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ある日、逗子へアジフライを食べに ~おとなのこたび~

2025.07.26 公開 ポスト

女友達と 京都行き当たりばったり不思議旅<中編>大平一枝

 予定を立てるのがともに大の苦手な友達と、京都ふたり旅二泊目。ここだけは唯一、事前に予約していったサントリー山崎蒸溜所見学ツアーへ、意気揚々と向かう。

 京都駅からJRで一五分の地に、蒸留所の最寄りの山崎駅がある。そう、ウイスキーの名の由来でもある地名だ。
 各駅停車でわずか五駅にもかかわらず、この車窓がまた格別だ。乗ってひと心地つくとすぐ、緑のトンネルが広がり始める。都市の喧騒からどんどん離れ、まるで山の呼吸に吸い込まれていくよう。木々の枝葉が線路を両側から覆い、時折差し込む陽光が合間にきらきら光っている。

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ある日、逗子へアジフライを食べに ~おとなのこたび~

早朝の喫茶店や、思い立って日帰りで出かけた海のまち、器を求めて少し遠くまで足を延ばした日曜日。「いつも」のちょっと外に出かけることは、人生を豊かにしてくれる。そんな記憶を綴った珠玉の旅エッセイ。

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大平一枝

文筆家。長野県生まれ。大量生産、大量消費の社会からこぼれ落ちるもの・こと・価値観をテーマに各誌紙に執筆。著書に「東京の台所」シリーズや『人生フルーツサンド』『こんなふうに、暮らしと人を書いてきた』『そこに定食屋があるかぎり』など。「東京の台所2」(朝日新聞デジタル&w)、「自分の味の見つけかた」(ウェブ平凡)、「遠回りの読書」(サンデー毎日)など各種媒体での連載多数。

HP:https://kurashi-no-gara.com/

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