真(岡田将生)が倒れれば、稔(染谷将太)が支える。
これは田鎖兄弟が積み重ねてきた“信頼の形”なのだろう。
『田鎖ブラザーズ』第7話では、冷静沈着な弟、田鎖稔の活躍が目立った回だった。

兄の異変に気付き、目を覚まさせることができたのは、単に兄弟だからではないだろう。2人は同じ悲しみと向き合いながら生きてきたからこそ、お互いの弱さを知っているのだ。
「昔も今も、周りの人が全員、敵に見える」
これは稔の“心からの訴え”だろう。
そして「俺の仲間は兄しかいないんだ」という弟からのメッセージでもある。
この言葉を聞いた真は再び「兄」に戻ることができた訳だ。
感情を大切にする兄と、理性を重んじる弟。一見、正反対のように見える2人だが、その根底には共通する「温かみ」がある。
苦しむ人を放っておけない優しさと、理不尽な悲劇に対する怒り。その両面を持ち合わせる2人には、2人にしか出せない「温かみ」があるのだ。
また第7話の素晴らしい点は、弟のおかげで再び自分に戻った真が、別の苦しんでいる人物を救った展開だ。
鎖のように連鎖するのは必ずしも「苦しみや怒り」だけではない。心の「救い」も連鎖している。
真が加害者遺族であり被害者遺族でもある成田賢心(齋藤潤)を救ったのだ。
「賢心、お前はやめておけ」
これは真にしか言えない説得力のある言葉である。
弟に助けられた真が、兄として賢心を救った姿は、まさに「救いの連鎖」と言えるだろう。
綺麗事ではない現実に、一筋の光を与えてくれる『田鎖ブラザーズ』
私はこの作品が大好きだ。
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