本読みのアルパカ内田さんと、幻冬舎作品を誰より愛する営業部のコグマ部長。
2人が、幻冬舎の新刊の中からお気に入りを選んで、おススメしあう、本コーナー!
今月のコグマ部長のおすすめはこちら。
(あわせて、アルパカさんがコグマさんにおススメした作品についても、お楽しみください)
【幻冬舎営業部 コグマ部長から、
アルパカ内田さんへオススメ返し】
岩谷翔吾(THE RAMPAGE)『一人分の夜を生き直す』
一方、こちらはTHE RAMPAGEのパフォーマーによる2作目の小説。物語は渋谷のクラブから始まる。主人公は高校3年生の蓮と大和。この二人がダンスバトルを繰り広げるのだが、まずこのシーンの描写が素晴らしい。
「音と光の中に、二人だけの時間が脈打っている」「二人は、何百回と練習してきたルーティンの中で、完全に溶け合う。影が重なり、また裂ける」
読んでいてゾクゾクする上手さだ。
この著者は爆音に包まれたダンスシーンは激しくリズミカルに、その合間に訪れる沈黙はすべてを飲みこんでしまうくらい静謐に、巧みに描き切っている。本物の脚光と歓声を浴びたごく限られた人物にしか描けないというべきテクニックには驚くしかない。
さて、蓮と大和はこのバトルでの優勝を機に、芸能事務所からスカウト。オファーを受けることは大スターを目指すことと同義。ともに踊ることがすべてで、ダンスに人生を懸けると誓っていた二人は選択を迫られ……。
そして4年後、人気ダンスパフォーマンスグループの一員になった蓮と、借金を抱えながら自前のダンスイベントをなんとか軌道に乗せようと渋谷でもがいている大和。あの頃と違う道を歩く二人だが、彼らには今どんな景色が見えているのか。
著者によると、本作執筆のきっかけは、自身が東京ドームでパフォーマンスを演じた夜に感じた思いだったという。そのリアルな熱を感じてほしい。
アルパカ通信 幻冬舎部

元カリスマ書店員で、POP職人でもある、ブックジャーナリストのアルパカ内田さんが、幻冬舎の新刊の中から、「ぜひ売りたい!」作品をピックアップ。
書評とともに、自作の手描きPOPも公開。
幻冬舎営業部のコグマ部長からの「オススメ返し」もお楽しみください!
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