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大人バレエの世界

2022.01.20 更新 ツイート

#115

音楽を“見る”楽しさをあらためて 丸山裕子

昨年後半になってようやく全幕バレエを生で観ることができて思ったのは、「やっぱり私はバレエが好きだー! 大好きだー!」ってこと。お芝居より、ミュージカルより、藤井風さん以外のライブより、バレエが好きなんだ! バレエを観たいんだー! と。

 

新国立バレエ団の「竜宮」では、オリジナルのクリエーションの完成度の高さに、なんだか清々しい気持ちになりました。良いものを観せてもらったなぁと。

 

Kバレエカンパニーの「くるみ割り人形」では、楽しさぎゅうぎゅう詰めのエンタテイメントが同時にすばらしいアートでもあることに感動しました。

バレエってなんて隅々まで考え抜かれ、磨き抜かれ、鍛え抜かれた芸術なんでしょう。長い時を経て洗練されてきたものの底力をひしひしと感じました。

素晴らしいなぁ。踊り大好き。バレエ大好き!

が、具体的にはバレエのどこに惹かれているんだろう?
さまざまな舞台芸術のある中で、なんでバレエなのかな?

舞台の上で音楽と踊りで展開されていく物語を眺めながら、ぼんやりと考えていました。

あ。これだ。
言葉がないところ。
音楽と踊りだけってところ。

音楽と踊りだけで表現される世界は静かで豊かで広がりがあります。想像の余地がたくさんあって、観客を許容してくれる範囲が広い。少なくとも私にはそう感じられ、そこに惹かれるのでした。

 

じゃ、踊りを「見たい」のはなぜだろう?
踊りを「見る」快感って何?

ダンサーを目で追いながら、こんどはそんなことを考え始めました。

ひとつには、音楽を「見る」ことができる快感です。ダンサーによって視覚化された音楽を見る快感。音楽を聴きながら、音楽を見ることもできる楽しさ。音楽を体現してくれるダンサーの身体そのものにも、私は感動します。

スポーツでイメージトレーニングが重要なのは、それだけで同じ筋肉が動くからだという話を読んだことがあります。だとすると、踊りを見ることには踊りを踊る快感がほんの少しあるのかもしれません。

踊るとか歌うとか、音が鳴ればそれに合わせて身体を動かしたくなる欲は、人にもともと備わっている根源的なもののように思います。自ら踊らなくとも、見ることで筋肉が動き、その欲求がいくらか満たされるのかもしれません。

今年もバレエを観られるといいな。
劇場に行けるといいなぁぁ。

今年もよろしくお願いいたします。

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大人バレエの世界

いくつになっても憧れる華やかなバレエの世界。アラフォーからバレエを始めた著者による、楽しく、たくましく、哀しくもおかしい“大人バレリーナ”の日常。

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丸山裕子 イラストレーター

京都市出身。踊るイラストレーター。健康のために始めたバレエにはまり、寝る間を惜しんでレッスンに通う。『バレエ語辞典』の全イラストを担当。書籍や雑誌、広告にイラストを描いている。女性、育児、健康、犬と花に関するものが多い。イラストエッセイは『しあわせな犬生活を』(ドッグワールド)、『極楽いぬ生活』(ペピイ)。布花作家でもあり、『まんまるさん®︎』という古布を使ったオリジナルのアクセサリーを作っている。
Instagram  @yuko.illustrations

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