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砂嵐に星屑

2022.03.11 公開 ツイート

#5

一穂ミチ中毒、続出!書店員さんから絶賛の嵐! 一穂ミチ

絶賛発売中の『砂嵐に星屑』。

直木賞候補、本屋大賞ノミネートなど話題沸騰中の一穂ミチ、期待の最新刊です。

なにより、書店員さんたちからの熱視線がすごい!

ぜひみなさまにもその熱量をお伝えしたく、一部ご紹介いたします。今回はパート5になります。

*    *    *

主人公だけでなくそれぞれが様々な想いを抱きしめて生きていることを思い出させてくれる濃い短篇でした。

くまざわ書店辻堂湘南モール店 奥田祐子様

テレビ局という知らない世界で繰り広げられる男女のいざこざは、特別でもなんでもなく、働く女性として共感できるところがたくさんありました。完璧に仕事をこなしている反面、プライベートでどうにもならない壁にぶつかっている彼女たち、その切ない気持ちは痛いほど分かります。たとえ上手くいかなくても全力で挑んでいる彼女たちを心の中で応援しながら読みました。

ジュンク堂書店郡山店 郡司めぐみ様

すらすら読み進められる易しい言葉が並んでいるのに、時折あまりにも共感して、息が詰まるような気がします。

前作も拝読して、いつも一穂先生の作品の多様性にはいつもびっくりしながら楽しませていただいているのですが(目頭が熱くなるような短編のあとに、背筋をゾッとさせられたりするので…)この言葉の柔らかさと、心に浸透するような感覚はいつも変わらない部分だなと思います。

自分の心をピタリと言い当てられたような、どうしようもない気持ちになりました。特に、由朗の言葉がたまりませんでした…!!

ジュンク堂書店名古屋店 二村有香様

「もう、おしまいだ」の後も日々は続いて、気が付いたら遠くまで来ることができている。そうなれるかもしれないと思えました。働くこと、日々をこなして進むことをあきらめずにひとつずつ積んでいこうと気力がわいてくる物語でした。誰かの大切な話をうちあけてもらったような気分。そしてわたしの中のものまで、手当されてしまったような気分です。

啓文社コア福山西店 肥後いつか様

舞台が大阪ということもあり、出てくる地名も有名なところばかりなので、頭で思い描きながら「私はこの辺り知ってるぞ!」とほくそ笑みながら、そして会話のリズムもポンポンとテンポよく読めました。そして一穂先生の作品の雰囲気が加わり、共感しまくりな物語たちでした。

紀伊國屋書店佐賀店 鳥居清香様

「資料室の幽霊」はつい空気を読んでしまうところなど共感できるところがたくさんありました。でも世代も性格も全然ちがう後輩に出会い、振り回されながらも過去の後悔を吹っ切ることができてよかったです。一穂先生の短編はどれもドキッとさせられ、温かい気持ちにもなれて、グイグイ読んでしまいます。

紀伊國屋書店熊本光の森店 富田智佳子様

生きていれば、辛いことや悩みはたくさんありますが、その中で小さな光を見つけて、その光を大切にできる人間になりたいと思いました。

文苑堂富山豊田店 菓子涼子様

一穂ミチ先生でテレビ局が舞台となれば思い出すのは「イエスかノーか半分か」で、私も大好きな作品です。ですがこちらはあの甘い世界とは程遠く世代的にもリアルで複雑な心理描写がぐさぐさ刺さりました。

年を重ねるごとに人に言えないことが増え、助けて欲しいけど助けを乞うこともできずに大人なふりをして生きている。まさに等身大のリアルが描かれていました。そんな中でも過ちをおかしてもたえず前を向きなおして生きる姿がかっこよかったです。つらいときに助けてくれる作品だと感じました。

未来屋書店りんくう泉南店 余越瞳様

 

好きになる相手を私たちは選ぶことはできません。なんでこんな相手を好きになっちゃたんだろう?と後悔してみても後の祭りです。本書でも妻子ある上司を好きになってしまったり、女性に全く興味がないゲイの男性を好きになってしまったり、なかなかうまくいかないものですね。

好きになってしまったものは、もうしょうがない、と諦めた方が賢明かもしれません。考えてみても答えが出る話でもないのですから。言うまでもないことかもしれませんが、私たちは一人だけで生きていくことはできません。嫌がおうでも他人と関わって生きていくしかないのです。出会う相手も、そのタイミングも調整することなどできません。出会ってしまったら、運命だったと諦めて付き合っていくしかないようですね。

ただ、その出会いを有益な出会いにする術なら、もしかしたらあるのかもしれません。 現代に生きている私たちは誰しも自分のことだけで精一杯になっているようです。周りのことを慮る余裕など持ち合わせていない人が大半なのではないでしょうか? まさに他人事になってしまっているのですね。もちろん、相手にとってもそれは同じことになります。そんな世の中で私たちはどう周りに対して処していけばよいのか?

著者は相手をちゃんと見てあげることが肝要である、と考えているように思われました。きちんと相手の話に耳を傾けること、そして相手の痛みを想像することを示唆しているようです。なかなか世知辛い世の中ではありますが、誰か一人でも自分のことを考えている人がいる、そう思えることで少しは生きやすくなるかもしれませんね。そんな周りのことを慮れる人が多くなってくれることを願っております。

恭文堂書店 菅原豪様

読み終わってしばらく経ってもまだ抜け出せないです。一穂さんの物語はインパクトがものすごいのだけど、持久力もすごいと思います。からだの中に、自分の一部みたいに物語が残っています。

「嵐のランデブー」は胸がつまって苦しかったです。結花の気持ちが、読んでいくうちに自分みたいになってとても悲しくて、由朗が好きすぎてしんどかった。気持ちが嵐みたいで、からだにこびりつきました。とても印象深い物語でした。

福岡金文堂志摩店 伊賀理江子様

捨ててきた物と、捨てられなかった物が浮かんでは消えた。どうしようもないほどに、この胸に突き刺さる。

丸善丸広百貨店東松山店 本郷綾子様

人生キレイゴトで語れるなんて思わないで。 思いもよらないこと起こるし まわりのひとがみんな善意のかたまりなわけないし 自分だって自分のことしか考えてない。 それに気がついたら少しは楽に生きられるかも。 幸せと不幸せのバランスって大事やね。 思いが次から次へと錯綜するストーリーでした。

水嶋書店くずはモール店 和田章子様

そのままにしておけばいいのに

できたばかりのカサブタを無理にはがしてしまうのに似てる。

わがままな生き物だからこそ愛おしい。

うさぎや作新学院前店 丸山由美子様

どちらもその年代、その立場の人の悩みがあり、後ろ向きになってしまうけど、それでも踏ん張って前に進む彼女たちの物語に目が離せませんでした。私は特に主人公と年代が同じ「嵐のランデブー」が好きです。後半になっての物語の展開に驚き、主人公は二人の関係に悩むも、それが私には羨ましく思えて、せつないけど温かくて好きな物語でした。

紀伊國屋書店富山店 北村菖様

毎日一話ずつその日の終わりに読んで、また次の日を頑張るための心の栄養になるようなそんなお話でした。スーっと読めるのが本当にすごいなといつも思っていて自分のコンデションがイマイチな時でも読み始めると抵抗なく物語の中へと入り込めてしまう。文章に魔力でもかかっているのでは・・・と思ってしまいます(笑)

明文堂金沢ビーンズ店 道上香織様

好きな作家の小説を発売前に読めるのは書店員の特権だと思っていますが、今一番新刊を楽しみにしている作家の一人が一穂ミチ先生です。今回は自分の地元である大阪を舞台にした小説を書いて頂き嬉しい限りです!

現代的な女性の生き方やジェンダー問題をサラリと小説の中に盛り込み、ある部分では共感し、ある部分では考えさせてくれる手腕はさすがです。更に、多様な世の中に対応するための手引書として必要な本だと感じました。

ブックスタジオ大阪 渋谷宙希様

みんな悩んでいるんだな。ささいな事も、ささやかな事も、日常には溢れてる。願わくは、ささやかな優しさの多い日常。

蔦屋書店茂原店 松浦直美様

「これって私の気持ちを代弁してくれているの?」と何度思ったか。表現があまりに的確すぎてグサグサささった。働く大人なら誰でも1つは自分に重なる部分があると思う。日々溜まっていくモヤモヤした感情に、一筋の光が差し込むような素敵な読後感だった。

未来屋書店春日部店 水上舞様

*   *   *

まだまだたくさんご感想いただいております!

続きはまたパート6でご紹介いたします。

関連書籍

一穂ミチ『砂嵐に星屑』

直木賞候補『スモールワールズ』で注目を集めた一穂ミチ。 期待の書き下ろしは、あらゆる世代に刺さりすぎる群像劇! 日々頑張るあなたが、きっとこの本の中にいます。 つらかったら頑張らなくてもいい。でも、つらくったって頑張ってみてもいい。続いていく人生は、自分のものなのだから。世代も性別もバラバラな4人を驚愕の解像度で描く、連作短編集。

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砂嵐に星屑

舞台はテレビ局。旬を過ぎたうえに社内不倫の“前科"で腫れ物扱いの四十代独身女性アナウンサー(「資料室の幽霊」)、娘とは冷戦状態、同期の早期退職に悩む五十代の報道デスク(「泥舟のモラトリアム」)、好きになった人がゲイで望みゼロなのに同居している二十代タイムキーパー(「嵐のランデブー」)、向上心ゼロ、非正規の現状にぬるく絶望している三十代AD(「眠れぬ夜のあなた」)……。それぞれの世代に、それぞれの悩みや壁がある。

つらかったら頑張らなくてもいい。でも、つらくったって頑張ってみてもいい。続いていく人生は、自分のものなのだから。世代も性別もバラバラな4人を驚愕の解像度で描く、連作短編集。

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一穂ミチ 作家

2007年デビュー。以後勢力的にBL作品を執筆。「イエスかノーか半分か」シリーズは映画化も。2021年、一般文芸初の単行本『スモールワールズ』が直木賞候補、山田風太郎賞候補に。同書収録の短編「ピクニック」で第74回日本推理作家協会賞短編部門候補になる。近著は『パラソルでパラシュート』。

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