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キングコング西野が自ら『夢と金』解説

2023.06.16 公開 ツイート

「説明が難しい」「よく分からない」のストレスを越えるとブルーオーシャンが広がっている 西野亮廣

発売からわずか1ヵ月で20万部という話題のベストセラー夢と金。金が尽きれば、夢も尽きる!現代日本人の全てが、読まずに通り過ぎてはいけない一冊を、本人自ら深堀り!

*   *   *

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ

「長い説明」の向こう側に早く行った人は先行者利益を取れる

今日も最新刊『夢と金』の深堀りをしていきたいと思います。

今日は214ページの「新しい扉の前にはいつも長い説明がある」をピックアップ。

まぁ、これに関しては「深堀り」というよりも、「このタイトルで喋らせて」という話になってくるんですけども、ちなみに本の中であげている「長い説明」というのは『NFT』のことなんですけども……それこそ、先日のオンライン勉強会「初めてのNFT」は実に2時間に及びました。

事前に色々と準備をしていただいた上で、「NFTを買うまで」の説明に2時間かかったんです。

それを聞くと、ちょっと「うっ」となりません?

でも、新しい文化ってそういうもんだし、逆に、それが無いものは、すぐにレッドオーシャンになるんです。

言い方を変えると、「長ったらしい説明」が新規参加者を阻んでいる一方で、それによって、「長ったらしい説明」の向こう側に早いうちに行った人は先行者利益を取れるし、長い間、その席に座ることができる。

このあたりについて、もう少し深堀りしたいんですけど、自分が嫌なものってあるじゃないですか?

たとえば「説明が長い」とか、あるいは「バッシングされる」とか。

そういうのは当然、自分だけじゃなくて、皆も嫌なんですね。

なので、皆、そこに近づかない。

でも、これ、ビジネス目線で考えた時に、「競合が増えにくい」ということであって、ハッキリ言っちゃうと、こんなボーナスステージってないんです。

……言ってること、伝わってます?

例えると……

たとえば、今となっては考えられないですが……

今から10年以上前に、僕「もう、ひな壇には出ません」と宣言して、信じられないぐらいバッシングを浴びたんです。

僕が「ひな壇」に出ようが、出まいが、僕の勝手じゃないですか?

だけど、当時のメディアや、芸人や、芸人のファンは、それを許さなくて、「ひな壇に出ろや!」とバッシングを続けた。

なんなら、僕が出てない番組でも、芸人さん達が「西野はなんでひな壇に出ないんや~」という話をしていたり……。
今考えると、ちょっと病的ですが、でも、そういう時代は確かにあったんです。

よく言ってますが、クラウドファンディングやオンラインサロンを始めた時もそう。

今じゃ皆やってますけど、当時は皆、揃いも揃って、「詐欺や~」「宗教や~」とバッシングしたんです。

こういうバッシングって、まぁ、あんまり浴びたくないじゃないですか?

僕だって、好き勝手言われて気持ちが良いもんじゃなかったです。

だけど、その気持ちとは裏腹に、これのメリットは確実にあって、「ひな壇に出ない芸人」って、たぶん、7~8年ぐらい僕一人だったんです。

クラウドファンディングもオンラインサロンも、当時、タレントで本腰入れてやっていたのは僕だけで、それが何年も続いたんです。

バッシングやら何やらはあるわけですが、ただ、「そのジャンルに一人しかいない」というのはボーナスステージもいいところで、そのジャンルの人に仕事を頼もうと思ったり、そのジャンルの人を応援しようと思った時に、自動的に僕が選ばれるんです。

そこで、かなりオイシイ思いをさせていただいたのですが、バッシングが続くもんだから、いつまでたっても競合が増えなくて、ずっと独占企業みたいな感じでした。

おそらくカジサックも同じ感じだと思います。

当時は、本腰入れて(進退をかけて)YouTubeをやる芸人がいなくて、カジサックが「YouTubeをやります!」と宣言した時に、そこそこバッシングがあったんです。

芸人は皆、YouTubeのことを下に見ていたし、視聴者もそれにつられて下に見ていた。

YouTubeを始めることを「都落ち」のように捉えていた。

なので、目立った芸人YouTuberはしばらくの間、カジサックしかいなかったんですね。

お客さんがテレビやライブの中から芸人を選ぼうと思ったら、たくさんの選択肢があったわけですが、YouTubeの中から芸人を選ぼうと思った時に、自動的にカジサックになっていた。

これはやっぱり大きかった。

逆に今の方がYouTubeは難しい。

「誰でもやっていいよ~」となってしまったので、始めやすい分、レッドオーシャンになってしまっている。

「玄関口のストレス」を越えるとブルーオーシャンが広がっている

NFTの話に戻すと、「説明が難しい」「よく分からない」ということで、始めにくいんだけど、そのストレスを越えるとブルーオーシャンが広がっていて、そして、そのストレスが、その海を守ってくれていたりする。

僕らがNFTを触り始めたのって2年前ぐらいですが、この2年、「NFTのことを分かりやすく説明できる芸人」って本当に出てこなくて、ここのポジションは取れたんです。

べつに狙ってたわけじゃないですが。

今日の話は「だから、皆、NFTを始めよう!」と言っているわけではなくて、皆が「始めるのが面倒くせーな」と思っていたり、「あれをやると叩かれる」と思っていたりするもの……つまり「玄関口でストレスを感じるもの」の先にはブルーオーシャンが広がっているよ、という話です。

逆に、「面倒くさくないもの」「バッシングを浴びないもの」を始めたところで、よっぽど強い人じゃないかぎり、明るい未来は待ってないです。

最新刊『夢と金』には、生きていく上で、夢を始める上で、必ず必要になってくるとっても大切な「お金」の話を書いています。

是非、読んでみてください。

そして、大切な人、守りたい人、そして子供達に、贈ってあげてください。

(撮影:イシヅカマコト)

 

※このコーナーは、西野亮廣の公式ブログより転載しています。(一部修正アリ)

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関連書籍

西野亮廣『夢と金』

「まえがき」より 「夢か?金か?」という議論をキミのまわりの連中は繰り返すだろう。 耳を傾ける必要はない。あんなのは全て寝言だ。 「夢」と「お金」は相反関係にない。僕らは「夢」だけを選ぶことはできない。 「お金」が尽きると「夢」は尽きる。これが真実だ。

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キングコング西野が自ら『夢と金』解説

発売わずか1カ月で20万部を突破した、話題のベストセラー『夢と金』。

著者は、キングコング西野亮廣。絵本、映画、ミュージカル、歌舞伎…と日々エンタメを生み出している一方で、ビジネスモデルも構築し、圧倒的な実績を残しているという唯一無二の存在が、自らの経験から得た知識を、余すところなく、一冊に書き切った!

まさに、現代日本人の全てが読まずに通り過ぎてはいけない一冊を、本人自ら解説。

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西野亮廣 芸人・絵本作家

1980年兵庫県生まれ。芸人・絵本作家。
2009年、『Dr. インクの星空キネマ』で絵本作家デビュー。0.03ミリ細い黒ペンで描かれたモノクロの緻密な絵が評判に。その後、『Zip&Candy-ロボットたちのクリスマス-』『オルゴールワールド』とモノクロ絵本を執筆。『えんとつ町のプペル』で初のカラー絵本を製作し、以後の作品、『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』『みにくいマルコ~えんとつ町に咲いた花~』はすべてカラーで製作。絵本累計部数は100万部突破。
他にも、小説『グット・コマーシャル』、ビジネス書『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』『新・魔法のコンパス』『新世界』など。ビジネス書のる生餌部数も100万部突破。

製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」(2020年公開)は、映画デビュー作にして動員196万人、興行収入27億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映決定、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めた。
「えんとつ町のプペル」はミュージカルや歌舞伎としても上演され、好評を博している。
プペル発のNFTでは2022年10月31日に、取引量世界一を記録。

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