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大人バレエの世界

2020.11.19 更新 ツイート

#70

大人バレリーナが舞台で「いい!」と思われるポイントはきっと、ここ 丸山裕子

「あれだけおさらい会だー、ソロだー、リハーサルだーって振っといて、大人バレエについては置き去りかい!」

前回、おさらい会で子どもたちの成長に感動したことを書いたところ、ごく身近な人から上記のようなツッコミを食らいました。だってだって、子どもたちの踊りは本番で初めて見たし、新鮮だったんだもーん。新鮮なことを書きたいじゃないか。

「それでも、続きが知りたいねん!」

ということらしいので、大人バレリーナたちのことも書いておこうと思います。

 

 

今回は出演しない友人も一緒に見ていたので、終演後に大人バレリーナの在り方について、飲めない酒を飲みながら語り合いました。とくに私たちのような大人から始めた大人バレリーナの舞台での在り方について。観客として見たときに何を「いい!」と感じるかについて。

結論は「楽しんでいること」です。

舞台にいること、踊ること、音楽、なんならお気に入りの衣装を身につけていることでもいい。そのすべてを演者が楽しんでいるのが伝わると、観客も見ていて楽しいし、「いい!」と思う。思いっきり楽しんで、自分を解放して、のびのび踊っているのがステキ。これが私たちの出した結論でした。上手下手は関係ない。

 

こんなふうに思わせてくれたのは、今回初舞台を踏んだある一人のマダムです。バレエ歴2~3年の彼女は、舞台の上で踊ることを心から楽しんでいて、眩しいほどにキッラキラで、見ていると自然と笑みがこぼれました。「いい!」って思えました。楽しさというのはこんなにも伝わるものなのだと驚きました。

もちろん、発表会やおさらい会は、学んできたことの習熟度をお披露目する場なので、観客を楽しませる必要は無いと言えば無いのかもしれません。
でも、もし次に私が出演する機会があったなら、やっぱり「なんかいい!」とか「楽しい!」とか、見ている人に思ってもらいたい。そういう踊り…… というのは烏滸がましいけれど、そういう舞台上の自分でありたいと思いました。

バレエの進歩は一朝一夕ではどうにもならず、それくらいしかできないというのもあるけれど、舞台はあまりにも一瞬で、大人バレリーナにはどの踊りも最初で最後であることがほとんどだから。
それに、舞台を作る側を体験することが発表会の目的の一つだとしたら(そして、先生はそう考えておられるように思う)、お客さんに楽しんでもらうのも大切なことだから。

 

あと、全「大人から始めた」大人バレリーナに告ぐ。

膝。膝は伸ばしていこうな。
ピンッピンに伸ばしていこう。
(ケガしているひとはのぞく)

それから、ポワントに登るのやめよう。

そして、手首から先が演歌調になりがちなの気をつけような!
昭和世代。

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大人バレエの世界

いくつになっても憧れる華やかなバレエの世界。アラフォーからバレエを始めた著者による、楽しく、たくましく、哀しくもおかしい“大人バレリーナ”の日常。

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丸山裕子 イラストレーター

京都市出身。踊るイラストレーター。健康のために始めたバレエにはまり、寝る間を惜しんでレッスンに通う。『バレエ語辞典』の全イラストを担当。書籍や雑誌、広告にイラストを描いている。女性、育児、健康、犬と花に関するものが多い。イラストエッセイは『しあわせな犬生活を』(ドッグワールド)、『極楽いぬ生活』(ペピイ)。布花作家でもあり、『まんまるさん®︎』という古布を使ったオリジナルのアクセサリーを作っている。
Instagram  @yuko.illustrations

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