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勝手に!裏ゲーテ 街場の旨いメシとBar

2022.09.18 更新 ツイート

#30

ワインのフロンティア、オカナガンを開拓せよ=カナダ編その1 相場英雄

〔使用機材:Sony RX100M6,Ricoh GR3〕

私事で恐縮だが、今年の6月初旬、倅が大学を卒業した。倅は高校1年のときに渡米し、コロラド州ロッキー山中の寄宿舎学校で3年間過ごし、4年前にカナダ西海岸のブリティッシュ・コロンビア州にある州立大学に入学。なんとか留年せずにこのたび卒業の運びとなった。

世界的な疫病もなんとか落ち着き、出入国がほぼ制限なしで可能となった(帰国時のPCR検査は必要=ものすごく高額=6月中旬時点)ことで、親バカぶりを発揮するためにカナダへと向かった。

 

まず訪れたのは、倅が3、4年生を過ごしたキャンパスのある同州ケロウナ市。最近リゾート開発が活発化しているオカナガン湖畔にある美しい小都市だ。

バンクーバーから東へ飛行機で約1時間、車なら4時間ほどの場所だ。先に触れたが、北米中の富裕層がリゾートとして注目し始めたことで、ここ数年で地価が何倍にも高騰しているエリアだ。

Maps Data ©2022 Google 

そしてもう一つのウリが、オカナガン湖周辺に新興ワイナリーが相次いで作られ、第二のナパバレーとして世界中のワイン好きが刮目している点だ。

広大な葡萄畑とオカナガン湖をのぞむ。

倅のアパートの荷物整理、物件引き渡し等々の手続きの合間、酒好きの血が騒いだのは言うまでもない。

オカナガン湖畔には大小100以上のワイナリーがひしめき、その大半は一般の観光客も訪れることが可能だ。そして、ほとんどのワイナリーでは日本円換算で1500~2000円程度で3、4種類のワインを試飲できるプランが充実している。

倅にレンタカーを運転させ、今回は四軒のワイナリーを巡った。ワインは詳しくない(いつもソムリエさんに全面依存)のだが、同じ地域で同じ品種のブドウを使っても、造り手によって全然味わいが違うことに驚いた(当たり前すぎる=知識ゼロご容赦)。

人気ワイナリーのオススメをいただく。
ええ、いくらでも飲めるやつ。

試飲する間も、スタッフが丁寧にそれぞれのワインの特徴を説明してくれる。例えば、樽詰めの期間、樽の種類等々で味わいが複雑に変わるといった具合だ(これも当たり前だ)。

日本を発つ直前、ぐずついた天気でイライラしていたのだが、オカナガン湖畔はずっと晴天。湿度が低く、朝晩はウインドブレーカーが必要な感じ。陽が昇ると、写真のような青空がどこまでも続くという具合で、許されるならばずっとここに居たいという気持ちが湧き上がった(不動産価格が高すぎて、貧乏モノカキには絶対無理だけど)。

人気No.1ワイナリーのピノノワール畑。
今回一番好きになったロゼのスパークリング。箱買いしました。
飲兵衛の習性はどこに行っても変わらず。箱買いの図。
広大な湖畔エリアには、ワイン畑が連なる。ずっといたくなる(飲みたくなる)場所。

あちこちワイナリーをめぐるうち、かつて友人のソムリエから聞いた言葉が蘇ってきた。

〈ワイナリーがたくさんある地域はメシもウマい〉

ということで、倅や同級生たちとともに地元のレストランへ繰り出した。ケロウナ市街地にある人気店では、地物の野菜や肉を中心に、たらふく提供してもらった。もちろん、ワインはオカナガン湖畔の名ワイナリーの一杯だ。そして、倅の同級生たちを安宿のテラスに招待してのBBQも開催した。

ケロウナ市内の人気レストランでシーザーサラダ。全部地元産の食材。ワインに合うのなんの。
オシャンなワイナリー多し。もちろん味は抜群。
ケロウナ市内の地元精肉店でBBQの食材調達。かなり割安。

地元精肉店で巨大なTボーンやチキン、自家製チョリソーを買い込み、ワイナリーで買ったワインを開ける。世界中から集まった若者たちと夜が更けるまで杯を重ねたのは言うまでもない。

この席でも同地の不動産投資を勧められた。

〈あと四、五年で五倍はかたい。絶対買ったほうがいいよ〉

でもね、日本人は貧乏すぎて元手がないのよ。最低投資ロットを聞き、モノカキはすっかり酔いが覚めたのだった。

卒業式のラスト。どこかに倅がいるはず。
卒業式のお約束、ハット投げ。これで子育て終了。肩の荷が降りた。

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食い意地と物欲は右に出るものがいない作家・相場英雄が教える、とっておきの街場メシ&気取らないのに光るBar。高いカネを出さずとも世の中に旨いものはある!

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相場英雄

1967年新潟県生まれ。元時事通信社記者。主な著書に『震える牛』(小学館文庫)、『血の轍』、『KID』(ともに幻冬舎文庫)、『トップリーグ』  『トップリーグ2/アフターアワーズ』(ともにハルキ文庫)。近著は『アンダークラス』(小学館)、『Exit(イグジット)』日経BP、『レッドネック』(角川春樹事務所)、『血の雫』(幻冬舎文庫)、『マンモスの抜け殻』(文藝春秋)。「小説幻冬」で『サドンデス』連載中。

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