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アルパカ通信 幻冬舎部

2026.06.06 公開 ポスト

鈴木るりか『江崎クリーニング店の娘』-22歳の若き作家が描く「家」と「家族」にまつわる7つの物語!アルパカ内田(ブックジャーナリスト)/コグマ部長

本読みのアルパカ内田さんと、幻冬舎作品を誰より愛する営業部のコグマ部長。

2人が、幻冬舎の新刊の中からお気に入りを選んで、おススメしあう、本コーナー!

今月のコグマ部長のおすすめはこちら。

(あわせて、アルパカさんがコグマさんにおススメした作品についても、お楽しみください)

【幻冬舎営業部 コグマ部長から、
アルパカ内田さんへオススメ返し】

鈴木るりか『江崎クリーニング店の娘

両親が早世して一人で生きてきた紅美(27)。道端で財布を拾って持ち主の藤子(58)との交流が始まる。8年前、藤子は奇しくも紅美と同い年の娘を病気で亡くしていた(「帰る家」)。何気ない一日が輝き始める、かすかな救いの全7話。

一方こちらは、中学生作家として鮮烈にデビューした若き作家による短編集。22歳になり、新しい高みにその一歩を踏み出したと断言できる傑作だ。

表題作の「江崎クリーニング店の娘」は、小4の健太が、同級生で近所に住む琴美(クリーニング店の娘)を好きになって始まる物語。2人の距離はだんだん近づくが、健太の両親が大手クリーニング会社の取次店を始めた後に琴美の家の店は廃業。家族も引っ越してしまう。以来、琴美を思い続けている健太だったが、15年後同窓会が開催されて……というストーリー。果たして琴美は健太をどう思っていたのか? 健太の思いは伝わるのか?

そして出色の出来が「母の日」。母親と生き別れ、祖母に育てられた昌子は、シングルマザー。だが、娘の成長にともない2人の関係が悪化。娘は数年前から家を出て今ではどこに住んでいるかもわからない。ところがある年の「母の日」が迫った日、アパートの部屋の前に花が置かれていた。娘が贈ってくれた、と昌子は泣いて喜ぶ。そして、夜になり部屋のドアフォンが鳴って……。

7編はすべて「家」や「家族」が共通のテーマ。そうそう、こういうことあるよねと共感させながら、その次の瞬間に読者をまったく違う世界に連れていく。切なく辛い話から笑える話まで、いくつもの顔を持った作品の中に、読者は自分の姿や自分が見た風景を見つけるのだ。この作家が紡ぐ世界にもっともっと長い時間浸っていたい!

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アルパカ通信 幻冬舎部

元カリスマ書店員で、POP職人でもある、ブックジャーナリストのアルパカ内田さんが、幻冬舎の新刊の中から、「ぜひ売りたい!」作品をピックアップ。
書評とともに、自作の手描きPOPも公開。

幻冬舎営業部のコグマ部長からの「オススメ返し」もお楽しみください!

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アルパカ内田 ブックジャーナリスト

内田剛(うちだたけし)。ブックジャーナリスト。約30年の書店勤務を経て2020年2月よりフリーランスに。NPO法人本屋大賞実行委員理事で創立メンバーのひとり。文芸書をメインに各種媒体でのレビュー、学校や図書館でのPOP講習会などを行なっている。これまでに作成したPOPは6000枚以上で著書に『POP王の本!』『全国学校図書館POPコンテスト公式本 オススメ本POPの作り方(全2巻)』あり。無類のアルパカ好き。
Twitter @office_alpaka

コグマ部長

太田和美(おおたかずみ)。幻冬舎営業本部で販売促進を担当。本はミステリからノンフィクションまでノンジャンルで読みまくる。アルパカ内田(内田剛)さんとは同学年。巨人ファン。
Twitter @kogumabuchou

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