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大人バレエの世界

2020.03.25 更新 ツイート

#38

ありがたや…プロのダンサーのオンライン配信丸山裕子

世界中で某ウイルスによる緊迫した状況が伝えられる中、京都は桜と陽気に誘われてか人出が増えてきていて、「みんな大丈夫かい? もうしばらくお家でおとなしくしていようよ」と思う今日この頃です。

外出禁止令が出されている国も多く、バレエ公演は中止。もちろんバレエ団のレッスンもリハーサルもありません。日本国内でもほとんどの公演が中止となり、大人バレリーナのレッスンもお休みになっているところが多いようです。

そんな中、各国のバレエ団が様々な演目をオンラインで配信してくれているのは、バレエファンにはちょっと嬉しいことかもしれません。めったに行けない劇場のものや、珍しい演目もあります。

また、自宅待機を余儀なくされているダンサーたちも、SNSを通じて毎日の自前のレッスンの様子を見せてくれたり、バーレッスンをライブ配信してくれたり、エクササイズを紹介してくれたりしています。

 

家の中でソファの背やキッチンカウンターをバーがわりに、普段着でレッスンをするプロダンサーの姿は、舞台やバレエ団のスタジオで見るのとはまた違ったスゴみがあるというか、よりスゴさが際立って見える気さえします。家の中という私たちと変わらぬ環境、変わらぬ普段着だからこそ、違いが浮き立つのかもしれません。

とにかく、私は

「なんてスゴイ人たちなんだ!」
「なんてかっこいい身体なんだ!」
「なんてお家の中片付いているんだ!」

と、感嘆しながら拝見しています。

中でも毎日アップされるのを楽しみにしているのが、スペイン国立ダンスカンパニーの大谷遥陽さんのエクササイズです。( instagram: @haruhi0309  Twitter: @HaruhiOtani

ちょっと話はそれますけど、バレエを見に行ったり、音楽を聴きにいったときに、舞台上にいる演者に対して皆さんはどのような感情を持つでしょうか。私はもちろん、そのパフォーマンスに感動しますし、演じる人たちを尊敬しますが、その後で必ず「でも、あっち(演者)側が一番楽しそうやんなー」と思ってしまいます。まあ、もう、厚かましいのは承知でぶちまけますが。

ところが、そういうことをいっさい感じさせず、まるで一緒に踊っているかのような爽快さを共有させてくれるダンサーもいて、大谷さんもそんなひとりです。クリアで小気味よい踊りは、見ているだけで心地よく、晴れ晴れとした気もちにさせてくれます。ですので、一ファンとして、以前から大谷さんのSNSをフォローしていたのですが、ある朝、目覚めて一番に彼女の腹筋のエクササイズを見た日には、ベッドの中で即やりました。やらせていただきました。

むずかしくない。
大人にもできる。できそう。
解説がとてもわかりやすい。

大谷さんのかっこいいバディでのお手本は、それだけでとてもわかりやすいのですが、何を注意するべきか、各エクササイズの最中にどこに意識がいっているかなど、添えられている解説が超絶わかりやすいのです。大人バレリーナにも得るものがたくさんあります。

今では朝晩問わず「アップされたら即見る!」プチストーカーのようになっていますが、他意はありません。いつも変わらず応援している真っ当なファンです。


フォトグラファーの井上ユミコさん( instagram: @yumikoinoueballet ) の企画もユニークでおもしろいものでした。某ウイルスのせいで「停滞気味の世の中を元気づけたい」というこの企画は、K-balletのダンサーたちとの撮影会の様子を、インスタライブで配信するというものでした。

プロの写真家とダンサーによる写真を見ることはあっても、撮影の様子を見ることは、一般の私たちにはありません。ポーズをとるダンサー、光るライト、駆け寄るダンサー、漏れ聞こえる会話、画面に流れるハートマークとコメント。とても素敵な企画でした。ユミコさんはAlexandre magazine(instagram: @alexandremagazine )を主催されています。バレエダンサーの写真と動画とインタビューで構成されたこのウェブマガジンで、撮影会の写真が見られる日も近いかもしれません。

また、本日(3月25日)日本時間夜12時からは、ウィーン国立バレエのピアニスト、滝澤志野さん( instagram: @shino.takizawa )と元パリオペラ座のステファン・ボランさんがフロアバーのインスタライブをされます。せっかくなので、寝る前に一緒に身体をほぐしてみようと思っています。朝、筋肉痛で起き上がれないとか、大人バレリーナにはありそうですけれど。

昨日は、パリオペラ座のドロテ・ジルベールさんが、自宅でトレーニングウェアで、お子さんを観客に「瀕死の白鳥」を踊っておられました。日の差し込む素敵なお家での瀕死も格別な味わいでした。

長い引きこもり生活で自分自身も大変な中、世界中のプロフェッショナルが発信してくれる貴重な動画たち。余すところ無く吸収して、事態が落ち着いたときには一皮むけた大人バレリーナになっていたいものです。ね。

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大人バレエの世界

いくつになっても憧れる華やかなバレエの世界。アラフォーからバレエを始めた著者による、楽しく、たくましく、哀しくもおかしい“大人バレリーナ”の日常。

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丸山裕子 イラストレーター

京都市出身。踊るイラストレーター。健康のために始めたバレエにはまり、寝る間を惜しんでレッスンに通う。『バレエ語辞典』の全イラストを担当。書籍や雑誌、広告にイラストを描いている。女性、育児、健康、犬と花に関するものが多い。イラストエッセイは『しあわせな犬生活を』(ドッグワールド)、『極楽いぬ生活』(ペピイ)。布花作家でもあり、『まんまるさん®︎』という古布を使ったオリジナルのアクセサリーを作っている。
Instagram  @yuko.illustrations

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