産のあるシニア男性は、自分の死後、親戚や国に財産が渡ることを恐れ、なんとかして実子をもうけたいと願うようになるという。

35歳までの女性と結婚したい彼らは、その目的のために外国人女性を選ぶこともある。

* * *

(写真:iStock.com/doble-d)

財産は実子に相続させたい

資産家のシングル・シニア男性のなかには、実子に財産を継がせたいという理由で婚活をはじめる人もいる。

自分の死後、ほとんどつきあいのなかった親戚が財産を相続するのは、なんとも納得がいかない。

まして身内がいないせいで、築きあげた財産が国庫に納められたりしようものなら、今までの自分の人生はなんだったのかという虚無感を抱いてしまう。

だったらなんとしてでも実子をもうけ、自分のDNAを持った子どもに財産を残したい。そう考えるのは、ある意味でオスとしての本能なのかもしれない。

この場合、子どもを得ることが目的なので、相手の女性の年齢は上限35歳、若ければ若いほどいいということになる。

一般的なシニア向け結婚相談所では、相手もシニア層になるため、条件に合致しない。

そこで結婚相談所のなかには、そういった特殊なケースに応じているところもある。

 

資産があれば、年齢差があってもかまわない

たとえば「大人の結婚相談所」をうたっているM‘sブライダル・ジャパンでは、スタンダードコース、エグゼクティブコース、プレミアコースという3つのコース以外に、ホームページには載せていないVIPコースがあり、子どもがほしいシニア男性に個別に対応している。

具体的には、どんな方がこのコースを利用しているのか。代表取締役CEOの宮﨑央至さんにうかがってみた。

資産何十億という男性もいらっしゃいますので、それだけ資産があれば、年齢差があってもかまわないという女性はいます。

先日も、お母さまに連れられて入会した32歳の女性がいて、お母さまは『将来生まれてくる子どもの教育費や生活費などに相応の気配りをしてくれる男性なら、娘の相手として60歳の男性でもかまわない』とおっしゃる。

近々、東京の六本木に不動産を所有している60代の男性と、お見合いすることになっています」

ちなみにその60代の男性は、父親の会社を継いだあと、M&Aで会社を大きくし、成功して財を成したという。

子どもを産める年齢の人ということで宮﨑さんは相談を受け、すでに何人かの女性とお見合いをセッティングしたものの、まだ結婚には至っていない。

(写真:iStock.com/JANIFEST)

約40歳年下の女性と結婚した資産家シニア

VIPコースの入会金は、年収の2.5%が基準。年収8000万円だとしたら、入会金は200万円ということになる。成婚料も同額で、お見合い料金は1回5万円だ。

過去にはM‘sブライダル・ジャパンの仲介で、70歳近くの資産家男性と30歳の女性が結婚したケースもあった。

「最初、女性のご両親は結婚詐欺ではないかと疑ったようですが、きちんとお話をして、親御さんも納得されました。

そんなふうに、著名人や資産家でお子さんがほしいから若い女性と結婚したいという方が、毎月数名は相談にみえます」

かたや若い女性に自分の子どもを産んでもらいたい男性がおり、かたや資産のある男性と結婚したいという野望を持っている女性がいる。いわば、需要と供給の一致ということだろう。

 

外国人女性との婚活という選択

けたはずれな資産家の場合は、たとえ40歳離れていても、結婚してもいいという日本人女性は少なからずいるのかもしれない。

しかし、子どもがほしくて婚活をしてきたものの、日本人女性ではなかなか相手を見つけることが困難な人も多くいる。

そんなシニア男性たちにとって活路となっているのが、国際結婚だ。

(写真:iStock.com/aodaodaod)

外国人女性との婚活でよく知られているのが、1980年代半ばにはじまった、過疎化に悩む農村での国際結婚だろう。

結婚難の農業従事者が多い地域で、行政や農協が結婚相談業者と提携しておこなう、フィリピンでのお見合いツアーがさかんになった。

90年代半ばからは中国人女性や韓国人女性など、フィリピン人女性以外にも対象が広がった。

しかしこうした第一次産業の“嫁”とはちがった意味合いで、外国人との婚活を実践するシニア男性たちがいる。

 

絶対に20代じゃなきゃダメだと言い張る男性も

国際結婚の仲介をおこなう結婚相談所が多く加盟する、ブライダルアライアンス幹部の萩森高勝さん(仮名)によると、最近はある程度の年齢まで独身できた資産家の男性が、実子に財産を相続させたいという理由で相談に来るケースがふえているという。

「シニアの単身男性の方は、同世代の知人や友人が病気になったり亡くなったりすると、危機感を抱くようです。だいたい50代に入ってからでしょうか。

定年も近くなり1人ではなにかと不安がつきまとうからです。もし自分が死んだらどうなるのか、お墓も誰が守ってくれるんだろうと焦り出す。

とくに不動産など財産を持っている場合、子どもを産んでくれる女性を切実に求める方がけっこういます。

そこで、私どものような団体に駆けこんでくるので、加盟店である国際結婚に実績のある結婚相談所を紹介しております。

皆さんお子さんを産んでもらいたいので、35歳までの女性を希望してきます。なかには、絶対に20代じゃなきゃダメだと言い張る男性もいます」

篠藤ゆり『ルポ シニア婚活』

暦を過ぎて子どもがほしくなり31歳スリランカ人と成婚した61歳男性。ピースボートの船上で72歳男性にプロポーズされた80歳女性。人生の酸いも甘いも噛み分けた世代の婚活には、複雑多岐なしがらみがあり、ゆえに結婚の暁には極上の喜びに変わる。本書では多くのインタビューから見えてきたシニア婚活の実態と成婚への道筋を紹介。恋愛感情は必要か? 子どもをどう納得させる? 「後妻業」への防衛策は? 幸せな老後、幸せな最期を求める人々の愛の記録。2019年9月26日発売予定。

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ルポ シニア婚活

2019年9月26日発売の幻冬舎新書『ルポ シニア婚活』(篠藤ゆり・著)について、最新情報をお知らせします。

還暦を過ぎて子どもがほしくなり31歳スリランカ人と成婚した61歳男性。

ピースボートの船上で72歳男性にプロポーズされた80歳女性。

65歳以上の独居人口は620万人を超え、伴侶を求めるシニアも増加の一途。

だが人生の酸いも甘いも噛み分けた世代の婚活には、複雑多岐なしがらみがあり、

ゆえに結婚の暁には極上の喜びに変わる。

 

本書では多くのインタビューから見えてきたシニア婚活の実態と成婚への道筋を紹介。

恋愛感情は必要か? 子どもをどう納得させる?「後妻業」への防衛策は?

幸せな老後、幸せな最期を求める人々の愛の記録。

 

●毎晩のLINEで愛を育んだ70代&60代カップル

●相続から性生活まで、具体的希望をすりあわせ

●「貯金を相手の家族のために使われるのが怖い」63歳男性

●国際結婚に期待を寄せる女性不信の外科医

●「子どもがほしい」裕福なシニア男性たち

●パートナーがいる幸福感はほかでは埋められない

●シニア婚活が招いた親子の亀裂

●どちらかが逝った後まで想定しておく

●お墓をどうするか ……など

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篠藤ゆり ライター

福岡県生まれ。国際基督教大学教養学部で美術史を学び、卒業後コピーライターとして広告代理店に勤務。退社後、世界各地を旅する生活をへて、1991年「ガンジーの空」で海燕新人文学賞受賞。「婦人公論」のグラビアなど女性誌を中心に人物インタビューを多数手がける。著書に最新刊『ルポ シニア婚活』のほか、『旅する胃袋』(幻冬舎文庫)、『食卓の迷宮』『音よ、自由の使者よ。―イムジン河への前奏曲』、また聞き手として携わった『岡本太郎  岡本敏子が語るはじめての太郎伝記』(いずれもアートン新社)がある。

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