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 大人のこたびは、どこから始めたらいいのか。
 私は、まずは日帰りをお薦めしたい。
 できるだけ主要駅から電車で一本で行けて、夜、クタクタに疲れるちょっと手前で家に戻れる場所。疲れ果てるまで遊ぶと、翌日の体に響く。
 だったら一泊二日でと考えたくなるが、一泊となると、計画や用意や、そのために体を二日間空けることが大変になる。その前にあの仕事を終え、この段取りだけつけて……と考えていくうちに面倒になり、「まあ、いいか次の夏休みで」と先延ばししたくなることも。
 一泊二日なら、予定は“みっちり一日分”を二日に分けるくらいがいいし、日帰りなら、メインの予定をひとつだけ決め、あとは行き当たりばったりがちょうどいい。現地で早めの夕食を楽しみ、ほろ酔い気分で夜早めの電車に乗り、二十一時前には家でくつろいでいたい。

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ある日、逗子へアジフライを食べに ~おとなのこたび~

早朝の喫茶店や、思い立って日帰りで出かけた海のまち、器を求めて少し遠くまで足を延ばした日曜日。「いつも」のちょっと外に出かけることは、人生を豊かにしてくれる。そんな記憶を綴った珠玉の旅エッセイ。

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大平一枝

文筆家。長野県生まれ。大量生産、大量消費の社会からこぼれ落ちるもの・こと・価値観をテーマに各誌紙に執筆。著書に「東京の台所」シリーズや『人生フルーツサンド』『こんなふうに、暮らしと人を書いてきた』『そこに定食屋があるかぎり』など。「東京の台所2」(朝日新聞デジタル&w)、「自分の味の見つけかた」(ウェブ平凡)、「遠回りの読書」(サンデー毎日)など各種媒体での連載多数。

HP:https://kurashi-no-gara.com/

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