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血圧を最速で下げる

2020.09.18 更新 ツイート

魚の煮つけと塩焼き、塩分が少ないのはどっち? 奥田昌子

食事や運動、生活習慣によって血圧を正しく効率的に下げる方法を説く『血圧を最速で下げる』(奥田昌子氏著)が発売即重版となり話題を呼んだ。ここでは本書の一部をご紹介する。

食事どきのひと工夫で、体に入る塩分量には大きな差が出るのだ。

*   *   *

(写真:iStock.com/taa22)

煮つけを塩焼きにすれば塩分大幅カット

調理法による塩分摂取量のちがいはあるでしょうか。
食材がおなじなら、煮物にするより、蒸す、焼く、ゆでるなどの調理法をおすすめします。
煮物は調味料をしっかり入れないと食材全体に味をしみ込ませることができないため、どうしても塩分が多くなります。

サバで考えてみましょう。
生のサバ一切れ100gには塩分が0.3gしか含まれていません。
これを買ってきて煮つけにすると3.0gになります。少し多いですね。

(写真:iStock.com/Hana-Photo)

塩焼きはどうでしょうか。塩焼きにするときはサバの身に塩をふります。
塩の白い結晶がついているのを見ると心配になるかもしれませんが、塩焼き1切れの塩分は平均1.4g。煮つけの半分以下です。これはサバのマリネの塩分量とほぼ同じです。

では、刺身は? ごく新鮮なサバを刺身にする地域があります。
小袋に入ったしょうゆを小皿に入れて、ここに刺身をつけましょう。
お寿司の折詰についている5ml入りの小袋なら、ぜんぶ使っても塩分は0.9gなので、サバの刺身1食で1.2gにおさまります
調理法を選び、食卓で調味料を小皿に入れて使えば、体に入る塩の量が半分以下になるわけです。

減塩のためにはアツアツより、ほどよい温かさが◎

温かい料理は温かいうちに食べたいものですが、塩味に関しては、熱々できたての料理は塩味を感じにくいことがわかっています。
熱い状態で味つけすると塩からくなりがちなので、その意味でも食卓で調味料を使うほうがよいでしょう。

(写真:iStock.com/kazoka30)

弁当を作るときは塩味を少しひかえましょう。
夕食の残りを翌日の弁当のおかずにするなら、おかずスペースの半分くらいにとどめて、残り半分には切ったり電子レンジにかけたりしただけの、ごく薄味の野菜を入れると弁当全体の塩味のバランスがよくなります。
余分な塩分のカットにつながるだけでなく、味覚のマヒをさけることにもなります。

漬けものはそれほど心配ない

ところで、塩分の多い食品というと、みそ、しょうゆ、梅ぼしなどが思い浮かびますが、実際には、日本人はおもにどんな食品から塩分を摂取しているのでしょうか
厚生労働省の「国民健康・栄養調査」の結果をもとに、国立健康・栄養研究所がまとめた統計を見てみましょう。

1食で塩を多く摂取する食品の第1位、第2位はカップ麺と袋麺です。インスタントラーメンですね。

(写真:iStock.com/bhofack2)

ラーメンのスープには脂がこまかい粒子になって溶けこんでいるため、舌の表面が脂でおおわれて調味料の味を感じにくくなります。
とくに塩味は脂の影響を受けやすいことから、ラーメンには舌で感じる以上に塩分が入っています

塩分摂取量に関する2020年現在の目標値は、成人男性が1日あたり7.5g未満、成人女性は6.5g未満です。
インスタントラーメンには1食に最低でも塩が5~6g使われているため、目標値のほぼ4分の3か、それ以上が一度に体に入る計算です。

第3位が大きく水をあけられて梅ぼし、次いで高菜漬けやきゅうりの漬けもの、辛子明太子などが続くものの、梅ぼし1食分を大粒の梅干し約1個半、もしくは小粒の梅干し約4個で計算すると、塩分の摂取量は1.8gにとどまります。
漬けものは塩気があるのはたしかでも、食べる量がしれているため、一般に考えられているほど大きな問題にはなりません

パンは想像以上に塩分の多い食品

では、1人1日あたりで摂取する塩分量がもっとも多い食品はなんでしょうか。インスタントラーメンは1食に含まれる塩分量が多くても、連日食べる人はかぎられます。
正解はパンで、漬けものの合計を上回ります。

(写真:iStock.com/Promo_Link)

なんといっても食べる人の割合が高く、人によっては1日に2回食べることもあるからでしょう。
4枚切りの食パンには1枚あたり約1.2g、6枚切りの食パンには約0.8g入っていて、みそ汁でいうとお椀半分強から4分の3くらいに相当します。
パンを作るときに塩を加えるのは、小麦粉からねばり気を引きだして生地に弾力をあたえるためです。
パン特有の食感を生むためとはいえ、ここにバターを塗り、ハムや目玉焼き、スープなどを添えれば、朝食だけで塩分を2~3g摂取することになります

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奥田昌子

京都大学大学院医学研究科修了。内科医。京都大学博士(医学)。愛知県出身。博士課程にて基礎研究に従事。生命とは何か、健康とは何かを考えるなかで予防医学の理念にひかれ、健診ならびに人間ドック実施機関で30万人近くの診察にあたる。航空会社産業医を兼務。著書に最新刊『血圧を最速で下げる』のほか、10万部を突破した『内臓脂肪を最速で落とす』や、胃腸を最速で強くする欧米人とはこんなに違った 日本人の「体質」』『日本人の病気と食の歴史などがある。

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