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衰えません、死ぬまでは。

2024.11.02 公開 ポスト

第20話 運気がますます下がる 前半

仮に死後の世界があるとしても、天国や地獄ではないという確信が私にはある宮田珠己

働ける限界の年齢はいつなのか?体力的にいつまでやれるのか? 前回は、根源的な疑問を呈してしていた宮田さん。

*   *   *

還暦ともなると、そろそろ死ぬかもしれないから、この先は悔いのないように生きようと考えるのは、当然のことだろう。

たまにSNSで〈死ぬときに後悔する10のこと〉みたいなネタが流れてきて、そこには、会いたい人に会いに行けばよかったとか、仕事ばかりするんじゃなかったとか、もっと本当にやりたいことをやればよかったとか、面倒な付き合いなんて無理にしなくてもよかった、みたいな項目が列挙されている。

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衰えません、死ぬまでは。

旅好きで世界中、日本中をてくてく歩いてきた還暦前の中年(もと陸上部!)が、老いを感じ、なんだか悶々。まじめに老化と向き合おうと一念発起。……したものの、自分でやろうと決めた筋トレも、始めてみれば愚痴ばかり。
怠け者作家が、老化にささやかな反抗を続ける日々を綴るエッセイ。

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宮田珠己

旅と石ころと変な生きものを愛し、いかに仕事をサボって楽しく過ごすかを追究している作家兼エッセイスト。その作風は、読めば仕事のやる気がゼロになると、働きたくない人たちの間で高く評価されている。著書は『ときどき意味もなくずんずん歩く』『ニッポン47都道府県 正直観光案内』『いい感じの石ころを拾いに』『四次元温泉日記』『だいたい四国八十八ヶ所』『のぞく図鑑 穴 気になるコレクション』『明日ロト7が私を救う』『路上のセンス・オブ・ワンダーと遥かなるそこらへんの旅』など、ユルくて変な本ばかり多数。東洋奇譚をもとにした初の小説『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』で、新境地を開いた。

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