「子は親を選べない」
『田鎖ブラザーズ』第4話は、その言葉の残酷さを強く突きつける回だった。
今回の犯人であった横倉沙紀(石川瑠華)は、親の借金や劣悪な家庭環境によって人生を大きく狂わされ、居場所のないまま生きてきた……。
田鎖兄弟もまた、31年前の事件によって普通の人生を奪われ、過去に縛られ続けている。
彼らは、自分の意思とは関係なく“背負わされた人生”の中で、もがき続けているのだ。
しかし本作が描いているのは、“だから仕方なかった”という話ではない。
宮藤詩織(中条あやみ)が語った「家庭環境で全てが決まるわけじゃない。どういう道を歩くかは自分次第」という第4話の核心的な言葉の通り、どれほど辛い過去を抱えていたとしても、その怒りや絶望を理由に犯罪が許されるわけではない。
苦しい境遇が犯罪を正当化することはないのだ。
実際、横倉たちは苦しみから抜け出すために金塊強盗へと手を染めたが、その選択によって新たな被害者や悲劇を生み出してしまったのだ。
どれほど切実な理由があったとしても、犯罪という手段を選んだ瞬間、その苦しみは“誰かを傷つける側”へと変わってしまう。
犯罪によって他人の人生を壊してしまえば、その責任から逃れることはできない……。
だからこそ『田鎖ブラザーズ』は、加害者たちの背景に同情の余地を描きながらも「犯罪の免罪符にはならない」という一線を決して曖昧にしない作品なのだと思う。
そしてそのテーマは、復讐心を抱え続ける真(岡田将生)と稔(染谷将太)にも重なっている。
過去に人生を壊された人間が、憎しみに飲み込まれるのか、それとも別の道を選べるのか……。
『田鎖ブラザーズ』第4話は、その問いを静かに突きつけていた。
田鎖朔太郎は一体何をしたのか……。「改造銃」で分かる裏の稼業とは……。そして真犯人の動機は「口封じ」
連続ドラマにおいて、その回の終わり方は極めて重要である。
それは言わずもがな“1週間空く”からだ。
その点において『田鎖ブラザーズ』は次週が気になって仕方のない終わり方をする。
真が大事にしていたロボットのおもちゃから「改造銃」が見つかったのだ。今回も予想の斜め上をいく仕掛けは流石の一言で、これがドラマの求心力が落ちない理由だろう。

なぜ「改造銃」がロボットの中から出てきたのか……。
私の考察はこうだ。
田鎖父である朔太郎(和田正人)は「改造銃の密輸」に加担していたのではないか?
その証拠は、ノンフィクション作家の津田(飯尾和樹)が朔太郎に言い放った『港まで運んでいた』である。おそらく改造銃や銃弾などを秘密裏に行っていたのだろう。
また朔太郎が辛島金属工場に勤めていたことからも「改造銃の製造➡︎輸出」の流れを想像できる。
ではなぜ商品である改造銃を自宅に隠し持っていたのか?
私は「護身用」だったと考察している。
というのも銃密輸の取引先は反社会的勢力などが主となるだろう。だからこそ、何かトラブルに備え、護身用として隠し持っていた可能性が高いと考察している。
以上が朔太郎の裏の顔だ。
そしてこの裏の顔が「31年前の田鎖夫婦殺人事件」に繋がってしまったのだろう……。
現時点での私の真犯人予想は「上司の小池(岸谷五朗)」
何より怪しいのは小池が当時の担当刑事だった点だ。
そして繋がるのは「銃の密輸」これは前述した通り、朔太郎や辛島金属工場が行っていた裏の稼業だと予想しているが、疑問点は町工場だけで密輸商売は可能なのか? 町工場が反社会的勢力と繋がることができるのか……?
そこで登場するのが警察官である小池。小池が取引を仲介するパイプ役だったという考察だ。

31年前に神奈川県警の捜査一課にいた小池なら、反社会的勢力と裏で繋がることは可能だろう。
ここから考察を広げると、田鎖夫婦が殺害された経緯も見えてくる。
というのも朔太郎は辛島金属工場の工場長の辛島貞夫(長江英和)に「よろしくお願いします」と事件当日に伝えている。
この意味は「私は自首するので子供達をよろしくお願いします」だとする。
それを知った小池は、自分が捕まるのを恐れ、口封じとして「田鎖夫婦殺人事件」を起こした。
以上が「小池真犯人説」である。
もし本当に真犯人が小池だった場合、同日に起きた辛島金属工場の火事も小池が起こした可能性が高いだろう。
理由は「密輸の証拠」を全て消し去るため。
このように小池が真犯人なら、スムーズに辻褄が合う。
しかし、このスムーズさが真犯人とは思えないとも言えるのだ。
黒ずくめに切り付けられた晴子(井川遥)や火事の被害者である茂木(山中崇)に比べ、事件当時にどこで何をしてたか全く分からない小池。
その小池を怪しいと捉えるのか、それとも考察シロのない人物と捉えるのか……。
それ次第で「田鎖ブラザーズ考察」は大きく変わってくるだろう。
気付けば、物語も中盤戦に突入する本作……。次回以降は、考察ドラマのお家柄である「警察の不正」に注目して視聴するのもいいかもしれない。
考察ドラマにおいては、「神奈川県警」を信頼してはいけないのだ。
••┈┈┈┈•• ドラマ情報 ••┈┈┈┈••
TBSテレビ『田鎖ブラザーズ』( 毎週金曜夜10時~)
出演:岡田将生、染谷将太、中条あやみ、井川遥、山中崇、宮近海斗、岸谷五朗
脚本:渡辺啓
音楽:富貴晴美
主題歌:森山直太朗『愛々』(ユニバーサル ミュージック)
演出:山本剛義、坂上卓哉、川口結
撮影監督:宗賢次郎
プロデュース:新井順子
編成:高柳健人、吉藤芽衣
著者:ペチ
イメージイラスト:サク
考察食堂 -ドラマを噛んで味わう-の記事をもっと読む
考察食堂 -ドラマを噛んで味わう-

3人組ドラマ考察系YouTuber 6969b(ろくろっくび)による考察記事の連載がスタート!
今話題のドラマの真犯人は?黒幕は?このシーンの意味は?
物語を深堀りして、噛むようにじっくり味わっていきます。
- バックナンバー
-
- 「田鎖ブラザーズ」第4話『隠された改造銃...
- 「銀河の一票」(関西テレビ) 第3話 ...
- 「田鎖ブラザーズ」第3話 辛すぎる結末…...
- 「銀河の一票」(関西テレビ) 第2話 明...
- 「田鎖ブラザーズ」第2話 真犯人「晴子説...
- 「銀河の一票」(関西テレビ) 第1話 ...
- 「田鎖ブラザーズ」第1話 本格クライムサ...
- 日曜劇場「リブート」 最終話 満足度12...
- 日曜劇場「リブート」 第9話 真北は本当...
- 「再会 ~Silent Truth~」最...
- 日曜劇場「リブート」 第8話 全ては合六...
- 「再会 ~Silent Truth~」第...
- 日曜劇場「リブート」 第7話 これが結論...
- 日曜劇場「リブート」 第6話 一香は夏海...
- 「再会 ~Silent Truth~」第...
- 日曜劇場「リブート」 第5話 警察内...
- 「再会 ~Silent Truth~」第...
- 日曜劇場「リブート」 第4話 “一香リ...
- 「再会 ~Silent Truth~」第...
- 「再会 ~Silent Truth~」第...
- もっと見る










