教授選に参戦して初めて知った、大学病院の”カオスな裏側”。令和の次第でも、こんなことが繰り返されているのか―ー!?
著者の大塚篤司氏は、現役の医学部教授。『世界最高のエビデンスでやさしく伝える 最新医学で一番正しい アトピーの治し方』など話題の著書を持つ皮膚科医が、このたび、自身の体験に基づいた、初めての小説を上梓した。
タイトルは『白い巨塔が真っ黒だった件』。(Amazonで予約受付中)
実績よりも派閥が重要?SNSをやる医師は嫌われる?…など、顔の見えない古参の教授陣の思惑を確かに感じる日々。最先端であるべき場所で、時代遅れの計謀、嫉妬、脚の引っ張り合いが繰り返される。
「医局というチームで大きな仕事がしたい。そして患者さんに希望を」--その一心で、教授になろうと決めた皮膚科医が、“白い巨塔”で燃えさかる悪意に翻弄されながらも、純粋な医療への情熱を捨てず、教授選に立ち向かう、教授選奮闘物語です。
発売は、7月20日。発売前に、序文を公開!序文だけでもドキドキしてきます…。
* * *
私は、ほとんど知識がないまま、医学部における教授選というものに参戦した。そして、「お医者さん」という仕事にあこがれを抱いた子供時代には想像もしなかった経験をすることになる。医学部を卒業した年に放送されたドラマ「白い巨塔」に衝撃を受け、山崎豊子氏原作の『白い巨塔』を貪るように読んだ。ドラマも原作も、医局を舞台にしたフィクションとして心から楽しんだ。しかしまさか、自分が足を踏み入れた医局で、実際にその魑魅魍魎(ちみもうりょう)のリアルに飲み込まれることになるなんて、そのときは想像すらしなかった。
日本には数々のノーベル賞受賞者もいて、研究レベルは世界でも非常に優れている。しかし、最先端であるべき医療において、それを支える医学部という世界に、いまだに不透明な闇があるのは間違いない。一九六五年に出版された『白い巨塔』の世界は、二〇二三年になった今もまだ残っているのだ。
私のこの経験を伝えてみたいと思った。日本で医学について学ぶ大勢の同胞たちが、のびのびと希望を持って新しい時代に向かえるように。
ちなみにこの物語は、自身の経験をもとにしたフィクションであり、登場する人物名や団体名、書籍名は一部仮名である。
さて、時代遅れで忌まわしき舞台を覗く覚悟が、あなたはできただろうか?
準備ができた方から、ゆっくりとページをめくってもらいたい。
ようこそ、真っ黒な「白い巨塔」の世界へ。
白い巨塔が真っ黒だった件
実績よりも派閥が重要? SNSをやる医師は嫌われる?
教授選に参戦して初めて知った、大学病院のカオスな裏側。
悪意の炎の中で確かに感じる、顔の見えない古参の教授陣の思惑。
最先端であるべき場所で繰り返される、時代遅れの計謀、嫉妬、脚の引っ張り合い……。
「医局というチームで大きな仕事がしたい。そして患者さんに希望を」――その一心で、教授になろうと決めた皮膚科医が、“白い巨塔”の悪意に翻弄されながらも、純粋な医療への情熱を捨てず、教授選に立ち向かう!
ーー現役大学病院教授が、医局の裏側を赤裸々に書いた、“ほぼほぼ実話!? ”の教授選奮闘物語。
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