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2025.03.13 公開 ポスト

「桃太郎」側と「鬼」側の両面を描いた、セリフなき感動作 大白小蟹『太郎とTARO』中条省平

今回は、大白小蟹(おおしろ・こがに)の新刊マンガを取りあげます。

大白小蟹は、初めての単行本である短編集『うみべのストーブ』が、『このマンガがすごい! 2024』のランキングで、「オンナ編」のベストワンに選出され、一躍注目の的となりました。


公表された経歴に「1994年生まれ」とあるので、現在30歳をすこしこえた若い女性マンガ家です。

表題作「うみべのストーブ」は、失恋した若い男をストーブ(!)が慰めてくれて、傷心の男と一緒に海を見に行くという物語です。

全部で7作が収録されていますが、「うみべのストーブ」が示すように、幻想的な設定と日常生活のリアルがうまく融けあい、絶妙なリリシズムを発揮するところに特長があります。

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中条省平

1954年神奈川県生まれ。学習院大学フランス語圏文化学科教授。東大大学院博士課程修了。パリ大学文学博士。著書『中条省平は二度死ぬ!』『文章読本』など。翻訳書最新刊はロブ=グリエ『消しゴム』。

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