いま、改めて葛飾北斎が世界中から注目を集めています。
テレビではたくさんの特集が組まれ、すみだ北斎美術館や小布施の北斎館には、近年まれに見る大勢の人が押し寄せています。さらに、ロンドン大英博物館15万人、阿倍野ハルカス26万人、国立西洋美術館で開催中の北斎とジャポニズム展も連日大盛況と、その勢いは日本にとどまらない世界規模のものです。
北斎が「世界の北斎」となりえた背景には何があったのか。ノンフィクション作家・神山
典士氏が北斎の謎に挑戦。来年春発売予定『知られざる北斎』の執筆模様を一足先にお伝えします。
『知られざる北斎』の製作に参加できる!クラウドファンディング企画も進行中です。
北斎に夢中になっているノンフィクション作家、神山典士です。
つらつらと「北斎漫画」をみていて、ある人のことを思い出しました。そこでこんな便りを認めてみました。
「雀鬼会、桜井章一会長
拝復、ホームページでのご返信ありがとうございました。
お送りしましたのは、50代のころに描いた『北斎漫画』の一部です。
どこか道場の雰囲気に似ていませんか?筋肉の動き方、身体の動き方、筋のつっぱり方、力の入り具合等、それらの描き方はどこか会長の視点を彷彿させます。
ドガにバレリーナ描いた作品がありますが、あの身体の動かし方、描き方は北斎の影響です。
北斎は80代になってから、墨田と長野県小布施(250キロ)を4往復しました。
江戸では贅沢禁止令が出て錦絵が描けなかったことと、小布施の豪商の招きで豊富な顔料と巨大な一枚絵(肉筆画)の制作環境を与えられたからです。
今年9,10,11月と、ぼくも全10日間で墨田~小布施250キロを踏破してきました。
小布施にはその時の大作「八方睨み鳳凰図」があります。
ぜひ一度小布施へいかがですか?
ぜひ北斎に会っていただきたいと思います。
雀鬼と北斎。ともに柔らかな身体を愛し、人間とその肉体に限りない愛情を注いだ「技師」であることも共通していると思います。
来春には上梓します。また見てやってください。
ご自愛ください。神山典士」
実現したらすごいな~。雀鬼と北斎。楽しみです。
その模様は拙書「知られざる北斎」で、、、、、、書けるかなぁ?
知られざる北斎

長澤まさみさんが主演する映画『おーい、応為』が話題です。
モネ、ゴッホを魅了し、西洋で「東洋のダ・ヴィンチ」と称された葛飾北斎。
その名を世界に広めた画商・林忠正、そして晩年を支えた小布施の豪商・髙井鴻山。芸術と資本、江戸と西洋が交錯する中で創作に生きた画家の生涯を描いた書籍『知られざる北斎』もあわせてお楽しみください。本書から一部を抜粋してお届けします。
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