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笑えて、泣けて、するする頭に入る!超現代語訳 幕末物語

2018.08.15 更新 ツイート

幕末エピソード11

西郷どんが二度目の島流しから戻ってきた!歴史に名を残す人ってやっぱり「持ってる」のな!房野史典〔ブロードキャスト!!〕

京都での「禁門の変」に、外国からの下関砲撃事件
事件と事件が重なりに重なって、混乱でおなかいっぱいのフルコース!
そんなときに、西郷どん、二度目の島流しから戻ってきた! 歴史に名前を残す人って、やっぱり「持ってる」わ~。
そして、孤高の強さを保っていた長州が、ついにボロボロに……。
やっぱりここでも、高杉晋作ガンバル!

 正真正銘、世界中が敵だぜ!

 幕末エピソード11、いってみましょう。
 そして、おさらいから始めてみましょう。

 《八月十八日の政変》起こって、京都から長州いなくなっちゃう。
   ↓
 《参預会議》始まる。すぐ終わる。
   ↓
 慶喜くんたちの《一会桑政権》始まる。
   ↓
 《池田屋事件》起こって、新選組有名人に。

 《八月十八日の政変》で京都を出禁になった尊攘派は、そのすぐ後、長州の中でムチャモメでした。
 来島又兵衛(きじままたべえ。イケイケ長州の中でもイケイケな人)
 真木和泉(まきいずみ。長州藩じゃねー尊攘志士)
 って人たちは、「オレたちゃ悪くねー! 無実を証明するべきだ! 政権も取り戻すべきだ!」と、めちゃ京都に行きたがるんですが、
 久坂、桂、高杉の、長州有名人トリオは、
「タイミングは今じゃない!」と、それにずっとストップをかけてたんです。
 でも、行くメン(「京都行くべきだ!」メンバー)の感情は、表面張力ギリギリ。
 少しの刺激を与えるだけでこぼれちゃう……。
 そこへ、あの《池田屋事件》です。
 尊攘派の仲間がボコボコにやられた池田屋事件が決定打となり、行くメンたちの怒りはあふれ出します。そしてついにその怒りは、長州三家老(3人の家老だよ)っていう、藩のエラい人たちも動かしました。

長州三家老「オメーら京都行きてぇーんだな!? よしわかった! 家老が京都連れてってやる!!」
行くメン「おおおぉぉーーー!!」
久坂「……もお、ぜってぇ行くじゃん」

 兵を引き連れての京都行きが決定します。
 その流れに押し切られた久坂さんも、京都に乗り込むことになったのでした。
 長州、京都に襲来。

朝廷・幕府・諸藩「来やがった!!」

 1000年の都を駆け抜ける緊張。
 しかし、幕府側との争いを避けたい久坂さんは、
「お願いです! 藩主親子と三条実美さんたち七卿をゆるしてください!」
 ってお手紙(嘆願書)を朝廷に送るんです。
 これに対し、幕府側&朝廷ではいろーんな意見が飛び交いましたが、結果、
「期限内に京都を立ち去れ。でなければ……討つ!」
 というお返事が返ってきたのでした。
 この回答を受け、長州は最後の会議に入ります。

長州有名人久坂「立ち去れとの命令です。帰りましょう」
行くメン来島「何言ってんだテメー……。攻撃に決まってんだろうが」
久坂「藩主父子の無実を証明するのが目的だったはずだろ! こちらから手を出すのは違う! そんなことすれば、長州は朝敵(悪者)になってしまう!」
来島「臆病風に吹かれてんじゃねぇぞ! 第一、医者の子供(久坂の家は医者の家系)に戦争の何がわかる? 命が惜しいんだったらここに残れ! オレはあの悪人どもをこの手で倒す!!」
久坂「………真木さんはどうですか…?」
真木和泉「来島くんに賛成だ」

 口をつぐみ、静かにその場を離れる久坂(実際にこんな会話をしてたらしいです)。
 そして……。
 元治元年7月19日(1864年8月20日)、長州はついに、京都御所に向け進軍を開始。
 門の前には立ちはだかる諸藩。
 ここで彼らを攻撃することは、御所に、朝廷に、天皇に刃向かうことを意味します。
 それでも、
 ババババババーーーン!!!
 ドーーーーーーン!!!!!
 長州は破滅への道を選んだのでした。
 一時は、門の1つを突破し、御所の中に侵入するという快進撃を見せた長州でしたが、“勝利”の2文字が彼らの頭に滞在したのは、ほんの一瞬。
 劣勢な会津藩たちのもとに駆けつけた、

西郷隆盛「構え」

 ザザッ!
 西郷隆盛率いる薩摩藩の手によって、形勢は逆転します。
 …………てかその前に………
 西郷さんいつ帰ってきた!?

 というわけで、戦いの途中ですが、ここでちょっとだけ「帰ってきた西郷隆盛」の説明に突入します。
 実は薩摩ちゃん、《八月十八日の政変》のとき、“長州を追い出すためだけ”に会津とタッグを組んだら、ピンチを迎えちゃってたんです。

尊攘派「え? 薩摩? え? 気づいたら“幕府大好き会津くん”と仲良くしてんじゃん。スッゲーきもいんだけど」

 尊攘派からちょー嫌われて、

佐幕派「薩摩って、幕府イジくり回して、改革してくるヤツらだもんな。好きになれないわー」

 佐幕派(さばくは。幕府の味方だよ)からも、ちょー嫌われます。
 なんのポリシーも持たずに会津と仲良くしたら、両方からすげーバッシング。
 おまけに、《参預会議》で薩摩が「横浜の港は開いたままにしよう」って主張をしたら……

尊攘派「テメー、開国派かよ!」
薩摩「待て! オレだけを責めるのはおかしい! 幕府も開国派だからな! なぁ!」
幕府「誰が開国派だって? 私は『横浜は閉じた方がいい』と思ってるよ」
薩摩「いや、幕府もずっと開国って………えー……」

 幕府(慶喜くん)がうわべな方向転換したせいで、開国派に座ってる薩摩がスゲー目立っちゃったんです。
 で、薩摩は尊攘派からおそろしく嫌われ、炎上します。

薩摩「嫌われすぎて、完っっ全に行き詰まった………そうだ西郷さんだ……あの人ならなんとかしてくれるはず! 西郷さんを呼び戻そう!!」

 未来の見えなくなった薩摩藩は、スーパーヒーロー西郷隆盛を求めるんですけど、彼が帰ってくるためにはクリアすべき問題が……。
 西郷さんを超ゼツ嫌ってる、島津久光(パパ光)の説得です。

パパ光の家臣「お嫌いなの知ってますが、西郷さんの復帰、許してください!」
パパ光「……みんな西郷を必要としているのか……ならば、愚かな私のわがままを通すワケにはいかないな……」
家臣「! ……では…?」
パパ光「藩主である、忠義くん(パパ光の息子)にお伺いを立てなさい。もし忠義くんが良いと言うなら…(吸っていた銀のキセルを、これでもかってくらい、もう本当におもいっきりギリ! ってギリリ! って噛み締めて)………異存はない」
家臣「ホントにありません!?」

 ほぼ大反対、しかしマジでしゃーなし! のギリギリオッケーでした(キセル噛みすぎて歯型が残ってたっていわれてるよ)。

パパ光「悔しい~~!!ギリリ」
注)パパ光が嚙んだのは、ネクタイじゃなくて、キセルです。
(写真:iStock/SanneBerg)

 そして……。

西郷隆盛「2度目の島生活終わり!」
薩摩のみんな「西郷さーーーーん!」
西郷「よしよし(群がるみんなの頭ナデナデ)、よしよしよし(髪の毛ワシャワシャ)……。これまで薩摩はグイグイ前に出すぎた。少しの間、政治がどう流れるかを一歩引いて見極める! そして、『朝廷に従う』というシンプルな行動に統一し、この状況を打破するぞ!」

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房野史典『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』

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笑えて、泣けて、するする頭に入る!超現代語訳 幕末物語

歴史大好き芸人・ブロードキャスト!!の房野史典さんの初めての本『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』は、面白すぎてヤバイ!ととても話題になりました。発売になると、有名な歴史の先生方も「こんなに面白く読ませるなんて!」と大絶賛でした。
その房野さんが、今回「幕末」を面白く書いた!
幕末は、戦国時代以上に、日本中で”怒涛の人間ドラマ”だらけ。その分、ややこしくもあるのですが、房野さんに任せれば、とても楽しい面白読み物に!

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房野史典〔ブロードキャスト!!〕

1980年岡山県生まれ。名古屋学院大学卒業。お笑いコンビ「ブロードキャスト!!」のツッコミ担当。 無類の戦国武将好きで、歴史好き芸人ユニット「六文ジャー」を結成し、歴史活動にも意欲的。 初の著書『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』が、ブレイク! 戦国に始まり、今は幕末も大好物!

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