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大人バレエの世界

2021.06.03 更新 ツイート

#95

「痛い身体でくるから痛いねん」とクマちゃん先生は言った 丸山裕子

1年以上ぶりにクマちゃん先生のところに行きました。前回書いたとおり、運動不足の私の身体は腕やら股関節やら不具合だらけ。
かつてはバレエをするため身体を整えるという理由で、遠慮がちに通っていたクマちゃん先生の整骨院ですが、今なら正々堂々と通えます。「先生、腕が痛いんです!」って。

 

何しろゴッドハンドの持ち主なので、歩くためにとか、プロのダンサーが踊るためにとか、切実な理由で通っている方が多いのです。予約はいつも3週間先までいっぱいです。そんなところに、これと言って悪いところはなく、ただ趣味の上手くもないバレエのためだけに入れてもらうのは申し訳なく思っていました。
それこそ不要不急の外出じゃないですが、不要不急の整体は控えろです。まあ、それでもこそこそ通っていたのですけれど。

 

クマちゃん先生の施術は天使の施術です。ふわふわゆらゆらと心地よく身体を揺らしてもらっているだけなのに、終わる頃には各関節の可動域がびっくりするほど広がり(当社比)、身体が軽く自由になるのです。

「痛いとか、全然ないよねー。」

と、同じくクマちゃん先生信望者の友人に話したら、

「いや、めっちゃ痛いし。イタイイタイイタイゆーてるし。」

と、全く話が合いません。なぜだろうといつも不思議に思っていました。でも、今回わかりました。痛い。痛い。めっちゃ痛かった。

クマちゃん先生曰く

「痛い身体でくるから痛いねん。」

なるほど。
全身で理解しました。

「そうなんですね。でも、先生のところ、切実な理由で来てる人が多いから、バレエをしなければ健康やのに来るのは気がひけて。ずっと遠慮しながら来させてもらってたんです。今回は痛いところあるから堂々と来れました!」

と、嬉々として言うと、

「いやいや。僕らはまあ言えばメンテ屋さんやからね。悪いところがないときに、メンテナンスとして来てくれるのが一番いいんやで。悪いところ治すのはお医者さんの仕事。」

そーなんや。
私、合ってたやん。
もっと来てたらよかったやん。

 

さて、1年以上メンテ無し、バレエにも満足に通えず、外出も控え気味に過ごした結果、私の全身は

「カッチカチやなー」

だそうで。「イータタタタタタタ!」と叫んだ後に、脚に、腕に血がドドーっと巡るのを実感するくらいには、滞り、固まっておりました。

いや、しかし、それもまた施術を受けて解れたからこそ気づけたことで。受けなければ、そのカッチカチでバッキバキの、血流の悪い、揺らしても揺れない身体でも普通に過ごしていたわけで。身体って意外と保つ。保つだけにおそろしい。

 

クマちゃん先生にもう一つ言われたのは、

「体型変わってるやん」

そうなんす。
そうなんすよー。

もうほんと、コロナめ! 自粛生活め!
発表会にも出るし、10月までに戻すよ!
戻るかな?
戻れ!(神だのみ)

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大人バレエの世界

いくつになっても憧れる華やかなバレエの世界。アラフォーからバレエを始めた著者による、楽しく、たくましく、哀しくもおかしい“大人バレリーナ”の日常。

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丸山裕子 イラストレーター

京都市出身。踊るイラストレーター。健康のために始めたバレエにはまり、寝る間を惜しんでレッスンに通う。『バレエ語辞典』の全イラストを担当。書籍や雑誌、広告にイラストを描いている。女性、育児、健康、犬と花に関するものが多い。イラストエッセイは『しあわせな犬生活を』(ドッグワールド)、『極楽いぬ生活』(ペピイ)。布花作家でもあり、『まんまるさん®︎』という古布を使ったオリジナルのアクセサリーを作っている。
Instagram  @yuko.illustrations

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