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編集部日記

2020.05.16 更新 ツイート

緊急事態の生活と仕事6竹村優子

5月10日
曜日の感覚がなくなってきて、日曜日の夜も夜更かしし、案の定、寝坊する。「英会話タイムトライアル」が聴けなかった。罪悪感をひきずりつつ、plusの記事登録と取材依頼。『小説幻冬』で新しく始めようと思っている連載の準備。

お昼すぐから、はあちゅさんの新刊『子供がずっと欲しかった』にまつわるオンライン取材。そのあと、電話打ち合わせ。

夕方、もうひとつオンライン打ち合わせ。ひととおり終わって雑談しながら、辛酸なめこさんの連載「次元上昇日記」にあった時間認識のことを話す。脳への刺激が少ないと時間を速く感じるようになって、「生活や世界が縮小され、思い出に残る活動ができなくなって、新しい思い出も作れず、時間の認識が短くなる」という。たしかに、時間が速く進む実感も、世界が小さくなっている実感もある。一日の輪郭がくっきりと記憶にあるのは、3月中旬の大阪・京都出張(世間全体が一回コロナに対して気が緩んでいた)。移動と非日常な思い出ゆえだろうか。それ以降は、どんどん曖昧になり、最近では、ネットやSNSのなかで起きていることを遠くに感じる。でも、この感覚は幸せなのかもしれない。辛酸さんも、「一日一個何かなしとげるだけでも充実感があります」と書かれていた。

単行本原稿のリライトに取り掛かかりつつ、あいまに「社員リレー」で紹介されていた、「ベスト・エッセイ2019」を読む。たくさんエッセイが詰まってて、贅沢。少しずつ読みたい

夜は、秋葉原、神田方面へ散歩。

 


5月11日
午前中、部の企画会議をZoomで。

午後、新しく進める書籍企画のオンライン打ち合わせ。plusの新連載企画の登録。単行本原稿リライトつづき。

長期にわたる自炊生活はテイクアウトにはまったり、しっかり作ったり、紆余曲折あったけれど、結局、冷凍ごはんと茹でた野菜と何か、みたいなので落ち着いている。今日は、豆ごはんとスナップエンドウと、イナバの缶詰めカレー。


夜は、小日向方面を散歩。


5月12日
夕方まで原稿のリライト。そのあと、チェコのハナさんとLINEを使って英会話レッスン。sheとsee の発音がぜんぜんできない。LとRよりも、断然難しい。楽しいと思うにはまだまだ不自由な私の英語。。

アリス・マンローの『ジュリエット』を読み終わる。短編小説集なのに、どれにも女性たちの濃い人生が詰まっていて、短編という感じがしなかった。幸せな話ではないのに、悲劇という感じもしなかった。誰かの人生のキワをずっとなで続けるような読書。

夜散歩は、蔵前方面へ。隅田川を渡る。この自粛期間で確実に私が手に入れたものは、健脚だな。
 


5月13日
午前中、plusオープン会議をZoomで。4月の数字を確認。

坂口孝則さんから連載「古典にすべてが書かれている。」の原稿が届く。今回は、ドストエフスキー『地下室の手記』。5月22日のオンライントークの告知も盛り込んでの記事づくり。

午後、オンライン打ち合わせふたつ。どちらもこれから出す本のことなのだけど、人間が生きるというのはどういうことなのだろうか? が共通の話題だった。ウィルスと戦うことだけだが目的ではないはずなのに、ソーシャルディスタンスをとりつづけることをよしとするの? と。距離が近づくこと、その喜びを忘れたくない。

そんなことを考えながら、蕎麦をゆでる。夜歩くたびに、立ち食いそばが食べたいなぁと思っていた。醤油とお酒とみりんと昆布と干し椎茸とかつおぶしを煮詰めためんつゆ、まいたけもいれる。二度と同じ味にはならない適当さゆえの美味しさ。醤油と出汁の味に飢えていたみたい。

夜散歩は、浅草へ。途中、上野駅を越えるのに道を間違えて大苦戦。雷門にたどり着くまでにへとへとになり、はじめてタクシーに乗りたくなる。
 

5月14日
昼頃から会社へ。ゲラをデザイン事務所に送ったり、自宅でできない大量のプリントアウトをしたり。

夕方、本郷三丁目で打ち合わせ。渡すものがたくさんあるので、お互い電車に乗らなくても会える場所を選んだのだけど、3月31日ぶりの対面&外のお店。思わず、普段だったら頼まない、苺とヨーグルトのスムージーを注文してしまう。浮かれておしゃべりしたいけれど、閉店時間がすぐくるので、必要なことをぱっぱと話す。

夜散歩は、三河島のほうへ。途中、壁に描かれた猫の絵を見つけてうれしくなる。西日暮里のあたりは客引きの人たちが出ていた。夜の歓楽街の雰囲気が戻りつつあるよう。


〈お知らせ〉

坂口孝則さん『弱いつながり 検索ワードを探す旅』(東浩紀著)を読みながら、「つながれない時代のビジネスを考える」オンライントークイベントを開催します。5月22日20時半~、参加費は1000円です。

詳細・お申し込み方法は、幻冬舎大学のお知らせページをご覧ください。

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竹村優子

幻冬舎plus編集長と単行本、新書、文庫の編集に携わる。手がけた本は、『世界一の美女になるダイエット』(エリカ・アンギャル)、『青天の霹靂』(劇団ひとり)、『職業としてのAV女優』(中村淳彦)、『快楽上等!』(上野千鶴子・湯山玲子)、『大本営発表』(辻田真佐憲)、『弱いつながり』(東浩紀)、『赤い口紅があればいい』(野宮真貴)、『じっと手を見る』(窪美澄)、『銀河で一番静かな革命』(マヒトゥ・ザ・ピーポー)、『しらふで生きる』(町田康)など多数。

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