
暮らし術
朝起きようと思ったら、体が重くて動かない。病院に行って告げられたことは「これは、真の老衰」ということだった――。
* * *
事態は抜きさしならぬところまできた。
体力の奪還は、喫緊の課題だ。
もう5年ぐらい散歩を続けているが、散歩如きではまったく功を奏していないことになる。あるいは功を奏してようやく今のレベルで持ちこたえているということか。いずれにせよ散歩では足りないということだ。運気をあげたいとか言ってる場合ではない。生きるか死ぬかの瀬戸際である。
だが私の場合、いきなり体力を消耗するような運動をすると、発作が起きて本当に死ぬかもしれない。ジョギングや登山などで心肺能力を鍛えるのは控えたい。となると、一番いいのは筋肉を増やすこと。つまり、筋トレだ。
旅好きで世界中、日本中をてくてく歩いてきた還暦前の中年(もと陸上部!)が、老いを感じ、なんだか悶々。まじめに老化と向き合おうと一念発起。……したものの、自分でやろうと決めた筋トレも、始めてみれば愚痴ばかり。
怠け者作家が、老化にささやかな反抗を続ける日々を綴るエッセイ。
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