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キングコング西野が自ら『夢と金』解説

2023.05.31 公開 ツイート

人間の労働力に頼ると、生み出せるお金に限界がある。売り上げを捨てて、利益を取れ 西野亮廣

発売からわずか1ヵ月で20万部という話題のベストセラー夢と金。金が尽きれば、夢も尽きる!現代日本人の全てが、読まずに通り過ぎてはいけない一冊を、本人自ら深堀り!

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(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ

人間の労働力に頼ると、生み出せるお金に限界がある

というわけで今日も最新刊『夢と金』を深掘りしていきたいと思います。

本日ピックアップするのは、80ページの「脱・労働集約型」と「脱・完売思考」です。

ここで書いていることは、まずは「人間の労働力に頼ると、生み出せるお金に限界がある」ということ。

そりゃそうですよね。

人間の1日は24時間しかなくて、そこから睡眠時間や食事の時間なんかを削ると残る時間はせいぜい15~16時間程度なので、自分の労働力に頼ると、「時給×15~16時間」が1日で稼げるお金の限界になるので、今現在の自分の収入に満足していないのであればその原因は「提供している商品・サービスの価値が低い」か「自分の身体しか働かせていない」のいずれか。

『夢と金』では、「自分の身体以外を働かせる具体例」として、「キンコン西野の家」を取り上げています。

「キンコン西野の家(見上げる家)」というのは、この本の表紙にもなっている僕の兵庫県の自宅です。

一度、「キンコン西野の家」で検索していただきたいのですが、僕、この家にずっといるわけじゃないので、使っていない日はレンタルスペースとして貸し出しているんですね。

キンコン西野の家 powered by BASE

というか、使わない日はレンタルスペースとして貸し出す前提で家を建てたんです。

理由は「働かない家を買うと高いから」です。

1億円の家でも1億円分働いてくれるなら実質0円で買えるわけで、逆に100万円の家でも1円も稼いでくれないなら100万円するわけで……つまるところ「家の価格(高い・安い)」というのは、「家の労働力」に起因するわけですね。

「ならば、どういう風にデザインすれば『働く家』になるんだろう?」というところから、キンコン西野の家を作り始めました。

ここでいう「デザイン」というのはビジュアルデザインもさることながら、ビジネスデザイン(運用方法)も指します。

「キンコン西野の家」にはゴミ箱がありません

一つ、皆さんのサービスの参考になるかなぁというのは、「キンコン西野の家」の“ゴミ箱”の話。

ここからが今日の「深掘り」です。

「キンコン西野の家」ってゴミ箱が無いんです。

理由は、ゴミ箱を設けてしまった時点で、ゴミが生まれ、「ゴミ処理」の仕事が発生し、そこに人を雇わなくちゃいけなくなるから。

なので「キンコン西野の家」の利用者はゴミを持ち帰らなきゃいけないんですね。

それってちょっと面倒じゃないですか?

もしかすると、それが理由で「キンコン西野の家を借りよう」と思う人が減っちゃうかもしれない。

売り上げが減っちゃうかもしれない。

ということを踏まえると、「ゴミ箱は必要だよ!」という考えが出てきたりするんですが、ここで考えなきゃいけないのは「ゴミ箱を設置することによって生まれる売り上げ」と「ゴミ箱を設置することによって発生する運用コスト(人件費)」です。

この二つを天秤にかけて、後者の方が大きかった場合は、ゴミ箱を設置することで「利益」が減っちゃうわけで。

この場合は売り上げを捨てて、利益を取りに行った方がいいですよね。

「売り上げを捨てることで、利益を取りに行く」ということ

先日、『夢と金』の発売日に『ミヤネ屋』に出させていただいて、そこで初めてまともにコメンテーターのお仕事をさせていただいたんです。

そこで、奇しくも今のようなお話をさせていただいたのですが、「カスハラ(カスタマーハラスメント)について、どう対処したらいいのかな?」と宮根さんに振られた時に、僕は「現場スタッフに裁量権が無いのも問題かも」と答えたんですね。

販売員は「面倒なお客を追い返す」という判断を個人でできないじゃ無いですか。

お店の評判を下げちゃうかもしれないので。

その時、経営者(リーダー)はお店のスタッフを集めて、「カスハラ客を追い返すことで顧客一人を失う損失」と「カスハラ客を受け入れることで、販売スタッフのモチベーションを下げてしまう(あるいはお店の民度を下げてしまう)損失」を天秤にかけた時に、どう考えても後者の損失の方が大きいので、「だからカスハラ客は追い返した方が得だよね」という話をスタッフにしてあげると(チームで共有すると)、販売員は心置きなくカスハラ客を追い返すことができる。

これがまさに「売り上げを捨てることで、利益を取りに行く」ですね。

ここに意識を働かせずに、とにもかくにも「売り上げ」を取りにいっちゃう人って意外と多いんですけども、「いやいや、その売り上げを取っちゃうと、利益が落ちるよ」ということはザラにあるので、ここは絶対に注意しなきゃいけない。

そういうところを一つずつ見直して整理していくと、「そこまでたくさん売らなくても、活動を続けていける」ということが起きたりする。

「キンコン西野の家」がまさにそんな感じなので、最新刊『夢と金』ではキンコン西野の家のビジネスモデルを具体例として取り上げて、「ここって意外と要らないよね」「ここを削ると、あの部分のプラスが無くなっちゃうけど、この部分のマイナスが無くなるので、削った方がいいよね」という話を詳細に書いているので、是非チェックしてみてください。

幻冬舎の見城社長が「日本人全員が読まずに通り過ぎてはいけない一冊」と評した最新刊『夢と金』には、本当に全ての人が生きていく上で絶対に入れておかなきゃいけない具体的な知識を詰め込んでおります。

是非、大切な人、守りたい人に贈ってあげてください。

(撮影:イシヅカマコト)

 

※このコーナーは、西野亮廣の公式ブログより転載しています。(一部修正アリ)

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西野亮廣『夢と金』

「まえがき」より 「夢か?金か?」という議論をキミのまわりの連中は繰り返すだろう。 耳を傾ける必要はない。あんなのは全て寝言だ。 「夢」と「お金」は相反関係にない。僕らは「夢」だけを選ぶことはできない。 「お金」が尽きると「夢」は尽きる。これが真実だ。

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キングコング西野が自ら『夢と金』解説

発売わずか1カ月で20万部を突破した、話題のベストセラー『夢と金』。

著者は、キングコング西野亮廣。絵本、映画、ミュージカル、歌舞伎…と日々エンタメを生み出している一方で、ビジネスモデルも構築し、圧倒的な実績を残しているという唯一無二の存在が、自らの経験から得た知識を、余すところなく、一冊に書き切った!

まさに、現代日本人の全てが読まずに通り過ぎてはいけない一冊を、本人自ら解説。

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西野亮廣 芸人・絵本作家

1980年兵庫県生まれ。芸人・絵本作家。
2009年、『Dr. インクの星空キネマ』で絵本作家デビュー。0.03ミリ細い黒ペンで描かれたモノクロの緻密な絵が評判に。その後、『Zip&Candy-ロボットたちのクリスマス-』『オルゴールワールド』とモノクロ絵本を執筆。『えんとつ町のプペル』で初のカラー絵本を製作し、以後の作品、『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』『みにくいマルコ~えんとつ町に咲いた花~』はすべてカラーで製作。絵本累計部数は100万部突破。
他にも、小説『グット・コマーシャル』、ビジネス書『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』『新・魔法のコンパス』『新世界』など。ビジネス書のる生餌部数も100万部突破。

製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」(2020年公開)は、映画デビュー作にして動員196万人、興行収入27億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映決定、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めた。
「えんとつ町のプペル」はミュージカルや歌舞伎としても上演され、好評を博している。
プペル発のNFTでは2022年10月31日に、取引量世界一を記録。

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