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キングコング西野が自ら『夢と金』解説

2023.06.20 公開 ツイート

「お金を使わない」という行動は確実にリスクがある 西野亮廣

発売からわずか1ヵ月で20万部という話題のベストセラー夢と金。金が尽きれば、夢も尽きる!現代日本人の全てが、読まずに通り過ぎてはいけない一冊を、本人自ら深堀り!

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(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ

「お金を使わない」という行動には確実にリスクがある

今日も最新刊『夢と金』の深堀りをしていこうと思います。

とってもとっても大切な話なので、お父さんお母さん必ず読んでください。

お父さんお母さんが聴いてなかったら、近くにいる人が半ば強引に読ませてください。

凄く大切な「お金」の話です。

最新刊『夢と金』では、「お金の使い方は5つある」と言っています。

「消費」と「浪費」と「投資」と「投棄」と「貯金」です。

このうち、日本の親が子供に進めるのは「貯金」ですよね。

先日の放送で「貯金というのは『日本円』への投資だよ」という説明をさせていただきましたが、おそらく多くの親にはそんな感覚はなくて、「投資するより、貯金の方が安全でしょ」ぐらいの考えだと思います。

ウチの親もそうでした。
「何かあった時の為に蓄えておきなさい」という。

実際に「蓄えがあったから助かった」ということもあるので、「貯金」自体は悪いものでも何でもないと思いますし、僕も否定するつもりはありません。

ただ、多くの親が良くないのが、「貯金のリスクを教えない」……もっというと「そもそも貯金のリスクを考えたことがない」ということ。

「たしかに貯金は大きなメリットは無いかもしれないけれど、デメリットも無い」ぐらいに考えていて、貯金を「安全策」としてしまっている。

これが大きな大きな間違いで、貯金には確実にリスクがあるんです。

厳密に言うと「お金を使わない」という行動には確実にリスクがある。

よく、成功者を指して「成功者は金銭感覚がバグってる」と言ったりするじゃ無いですか?

言わないまでも、心のどこかで「経済的に余裕ができた人は、庶民感覚を忘れてしまって、金銭感覚がバグって、お金遣いが荒い」と思っていたりしません?

実際にそういう人はいます。

これまで僕も「成功して、金遣いが荒くなった人」を何人か見てきました。

でも、そういう人は本当に一部です。

これ、経営者さんならほぼ全員に共感してもらえると思うのですが、会社の中で最も金遣いが荒い人、誰か分かります?

答えは「新人」です。

うちも毎回そうなんですけども、「新入社員」「インターン生」が最も金遣いが荒いんです。

理由はシンプルで、「これまでお金を使ったことがないから」です。

これまでお金を使ったことがないから、お金の使い方がメチャクチャ下手なんです。

同じ機能を持ったAの商品とB の商品があって、Aの値段が10万円で、Bの値段が5000円なら、もちろんBを選んだ方がいいじゃないですか?

だけど、これまで(費用対効果を考えながら)お金を使ったことがない人は、Bの商品の存在を知らないんですね。

なので、最初に思い浮かんだ「Aの商品」を10万円で買っちゃうんです。

親に「貯金しろ」「貯金しろ」と言われ続けてきて、お金の使い方を学んでこなかった子は、この時点で9万円溶かしてる。

この問題は何かというと、本人は「A」しか知らないから、自分がお金を溶かしていることに気がついてないんですね。

これこそが「貯金」の最大のリスクです。

親は子供に「何にいくら使ったら、どれだけの効果があるのか?」を教えるべき

貯金する人って、貯めたお金をまとめてどこかで使うこともあると思うんです。

それこそ「マイホーム購入」とか。

ただ、これまでまともにお金を使ってこなかったから、お金を使う技術も知識も身についてないもんだから、家の相場も知らないし、「ちょっと待ってください。それだったら、もう少し安いコッチで代替できないですか?」と提案できるだけの知識も無い。

結果、値段を正しく検証できずに、ウン百万を溶かしちゃったりする。

「ウン百万円貯金するのに何年かかったのよ」という話なんですけども、お金を使う技術や知識がないから、そのウン百万円を1秒で溶かしちゃうんです。

そして、お金を使う技術や知識がないから、ウン百万円を1秒で溶かしていることに気がついてない。

ウチの会社で、少なくとも僕の部署で若手が最初にしごかれるのは「ちゃんとした金銭感覚を身につけろ」です。

新人の99%はコップの底に穴が空いてるんです。その子に予算を与えても、溢れていく一方なんです。

まず、穴を塞がなきゃいけないんです。

穴を塞ぐには、まずは小さい額からお金を使って、「何にいくら使ったら、どれだけの効果があるのか?」というのを一つ一つテストをしていくしかないんです。

でも、本当は、これは親が子供に小学生のうちから教えてあげなきゃいけないことです。

親が子供と一緒になって、「これを買うと、これぐらいの効果が出るね。この効果ならば、アッチを買った方が、10円安く同じ効果を買えるね」という「お金を使う練習」をしてあげなきゃいけない。

僕が知っている「お金持ち」は皆、10円レベルで「高い」「安い」を判断できる人達です。

それは、ちゃんと意識しながら、お金を使ってきたからです。

「貯金しなさい」という教育は、この真逆です。

「お金を使わないまま貯金を貯めて、ある時、まとまったお金を使う」ということを子供に薦めちゃっているけど、それというのは「無免許の息子に車を運転させる」と同じです。

愛する我が子をメチャクチャ危険な目に遭わせちゃっている。

そして、その自覚がない。

「貯金」によって失うモノついて、一度、親子で話し合ってみてください。

最新刊『夢と金』には、とっても大切な「お金の話」をたんもり詰め込んでおります。
是非、読んでみてください。

そして読んだ後は、大切な人、守りたい人、そして子供達に贈ってあげてください。

(撮影:イシヅカマコト)

 

※このコーナーは、西野亮廣の公式ブログより転載しています。(一部修正アリ)

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西野亮廣『夢と金』

「まえがき」より 「夢か?金か?」という議論をキミのまわりの連中は繰り返すだろう。 耳を傾ける必要はない。あんなのは全て寝言だ。 「夢」と「お金」は相反関係にない。僕らは「夢」だけを選ぶことはできない。 「お金」が尽きると「夢」は尽きる。これが真実だ。

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キングコング西野が自ら『夢と金』解説

発売わずか1カ月で20万部を突破した、話題のベストセラー『夢と金』。

著者は、キングコング西野亮廣。絵本、映画、ミュージカル、歌舞伎…と日々エンタメを生み出している一方で、ビジネスモデルも構築し、圧倒的な実績を残しているという唯一無二の存在が、自らの経験から得た知識を、余すところなく、一冊に書き切った!

まさに、現代日本人の全てが読まずに通り過ぎてはいけない一冊を、本人自ら解説。

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西野亮廣 芸人・絵本作家

1980年兵庫県生まれ。芸人・絵本作家。
2009年、『Dr. インクの星空キネマ』で絵本作家デビュー。0.03ミリ細い黒ペンで描かれたモノクロの緻密な絵が評判に。その後、『Zip&Candy-ロボットたちのクリスマス-』『オルゴールワールド』とモノクロ絵本を執筆。『えんとつ町のプペル』で初のカラー絵本を製作し、以後の作品、『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』『みにくいマルコ~えんとつ町に咲いた花~』はすべてカラーで製作。絵本累計部数は100万部突破。
他にも、小説『グット・コマーシャル』、ビジネス書『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』『新・魔法のコンパス』『新世界』など。ビジネス書のる生餌部数も100万部突破。

製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」(2020年公開)は、映画デビュー作にして動員196万人、興行収入27億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映決定、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めた。
「えんとつ町のプペル」はミュージカルや歌舞伎としても上演され、好評を博している。
プペル発のNFTでは2022年10月31日に、取引量世界一を記録。

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